更新日: 2019.03.26 その他保険

えっ?荷物がない! 海外での盗難やトラブルから身を守る 「海外旅行保険」とは

えっ?荷物がない! 海外での盗難やトラブルから身を守る 「海外旅行保険」とは
旅先での病気やケガに備えて海外旅行保険に加入する賢明なあなたでも、もしも本当に旅先で何かのトラブルに遭遇したら頭が真っ白、何をどうすればいいのかわからなくなるかもしれません。
 
実は筆者も若かりし頃に経験した、海外での盗難トラブル。言葉も対処法もわからず、おろおろするだけで、せっかくそれまで楽しんでいた海外旅行も一瞬で途絶えてしまった気分になってしまいます。
 
あっては欲しくないことですが、せめて対処法を知っていて、適確な手続きを取ることができればその後も落ち着いて旅を続けることができるかもしれません。
 
そこで、海外でトラブルが起こった時に取るべき対処法と、事前の対策を伝授します!
 
FPwoman

執筆者:FPwoman(えふぴーうーまん)

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意外に多い海外旅行時のロストバゲージ

観光客が集まる場所や駅、空港などに行くときは、スリに遭わないように気をつけていますよね。バッグを肩から斜めがけしたり、貴重品はウエストポーチに入れて、上から洋服で隠したり……。
 
そんな工夫をしにくいのが大きなスーツケースやボストンバッグなど。すれ違いざまのひったくりというのでなければ、手に持って歩いている間は無くなることはないでしょう。
 
でも、ひとたび自分の手から離れてしまうと気をつけなければなりません。ちょっとした隙に目を放しただけで、気がついたら荷物がない……とうことはあり得るんです。
 

良くあるポイント1:到着空港の荷物引取り場

空港に着いて預けておいたスーツケースを引き取りにターンテーブルの前へ。待っても待っても自分の荷物が出てこない。辛抱強く最後まで待ってみたけど結局荷物が見当たらない。
 
この場合は、出発空港で預けた荷物がなんらかのミスやトラブルで紛失した可能性があります。一方、積み忘れや送り先ミスなどが空港会社側であらかじめわかっている場合は、到着空港で呼び出しがあり、その旨の連絡がある場合があります。
 

良くあるポイント2:列車内

高速列車や寝台列車などでの移動では、スーツケースなどの大きな荷物は車両の出入り口付近にある荷物スペースに置くのが一般的です。
 
乗車中に気になって、自分の荷物があるか何度か確かめてはいても、いざ自分が降りるときに荷物がない……という話もよく聞きます。
 
この場合、故意・不注意は別として、他の乗客が持っていった可能性があります。最悪の場合、途中の停車駅で誰かが列車に乗り込み、本体や中身に価値がありそうな荷物を一瞬で物色して盗み降りたという可能性もあります。
 

良くあるポイント3:タクシー待ちなどをしている路上

タクシーを待っている時や、誰かのお迎えを待っている時などは案外回りをキョロキョロするものです。
 
最初はスーツケースのハンドルを握っていても、周りに怪しい人がいないとわかれば手を離すこともあるものです。そうしているうちに気がつけば荷物がない……ということがあるんです。
 

荷物がないとわかったら、どうすればいい?

滞在中の洋服や化粧品類、お土産などがなくなるショックは計り知れないものですが、まずは冷静になりましょう。
 

到着空港の荷物引取り場の場合

預けた荷物と引換えに、クレームタグ(預り証)をもらっているはず。クレームタグと航空券を持って出口付近にあるロストバゲージ専用窓口へ行きましょう。
 
係の人が荷物の行き先などを調べてくれますが、探してもないということになれば「手荷物事故報告書」を作成します。航空会社によっては滞在中に必要な下着や洋服、洗面用具などを補償してくれることがありますので、臆することなく確認してみましょう。また買い物したレシートなどは必ず保存しておきます。
 

列車内の場合

列車内の車掌や到着駅の係員にすぐに報告します。探してもなければ駅内のインフォメーションに行き、「手荷物盗難・紛失報告書」をもらい、最寄りの警察へ届出します。
 

タクシー待ちなどをしている場合

即刻、警察に届けましょう。
 
どの場合も、海外旅行保険などに加入している場合、後日保険の請求をする際に報告書が必要になります。なくさないように注意してください。
 

なくなった荷物は保険が効くの?いくら出る?

海外旅行保険に「携行品損害補償」が付いていれば補償されます。
 
1回の旅行中に加入契約の携行品損害保険金の範囲内で、損害のあった荷物の時価相当額が支払われます。
 
たとえば、契約している保険金額が30万円だとしましょう。なくなったスーツケースが本体と中身を合わせて時価25万円相当なら25万円が支払われます。もしも高価なお土産などが入っていて、時価50万円相当だとしても支払われる保険金額は30万円です。
 
ちなみに、荷物損害は盗難に限らず破損や火災などの偶発的な事故の場合でも補償されます。ただし、現金やクレジットカード、定期券などの金券類、コンタクトレンズや義歯など補償の対象にならないものもあります。事前に確認しておきましょう。
 

万一のトラブルに備えた事前のひと工夫

荷物を探してもらう時にも、届出をする時も、荷物の特徴をしっかり伝えることが大切です。出発空港で預ける前に、スマホなどで写真に撮っておくと便利ですよ。
 
また、警察への届出や保険の請求の際には中に入っていたものを記載しなければなりません。何が入っていたかを細かく覚えておくのは結構大変ですから、荷物を詰めたらスーツケースを閉める前に写真に撮っておくといいですね。
 

保険加入はお金のためだけじゃない!?

海外旅行中のトラブルで最も困るのが言葉のこと。行き先国の言語に長けている人はいいですが、多くの場合はそうではありません。英語なら完璧という場合でも、英語圏外の国では、現地の警察や駅の担当者が英語を解るとは限らないんです。
 
そんな場合も考えて、やっぱり日本語サポートが受けられる海外旅行保険に加入しておくのがおススメです。「海外旅行保険、加入しなくても大丈夫?」の記事でも紹介していますが、盗難以外にも海外旅行でのトラブルはたくさんあります。
 
海外旅行中のお守りだと思えば、保険料もムダには感じないでしょう。
 
そのほか、旅の仕方にもよりますが、旅行先で頼れる誰かを作っておくのもいいですね。せっかくの楽しい旅行が台無しにならなうように、事前の対策をしっかりとして出かけてくださいね。
 
TEXT: FPwoman 貯金美人になれるお金の習慣
續 恵美子(つづき えみこ)
FPwoman Money Writer’s Bank 所属ライター
ファイナンシャルプランナー(CFP)

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