更新日: 2019.01.10 保険

在宅介護には月々5万円かかる!? 要介護認定を受けていても加入できる民間介護保険をご存知?

執筆者 : 新美昌也

在宅介護には月々5万円かかる!? 要介護認定を受けていても加入できる民間介護保険をご存知?
介護にはいろいろとお金がかかります。介護の環境を整えるためのリフォーム代などの一時金、月々の介護費用など。生命保険文化センターの調査(平成27年)によると、在宅介護の場合、住宅改修や介護用ベッドなどにかかった費用の平均は約72万円、月々にかかった介護費用は約5万円となっています。
 
貯金を取り崩しながら生活している、平均的な高齢者無職世帯にとっては大きな負担です。介護が必要になった時に備えて、給与収入があるうちに民間の介護保険で備えておくのも1つの手です。
 
では、要介護認定を受けたら、もう介護保険には入れないのでしょうか。保険会社や共済が提供する介護保険は、要介護認定を受けていると介護保険には加入できませんが、短期少額保険の中には要介護認定を受けていても加入できる保険があります。
 
 
新美昌也

Text:新美昌也(にいみ まさや)

ファイナンシャル・プランナー。

ライフプラン・キャッシュフロー分析に基づいた家計相談を得意とする。法人営業をしていた経験から経営者からの相談が多い。教育資金、住宅購入、年金、資産運用、保険、離婚のお金などをテーマとしたセミナーや個別相談も多数実施している。教育資金をテーマにした講演は延べ800校以上の高校で実施。
また、保険や介護のお金に詳しいファイナンシャル・プランナーとしてテレビや新聞、雑誌の取材にも多数協力している。共著に「これで安心!入院・介護のお金」(技術評論社)がある。
http://fp-trc.com/

短期少額保険とは?

短期少額保険とは、保険金額が少額、保険期間1年(第二分野については2年)以内の保険(いわゆるミニ保険)です。短期少額保険業者が提供しています。なお、第一分野は生命保険、第二分野は損害保険、第三分野はそのどちらか一方に当てはまらない、医療保険や介護保険、がん保険などをいいます。
 
保険金額は保険の区分に応じて、死亡は300万円、医療は80万円など上限が定められています。
 
ミニ保険の保険料は生命保険料控除の対象とならないこと、短期少額保険業者が破綻したとき、生命保険契約者保護機構などの公的なセーフティーネットがないなどの点は留意しましょう。
半面、ミニ保険には保険会社にはないユニークな商品が多いのが特徴です。これから解説する介護保険もその1つです。
 

ユニークな介護保険

保険会社の介護保険と異なり、要介護認定を受けていても加入できる点がユニークです。最近販売された商品の中からいくつか紹介します。
 
●エーザイ、セント・プラス社と共同開発した認知症に備える保険「認知症のささえ」
被保険者が40歳から90歳までであれば、要介護認定を受けた後でも告知のみで申し込むことができます。100歳まで更新が可能です。ただし、認知症の要介護診断を受けている人は申し込みできません。
 
器質性認知症に初めて診断されるなどの所定の条件を満たせば、診断一時金を受け取ることができます。給付金額は主契約80万円コース、60万円コース、20万円コースがあり、80万円の場合、保険料は70歳男性で月払1040円、70歳女性で月払1193円となっています。
 
責任開始日・契約日より90日以内に被保険者の人が器質性認知症と診断された場合、給付金は支払われません。免責期間を超えて、契約日から6カ月以内に器質性認知症と診断された場合には、給付金額の50%が支払われます。
 
また、契約者や被保険者は付帯サービスとして、認知症に関するさまざまな有用情報の提供や公益社団法人「認知症の人と家族の会」が運営する認知症の症状や介護不安などに関する、電話相談サービス等の紹介を受けることができます。
 
なお、セント・プラス少額短期保険株式会社には、「病院内の介助サービス費用」「自身で調理ができない方へ、代わって調理するサービスにかかる費用」「要介護度における区分支給限度基準額を超えるサービスが必要な場合の、その上乗せサービス費用」を補償する介護保険もあります。契約時点で満60歳以上100歳以下の人で、要介護認定2以下または障害程度区分3以下の方が加入できます。
 
●アイアル少額短期保険株式会社の要介護度改善で保険金を支払う「明日へのちから」
SOMPOケアメッセージとSOMPOケアネクストの利用者を対象とした保険です。公的介護保険の要介護度が要支援1~要介護5の人が加入できます。ただし、90日以内に介護度の更新時期を迎える人は加入できません。
 
利用者が自助努力などで要支援・要介護度を改善した場合に、本人にお祝い金として保険金を支払うという点がユニークです。ただし、初年度契約の保険始期日から90日を経過以後に改善した場合が支払いの対象です。
 
年間保険料は5000円、1万円、2万円の3パターンがあり、改善した際に支払う保険金はそれぞれ2万5000円、5万円、10万円となっています。
 
●リボン少額短期保険株式会社の「リボン認知症保険」
この保険は認知症の人が他人を傷つけたり、他人の物を壊したり、線路内に侵入して電車を遅延させるなどして法律上の賠償責任を負う場合に補償するものです。認知症の診断が無くても、認知症になってからも加入できます。被保険者の年齢に関係なく加入できます。
 
同保険には、年間保険料1万9800円で500万円まで補償されるプランと、年間保険料2万4800円で、1000万円まで補償されるプランがあります。
 
以上、各社のホームページを参考にまとめました。詳細は、各社のホームページをご覧ください。なお、上記商品を推奨するものではありません。
 

少額短期保険会社って大丈夫?

少額短期保険会社の商品はユニークですが、財務の健全性には注意が必要です。最近、少額短期保険会社の粉飾決算が報道されました。報道によると、2018年4月18日、糖尿病患者向けの保険を扱う「エクセルエイド少額短期保険株式会社」が2014年3月期以降の決算を粉飾していたと発表した、とのことです。業績を良く見せるために、保険金の支払いを当時の副社長が自腹で支払っていたというから驚きです。
 
エクセルエイド少額短期保険株式会社のホームページで貸借対照表と損益計算書が公表されていますが、29年度の貸借対照表を見ると、累積損失が▲約6億6000万円となっています。厳しい経営実態がわかります。
 
赤字が継続的に続いて累積損失が膨らんでいる会社は避けたほうがよさそうです。
 
Text:新美 昌也(にいみ まさや)
ファイナンシャル・プランナー。

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