【初めての車購入】自賠責保険ってどういう保険? 保険料を車検時に払うってどういうこと?
配信日: 2023.04.30
本記事では、車の自賠責保険の内容や、車検時に自賠責保険料を支払う理由について解説します。任意保険との違いについても知ることで、交通事故時に受けられる補償についても分かるでしょう。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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車の保険「自賠責保険」とは
車を購入した際は、自賠責保険への加入が義務付けられています。未加入であった場合は無保険運転となるため、罰則もあります。そのため、「自賠責保険に加入していれば、自動車事故における損害などをすべて補償してくれる」と考えるかもしれませんが、そうではありません。
正しく補償を受けるために、自賠責保険とは何に対しての補償なのか、また、任意保険との違いは何なのか、みてみましょう。
自賠責保険とは
自賠責保険は、人身事故のみが補償の対象です。そのため、自動車走行中に交通事故を起こした際の、被害者に対する補償ができます。しかし、以下の人やモノに対しては補償されません。
●運転者(加害者)自身のけが
●運転者、被害者双方の壊れた車の修理代
●単独の事故
●物損事故
自賠責保険は被害者のけがのみの補償となるため、運転者のけがや、車、ガードレールといったモノへの補償がない点に注意しましょう。
任意保険との違い
自賠責保険で賄えない部分の補償のためには、任意保険に加入しましょう。任意保険の契約内容としては、自賠責保険では補償されない「運転手自身のけが」「壊れた車の修理代」「単身・物損事故」といった部分を補えます。
任意保険という名のとおり、加入は義務ではありません。しかし、自賠責保険と任意保険の両方に加入しておけば、車による交通事故の補償を多く受けられます。
車検の際に自賠責保険料を払う理由
自賠責保険は、車検の際に自賠責保険料を払います。理由として、自賠責保険は法律によって定められた保険であるため、未加入では車検が通らないからです。
そのため、車検時に「次回の車検まで有効な自賠責保険」に加入する必要があります。車検のたびに、24ヶ月以上(新車の場合は車検まで3年あるため、36ヶ月以上)の自賠責保険に加入することになります。
自賠責保険料については、図表1のとおりです。なお図表1の金額は、令和5年4月1日以降始期の契約で、沖縄県を除く離島以外の地域に適用されているものです。
【図表1】
車種 | 24ヶ月 | 36ヶ月 |
---|---|---|
自家用自動車 | 1万7650円 | 2万3690円 |
軽自動車 | 1万7540円 | 2万3520円 |
自賠責保険の保険料および補償内容は、どの保険会社も共通です。更新手続きも必要ないため、車検をすれば誰しも自動的に更新されることになります。自賠責保険料は車検の代金に含まれているので、車検費用の明細をみてみましょう。
自賠責保険の支払いまでの流れ
車による交通事故を起こしてしまった際の、自賠責保険の支払いまでの流れをみてみましょう。
1.交通事故の発生
2.保険金請求書の提出
3.損害調査依頼および調査
4.損害報告
5.自賠責保険金の支払い
交通事故が起きたら、保険金請求書を保険会社に提出します。請求書を確認した保険会社は、損害保険料率算出機構の調査事務所に送付します。調査事務所では、事故の詳細(事故の発生状況、支払いの適確性など)を調査し、損害額等を公平に算出します。
調査結果を受けた保険会社は、請求者に保険金を支払います。なお、加害者から賠償を受けられない場合、被害者が保険会社と直接やりとりするケースもあります。
自賠責保険加入は車検時に払う強制保険
自賠責保険は、車検時に必ず払う強制保険です。車検代金の支払いに含まれているため、自ら更新手続きなどをしなくても、自動的に更新されます。そのため、支払い忘れるということはありません。
自賠責保険はけがをした被害者への補償のみです。補償が最低限であるため、任意保険への加入をするとよいでしょう。運転手のけがや、双方の車の修理なども補償される任意保険にあわせて加入すると、安心です。
出典
国土交通省 自賠責保険について知ろう! 加入の方法
国土交通省 自賠責保険について知ろう! 支払までの流れと請求方法
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー