子どもが生まれたばかりです。「教育費をためる」には「学資保険」がよいと聞いたのですが本当ですか?「メリット」と「デメリット」を教えてください
配信日: 2025.06.12

そこで本記事では、学資保険のメリットやデメリットについて解説します。

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学資保険とは
学資保険とは、子どもの教育費を捻出することを目的とした貯蓄型の保険のひとつです。毎月定額の保険料を支払うことで満期保険金のほか、子どもの進学など契約時に定めたタイミングで教育資金を受け取れます。
契約内容やプラン次第ですが、保険料の支払総額よりも多くの満期保険金や教育資金を受け取れることも少なくないため、子どもの教育費を捻出する方法のひとつとして重宝されています。
基本的に、親が契約者になる点も学資保険の特徴のひとつです。保険料の支払いという金銭的負担を子どもに負わせる心配がありません。
また、学資保険を利用する際には返戻率に注意しましょう。返戻率とは支払った保険料の総額に対して、どれくらいの教育資金や満期保険金を受け取れるかを表したものです。返戻率が100%より高くなれば、その分だけ保険料の支払総額よりも多くの教育資金や満期保険金を受け取れるわけです。
学資保険のメリット
ここからは、学資保険のメリットについて解説します。
万が一の場合の保障
学資保険の種類や契約内容によって差異はあるものの、基本的に契約者である親が死亡もしくは高度障害になった場合、その後の保険料の支払いが免除されます。もちろん、教育資金や満期保険金は予定通り受け取れます。
例えば、普通の預貯金では親に万が一のことがあった場合、その後の教育費の準備が難しくなることもあるでしょう。その点、学資保険であれば教育費を準備しながら、親の万が一に備えられます。
教育費を計画的に用意できる
学資保険は教育資金や満期保険金の受取額、教育資金に関してはそれを受け取る時期も契約時に決定します。そして、毎月決まった額の保険料を支払うことが一般的です。
例えば預貯金でも教育費をためられますが、ためたお金をほかのことに使ってしまうかもしれません。しかし、学資保険であれば保険料を支払うことで教育費を積み立てられるため、計画的な教育費の準備が可能になります。
生命保険料控除を受けられる
学資保険の保険料は生命保険料控除の対象です。確定申告や年末調整の際に生命保険料控除を適用することで、支払った保険料に応じた額が課税所得から控除されます。その分だけ、所得税や住民税の負担を抑えられます。
教育費をためながら、節税ができる点も学資保険のメリットのひとつです。
学資保険のデメリット
魅力的な点が多い一方、学資保険にはデメリットもあります。
途中解約による元本割れのリスク
学資保険は、満期を迎える前に途中解約することも可能です。しかし、途中解約をするとそれまで支払った保険料の総額よりも、解約返戻金が少なくなることがあります。いわゆる元本割れであり、単純にいえば損になります。また、解約時期によっては解約返戻金を受け取れないことも少なくありません。
途中解約をする場合は、よく検討してから行いましょう。
急な出費に対応しにくい
学資保険は長期契約を前提としているため、急な出費への対応や教育費の利用計画の変更に対応しにくい側面があります。預貯金のような自由な引き出しができず、途中解約すると元本割れを起こす可能性がある点が理由のひとつです。
急な出費や利用計画の変更に柔軟に対応するためには、お金を引き出しやすい預貯金などでもある程度の教育費を備えておくとよいでしょう。
万が一への保障がメリットのひとつ
学資保険は貯蓄型の保険商品のひとつで、子どもの教育費を捻出することを目的としています。毎月定額の保険料を支払い、契約時に定めた金額の教育資金と満期保険金を受け取れます。また、教育資金を受け取るタイミングは子どもの状況に合わせて、任意で決めることが可能です。
学資保険のメリットのひとつは、万が一に対する補償にあります。内容は契約内容などにより異なりますが、基本的に契約者である親に万が一のことがあった場合はその後の保険料の支払いが免除されるのです。なお、教育資金や満期保険金の受け取りは予定通り可能です。
もちろん、途中解約による元本割れのリスクや、急な出費に対応しにくいといったデメリットもあるため、家計の状況や将来の見通しに応じて慎重に検討することが大切です。
学資保険をうまく活用すれば、家族の未来に向けて安定した備えを築いていくことができるでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー