公開日: 2019.06.24 相続

民法改正により変わる「遺留分の制度」どんな事が対象に?何が変わるのか

今年の民法改正により、遺留分の制度が変わります。あまりなじみのない遺留分ですが、特にトラブルになりやすかった不動産の相続において、この制度改正は大きな意味をもちます。
 
改正で不動産の相続がどうなるのか、きちんと理解しておくとよいでしょう。
 
岡田文徳

執筆者:

執筆者:岡田文徳(おかだふみのり)

認知症大家対策アドバイザー

人生100年時代を生き抜くために大家さんの認知症対策と不動産賃貸経営のサポートを行なっている。

祖父が認知症になり、お金が下ろせない、賃貸業はストップ、収益の出ない物件を買わされそうになる。

祖父の死後、両親と認知症対策を行い、自ら賃貸経営ノウハウや人脈を構築し、日々改善している。

現在は、大家さん向けにセミナーやコンサルティングを行なっています。

詳細はこちら
岡田文徳

執筆者:

執筆者:岡田文徳(おかだふみのり)

認知症大家対策アドバイザー

人生100年時代を生き抜くために大家さんの認知症対策と不動産賃貸経営のサポートを行なっている。

祖父が認知症になり、お金が下ろせない、賃貸業はストップ、収益の出ない物件を買わされそうになる。

祖父の死後、両親と認知症対策を行い、自ら賃貸経営ノウハウや人脈を構築し、日々改善している。

現在は、大家さん向けにセミナーやコンサルティングを行なっています。

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遺留分によって、不動産が共有状態に!

相続発生後、遺言書があった場合は、法定相続分で遺産が分割されないことがあります。そのときに考慮するのが、遺留分です。
 
例えば、「Aさんにすべての財産を相続させる」と遺言書に記載されていたとしても、ほかの相続人の遺留分まで侵害することはできません。遺留分はもらえるということになります。(遺留分に関しては、明治時代に作られた旧民法からの流れを汲んでおり、さまざまな考え方をもつ方がいるようですが、ここでは割愛いたします。)
 
遺言書に「遺留分は金銭で支払う」などの記載があれば、金銭で解決できるでしょう。しかし、遺言書に遺留分の支払い方について記載がない場合には、問題が生じる可能性があります。
 
特に、相続財産に不動産が含まれる場合では、遺留分を渡さなければならないので、不動産が共有状態になってしまいます。そうなると、売却するときに所有者全員の合意が必要です。
 
遺留分が欲しいと言ってきた相手と不動産を共有していますので、不動産売却の話し合いがまとまるとは限りません。注意が必要です。
 

遺留分制度が変わる

民法改正により、2019年7月1日をもって、遺留分について定めた条項が遺留分減殺請求権という名前から、遺留分侵害額請求権に変わります。改正に伴い、相続では遺留分に相当する金銭を支払うだけで解決できるようになります。
 
特に、不動産を所有している場合に、遺留分が欲しいと言ってきた相手と不動産を共有しなくてもよくなります。これは非常に大きな変化であると考えます。
 
不動産を共有することがなくなれば、不動産を売却するときに、話し合いをする必要がなくなり、スムーズに売却できます。また、不動産を購入する側としては、権利関係が複雑で、購入するまでに面倒なものを避けられるようになります。
 
つまり、遺留分を金銭で支払えばよいという今回の改正によって、不動産を売買しやすくなると考えられます。2019年7月1日からの制度になりますので、2019年6月30日までは今までと同様です。
 

そもそももめないようにしておこう!

遺留分を請求する相続人がいないようにするためには、相続前にもめないようにしておくことが重要です。遺産を誰にあげるかは本人の自由ではあるものの、争いのタネを残して亡くなると家族がバラバラになりかねません。
 
生前に家族を集めて、みんなが納得する形にしておくことが一番重要です。そのためには、日頃からコミュニケーションをとることをおすすめします。
 
まとめると、
・遺留分というものがある
・遺留分で不動産が共有状態になる可能性がある
・民法改正によって、遺留分は金銭で支払えばよいという制度に変わる
・そもそも、もめないように日頃から親族でコミュニケーションをとる
 
出典:法務省「民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律について(相続法の改正)」
法務省「遺留分制度の見直し」
 
執筆者:岡田文徳(おかだふみのり)
認知症大家対策アドバイザー



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