免許を取得したばかりですが、自動車保険の見積もりが「20万円」を超えました。ネット広告では「3万円」と見かけましたが、なぜこれほど違うのでしょうか?
配信日: 2025.02.27

本記事では、免許を取得したばかりの人の自動車保険の保険料がなぜ高いのかについて解説します。保険料をおさえる方法についても紹介しますので、自動車保険への加入を検討している人は参考にしてください。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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自動車保険の見積もりが高い理由
免許を取得して自動車保険に加入しようと思って、さまざまな情報を得ている人もいるでしょう。しかし、ネット広告では3万円と書かれていたのに、実際は20万円を超えてしまうなど、想定以上に保険料が高いケースもあります。
本項では、自動車保険の見積もりが想定よりも高い理由について解説します。自分の属性に当てはまっているかなどを確認してみましょう。
20代だから
20代の場合、自動車保険料は高く設定されているケースがほとんどです。20代の保険料が高い理由として、事故率の高さが挙げられます。政府統計「道路の交通に関する統計」によると、年齢別の事故発生件数は図表1のような割合となりました。
【図表1】
年齢 | 免許保有者10万人当たり交通事故件数 |
---|---|
16~19歳 | 1025.3 |
20~24歳 | 589.5 |
25~29歳 | 418.6 |
30~34歳 | 333.9 |
35~39歳 | 294.9 |
40~44歳 | 285.4 |
45~49歳 | 293.1 |
50~54歳 | 303.5 |
55~59歳 | 304.7 |
60~64歳 | 313.3 |
65~69歳 | 312.7 |
70~74歳 | 345.5 |
75~79歳 | 387.9 |
80~84歳 | 432.6 |
85歳以上 | 519.9 |
※政府統計 道路の交通に関する統計「原付以上運転者(第1当事者)の年齢層別免許保有者10万人当たり交通事故件数の推移」をもとに筆者作成
10代後半から20代は、比較的事故率が高いです。そのため、自動車保険の保険料も高くなります。
等級が低いから
自動車保険の保険料は、等級によっても違います。自動車保険の等級は1~20等級あり、運転免許を取得したばかりの人の場合、通常6等級からスタートします。
事故を起こさなければ毎年等級が上がり、それに伴って保険料は下がります。しかし、免許を取得したばかりで等級が低い・事故を起こして等級が下がった場合、保険料は上がるでしょう。
フルカバーの保険料だから
自動車保険の車両保険は、補償内容を自分で選択できます。その際、さまざまな補償を受けられるフルカバーの保険を選ぶと、保険料は高くなるでしょう。補償内容を限定した場合は、保険料がおさえられます。
型式別料率クラスが高いから
車の型式ごとに保険料が違うことを、型式別料率クラスと言います。保険金支払い実績から区分されたもので、盗難リスクが高かったり事故が多かったりする車の場合は、保険料が高くなる傾向です。
代理店型の自動車保険だから
インターネットを使用して自ら保険会社と保険契約をする「ネット型(通販型、ダイレクト型)」の保険は、保険料をおさえられる傾向があります。一方で、保険代理店の担当者を通して契約する「代理店型」は人件費がかかるなどするため、保険料が高い傾向です。
自動車保険を安くするには
運転免許を取得したばかりで自動車保険の保険料が高い場合は、さまざまな工夫で保険料をおさえていきましょう。
まずは、補償内容の見直しです。必要な補償だけをつけることで保険料をおさえられます。また、補償内容が同じであっても、代理店型ではなくネット型保険で契約することで、保険料を下げられるかもしれません。
保険料の支払方法を変えるのもよいでしょう。たとえば月払いではなく年払いにすれば、保険料が割り引かれる保険会社もあります。保険会社によって割引サービスはさまざま用意されているため、確認してみましょう。
自分に合った自動車保険に加入しよう
免許を取得したばかりの時期は、自動車保険の保険料が高くなる傾向です。年齢が若い・等級が低いといったことは変えられないものの、補償内容を見直したり、契約や支払方法を変えたりすることで、保険料をおさえられます。自分に合った保険料・補償内容の自動車保険に加入して、負担を減らしていくとよいでしょう。
出典
警察庁 e-Stat 道路の交通に関する統計
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー