リスク管理の1つである医療保険、ガン保険 賢明な選び方を解説
配信日: 2018.10.26 更新日: 2019.01.10
医療保険、ガン保険は、第3分野の保険と呼ばれ、生命保険会社と損害保険会社の両社が扱っています。商品も会社によって内容がかなり類似している部分も多く、様々な保険会社で扱われており、多種多様な商品ラインナップが取り揃えられています。
Text:末次祐治(すえつぐ ゆうじ)
FP事務所 くるみ企画 代表
確定拠出年金相談ねっと認定FP、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP(日本FP協会)、企業年金管理士(確定拠出年金)
大学卒業後、旅行会社、外資系生命保険会社勤務を経て、ファイナンシャル・プランナーとして独立。
「老後資金の不安をゼロにする」特に中小零細企業の退職金を大企業、公務員並みの2000万以上にするというミッションのもとマネーセミナーや個別相談、中小企業に確定拠出年金の導入支援を行っている。金融商品は出口が大事。「一生のお付き合い」がモットー。
掛け捨て型、一生涯保障が基本!
第3分野の医療保険やガン保険は、基本は保障(補償、以下保障に統一)を保険会社から買うという行為になるので掛け捨てが基本です。お金を貯める特性の保険ではありません。よって、まずは自分にとって必要な保障を持つ(買う)というシンプルな考えが結果的には保険料というコストも安くなる場合が多いですし、保険会社に長く保障してもらうには自分自身が納得できる方法の一つでしょう。
考え方としては、損害保険に似ていて、自動車を運転するなら自動車保険、家を購入したら火災保険、旅行に行くなら旅行傷害保険、というようにあくまでも何かあったら困るので保険料を支払って、何か事が起こったら契約時に定められた補償(保障)をしてもらうというリスクの補てん行為です。
どの保障をしてもらうか? は個人によって変わるかとは思いますが、医療保険、ガン保険は名前のとおり、入院や手術をした際に保障してくれる医療保険と、ガンになった場合に保障してくれるガン保険が一般的には、日本で流通している商品になります。
保障期間としては、人生の寿命はわからないので、生きている限りという意味で一生涯保障が基本になるかと思います。
基本設計は入院日額と手術保障
保険設計では、主契約(基本契約)と特約(オプション)に分かれます。保険会社によって詳細は異なりますが、基本設計である主契約は、入院日額と手術保障です。
例えばですが、入院した場合に日額10,000円保障で、手術した場合は、10万円という保障が主契約になります。あとは、先進医療特約やガン特約、3大疾病一時金、通院特約など必要があれば付加するという特約です。
医療保険の選び方でいえば、まずは、主契約の基本保障の内容や保険料を比較検討することが選び方の基本になります。そして、複数の保険会社を見比べ、自分にとって適正な保障内容や保険料の会社と契約することが重要です。
ガン特約や3大疾病の保障は特約で用意するか、単体で用意するか?
オプションの特約である保障にガンと診断された場合に一時金が支払われるガン特約、ガン、脳卒中、急性心筋梗塞で所定の状態になった場合に一時金が支払われる3大疾病一時金特約があります。
この特約の保険料は、医療保険全体の保険料でいえば、かなりの割合を占める場合があります。各保険会社で、給付金が支払われる状態の定義が異なる場合もありますし、給付の回数や通算の給付額など確認して選びたいものです。
また、特約としてこれらの保障を付加する場合には、契約途中での変更(特約の中途付加)ができるかどうか? も併せて確認したいところです。
主契約が入院日額・手術保障で、ガン特約や3大疾病一時金特約を付加する際には、途中で見直しなどを検討する場合に主契約まで見直しする必要があるため、ガン保険や3大疾病保障は、単体の保険で保障するという考え方もあります。
ご自身にとっての必要な保障は何か? いくらの保障が必要か? それは特約のオプションでいいか? それとも別個に単体で保障するか? などご自身の考えに合った医療保険、ガン保険を選択したいものです。
※この記事は一般的な情報提供であり、商品の詳細は保険会社または保険代理店などでご確認ください。また商品の推奨・勧誘を目的としたものではありません。
Text:末次 祐治(すえつぐ ゆうじ)
FP事務所 くるみ企画 代表