「相続財産が現金ゼロ!?」生命保険を活用した資金調達の仕組みとは

配信日: 2025.02.28

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「相続財産が現金ゼロ!?」生命保険を活用した資金調達の仕組みとは
相続財産の多くが不動産や預貯金で、現金が手元にない場合、葬儀費用や相続税の支払いに困ることがあります。そんなときに活用できるのが「生命保険による資金調達」です。
 
生命保険の死亡保険金は、請求から5営業日程度で受け取れるため、相続発生直後の資金不足を補う手段として有効です。本記事では、生命保険を活用した資金調達の仕組みや活用方法について詳しく解説します。
浦上登

執筆者:浦上登(うらかみ のぼる)

サマーアロー・コンサルティング代表 CFP ファイナンシャルプランナー

東京の築地生まれ。魚市場や築地本願寺のある下町で育つ。
 
早稲田大学卒業後、大手メーカーに勤務、海外向けプラント輸出ビジネスに携わる。今までに訪れた国は35か国を超える。その後、保険代理店に勤め、ファイナンシャル・プランナーの資格を取得。
 
現在、サマーアロー・コンサルティングの代表、駒沢女子大学特別招聘講師。CFP資格認定者。証券外務員第一種。FPとして種々の相談業務を行うとともに、いくつかのセミナー、講演を行う。
 
趣味は、映画鑑賞、サッカー、旅行。映画鑑賞のジャンルは何でもありで、最近はアクションもの、推理ものに熱中している。

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生命保険による資金調達とは?

被相続人を被保険者、相続人を保険金受取人として終身保険に加入すると、被相続人の死亡時に相続人は死亡保険金を受け取ることができます。死亡保険金の特徴は以下のとおりです。
 

1. 被相続人の死亡時にまとまった金額を入手できる。
2. 死亡保険金は、請求書類が保険会社に到着した翌⽇から、5営業⽇程度で受け取ることができる。

 
生命保険金は受取⼈固有の財産なので、他の相続人の同意を得る必要はなく、遺産分割協議の終了を待つ必要もない。
 
上記2つの特徴を活かして、死亡保険金は次項のように使うことができます。
 

葬儀費用など死亡直後に必要な費用に使う

被相続人の葬儀費用や未払いの医療費などの支払いが必要な場合、被相続人の死亡の直後に現金がなくて困ることがあります。被相続人の財産は原則として、遺産分割協議が終了するまで相続⼈の共有財産となるので、被相続人の預貯⾦⼝座から現金を下ろそうとしても、口座は凍結されている場合があります。
 
遺産分割協議が終了するまでは、相続⼈全員の承諾がない限り、⼀定⾦額までしか引き出すことができません。
 
その場合、相続人を受取人とする終身保険に入っていれば、先ほど述べたように請求から5営業日程度で、相続人は現金を手にすることができ、葬儀費用や未払い医療費などに充当することが可能になります。
 

相続税の納税資金として使う

相続税は、相続開始から10ヶ⽉以内に申告と納税を済ませる必要があり、税⾦は原則として現⾦で⼀括納付する必要があります。
 
しかし、相続財産のほとんどが土地や家屋などの不動産で、現金がごくわずかしか含まれていない場合は、相続税の納税が困難になることがあります。
 
このような場合は、相続財産である不動産を売却して、相続税を支払わなければならなくなるかもしれません。売却したくない不動産をやむを得ず売却したり、決意して不動産を売却したりしようとしても、タイムリーに売却できるとは限りません。
 
そこで、相続税の発⽣する可能性があるときは、相続⼈を死亡保険金の受取人にして、⽣命保険に加⼊しておくとよいでしょう。そうしておけば、保険金を納税資金にすることで、納税の際に相続財産を売却する必要がなくなります。
 

代償分割用の資金として使う

代償分割とは、相続人のうちの1人に不動産などの相続財産の主要な部分を相続させようとし、他の相続人への相続財産が不足してしまう場合に行われる方法です。その際、相続財産の主要な部分を相続した相続人が、他の相続人に不足分を代償金として分与することで、相続の公平を期すのです。
 
その場合、遺産の多くを引き継ぐ相続⼈に、代償⾦を⽀払えるだけの現金がなければ、代償分割は成り立ちません。そこで、被相続人が、代償⾦を⽀払う可能性がある相続⼈を保険⾦の受取⼈にした生命保険契約を締結すれば、その相続人は死亡保険⾦を原資にして、代償⾦を⽀払うことができます。
 

まとめ

生命保険は、相続発生時の資金確保に役立つ重要な手段です。死亡保険金を活用することで、葬儀費用や未払いの医療費、相続税の納税資金、さらには代償分割のための資金を確保できます。相続財産の大半が不動産などの換金しづらい資産の場合は、生命保険を活用することで、スムーズな相続手続きを進められます。
 
執筆者:浦上登
サマーアロー・コンサルティング代表 CFP ファイナンシャルプランナー

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