マイナ保険証があれば、窓口で「支払わなくていいお金」があるって本当!? 医療費が安くなるだけじゃない! 知っておきたい“メリット”とは

配信日: 2025.06.08

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マイナ保険証があれば、窓口で「支払わなくていいお金」があるって本当!? 医療費が安くなるだけじゃない! 知っておきたい“メリット”とは
2023年4月から医療機関でのマイナ保険証対応が義務化されて以降、医療機関でマイナンバーカードの健康保険証(マイナ保険証)が提示できるようになりました。
 
従来の健康保険証からマイナ保険証に切り替えることでさまざまなメリットがありますが、なかでも高額療養費制度関連のメリットは覚えておきたいところです。
 
本記事では、マイナ保険証を持つことで「支払わなくていいお金」や、そのほかのメリットについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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「マイナ保険証」とは

マイナ保険証とは、マイナンバーカードを健康保険証として利用するしくみのことです。
 
2021年10月からマイナ保険証の本格運用がスタートしており、マイナ保険証を利用することで医療機関を受診する際や薬局で薬を購入する際などに、マイナンバーカードを健康保険証として利用できます。
 
なお、2024年12月2日以降は従来の健康保険証の新規発行が停止されました。加入している健保などから発行される「資格確認書」でもこれまで通りの診療を受けることができますが、マイナ保険証の登録が推奨されています。
 

マイナ保険証があると支払わなくていいお金とは?

マイナ保険証を利用することのメリットはいくつもありますが、なかでも大きなメリットが「限度額以上の支払いが不要になる」という点です。
 
公的な医療保険(健康保険や国民健康保険など)に加入している人が高額な医療を受けた場合、「高額療養費制度」を利用できます。
 
高額療養費制度は同一の月に高額な医療費を自己負担した場合に、限度額を超えた分が後日に払い戻されるしくみです。ただ、通常は払い戻しを受けるまでに時間がかかり、一時的に高額な医療費を自己負担しなければいけないという注意点があります。
 
払い戻しを受けるには医療機関や薬局で全額の医療費や薬剤費を支払ったあとで申請書を提出する必要があり、手続きに手間がかかります。
 
事前に「限度額適用認定資格」を申請すれば、窓口で「限度額適用認定証」を提示することで、一時的な支払いをせずに済みますが、手続きが間に合わないケースもありました。
 
この点、マイナ保険証を利用すると、医療機関側がシステム上で限度額認定資格を確認できるため、窓口での一時的な負担の必要も限度額適用認定証の提示の必要もありません。
 
窓口での支払金額は高額療養費で計算される限度額までに限定されるため、一時的に高額な医療費を支払う金銭的な負担がなくなります。
 

そのほかのマイナ保険証のメリット

マイナ保険証には、高額な医療費の一時払いが不要になること以外にもさまざまなメリットがあります。
 
例えば、データに基づいた医療が受けられる点です。従来の健康保険証の場合、患者自身で過去に処方された薬や特定検診の情報などを医師に伝える必要があり、正確な情報が医師や薬剤師に伝わらないという問題点がありました。
 
マイナ保険証では、過去の投薬履歴や特定検診の結果などについて医療機関で共有できます。正確な情報にもとづいた医薬品の処方や治療の判断が可能になります。
 
また、医療費の負担が軽減されるメリットもあります。2024年6月以降はマイナ保険証を利用すると、従来の保険証よりも医療費の負担が小さくなります。従来の健康保険証では窓口負担の費用が初診で30円、再診で20円加算されるところ、マイナ保険証では初診でも再診でも10円に収まります。
 

まとめ

マイナ保険証を利用することで、高額療養費制度の欠点であった「一時的な医療費の自己負担」が必要なくなり、高額療養費の上限額さえ用意できれば高額な医療も安心して受けられるようになります。
 
また、正確な情報にもとづいた医療の実現や医療費の負担軽減などのメリットもあるため、マイナ保険証をまだ作っていない人は作成を検討することをおすすめします。
 

出典

厚生労働省 マイナンバーカードの健康保険証利用のメリット
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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