最終更新日: 2019.06.13 公開日: 2019.05.10
相続

へそくりが相続税の対象になってしまうワケ

専業主婦の方で、日頃の生活費をやりくりして貯めたへそくりがある方は多いと思います。たまにはそのお金で、ご主人に内緒でショッピングをするのも楽しいですよね。
 
しかし、そのへそくりは、ご主人が亡くなったときに相続税の課税対象となる可能性があることをご存知ですか?奥様の名義の預金なのに、どうしてご主人の相続財産になってしまうのでしょう。知っておきたい相続の考え方についてお伝えします。
 
小沼鮎子

執筆者:

執筆者:小沼鮎子(こぬま あゆこ)

ファイナンシャルプランナー CFP(R)認定者

大学を卒業後、大手証券会社に就職。約10年間、個人のお客様への資産コンサルティング業務に主に携わる。勤務中に、資産コンサルティング業務の延長線上に、ファイナンシャルプランナーという仕事があることを知り、お客様に寄り添ったコンサルティングができることに共感し、資格を取得。アメリカでは資産管理の一生涯のパートナーとして時には金融に詳しいお茶飲み友達として身近な存在であるファイナンシャルプランナーという仕事を、日本でも普及させたいという志を持って一般の方への情報発信をしている。

詳細はこちら
小沼鮎子

執筆者:

執筆者:小沼鮎子(こぬま あゆこ)

ファイナンシャルプランナー CFP(R)認定者

大学を卒業後、大手証券会社に就職。約10年間、個人のお客様への資産コンサルティング業務に主に携わる。勤務中に、資産コンサルティング業務の延長線上に、ファイナンシャルプランナーという仕事があることを知り、お客様に寄り添ったコンサルティングができることに共感し、資格を取得。アメリカでは資産管理の一生涯のパートナーとして時には金融に詳しいお茶飲み友達として身近な存在であるファイナンシャルプランナーという仕事を、日本でも普及させたいという志を持って一般の方への情報発信をしている。

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そのへそくりは誰のお金?

夫が亡くなった時に、専業主婦である妻の預金に長年貯めたへそくりが1,000万ほどあったとします。どのようにして貯めたかというと、生前の夫の給料から生活費を少しずつ工面して自分の口座に入金していたものです。さて、このお金は一体誰のものだと思いますか?
 
答えは夫の財産となります。そして亡くなった夫の相続税の対象となる可能性が高いです。「私の預金なのにどうして?」と思うかもしれません。なぜでしょう。相続の考え方では、その資金の出どころは誰なのか?ということが大事になります。
 
へそくりの原資はもともと夫が稼いだ給料ですので、当然出どころは夫となりますね。ですので、いくら奥さんがやりくりをして貯めたといってもそれは夫の財産とみなすことになってしまうのです。相続の世界では、夫婦だからお財布は一緒というわけにはいかないのです。
 
このため、夫が亡くなって相続税の申告や納税が済んだ後に、へそくりを申告漏れとして税務署から通知を受けることがあるのです。
 

名義預金という考え方を知っておきましょう

このような話の根底にあるのが、「名義預金」という考え方です。名義預金とは、家族の名前で預金をしている口座があるが、実質的には違う人が資金を出して預金していることをいいます。
 
子供の名前で親が預金することもこれに該当します。まだ働いていない小さな子供の預金口座に、数百万円の預金残高があれば、真っ先に親や祖父母などが貯金したのではないかと思いますよね。
 
専業主婦のへそくりも同様に、不自然な金額の預金があると、なぜこんなに残高があるのか?と疑われてしまうことになりかねません。 また、亡くなった祖父が家族に内緒で、孫のために預金をしていたなど、亡くなって初めて名義預金の存在に気付くケースもあります。
 
名義預金に該当すると、その当事者(名義預金の資金を拠出していた人)が亡くなったときに、本人名義の資産を含めたすべてが相続資産とみなされる可能性がでてきます。
 
資金を受け取った側からすれば、自分の名義だから関係ないと思っていたものが相続税の課税の対象となることがありますので、注意が必要ですね。
 
預金だけでなく、保険や株式などもそれぞれ名義保険や名義株などと呼ばれ、名義預金と同様に故人の財産に該当することもあります。
 

トラブルは事前に回避しましょう

では、どのようにすれば名義預金に該当しないのでしょう。一番わかりやすい方法は、贈与契約をかわすことです。贈与をして資金を渡していれば、そのお金は名義人のものになります。
 
ただ、贈与はあげた人ともらう人の双方の合意が必要ですので、贈与契約書という書面を作成しておくといいでしょう。こうしておけばその資金は、当人同士だけでなく他の人がみても、贈与したものと判断することができるようになります。
 
贈与では、年間110万円までは非課税で受け取ることができます。また、通帳や印鑑などの管理は贈与した人ではなく、贈与を受けた人が行いましょう。
 
あとで困らないように、事前に対策できることはしておきたいですね。このようなことで悩んでいる方は一度税理士などの専門家に相談することをおすすめします。
 
執筆者:小沼鮎子(こぬま あゆこ)
ファイナンシャルプランナー CFP(R)認定者
 



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