更新日: 2024.10.10 年収
40代の平均年収は「511万円」らしいのですが、自分の周りで500万円を超えている人はいません。これって「中小企業」で働いていることも影響しているのでしょうか?
一般的には大企業のほうが給料は高く、中小企業のほうが年収は低いとされているのは事実なのでしょうか。
本記事では、従業員数ごとの年収割合なども見ていくので、中小企業で働いているのが影響しているか気になる人は参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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中小企業と大企業の定義とは?
令和5年の給与所得者の40代の平均年収は511万円ですが、自分を含めて周りに年収500万円を超えている人がいないケースも実際には考えられます。これは会社や業界などが大きく影響するため、一人もいなくても実は珍しいことではありません。
また、中小企業や大企業によって年収割合が違うのは事実であり、基本的には大企業のほうが年収は高いといえます。中小企業は中小企業基本法で資本金・出資の総額や常時使用する従業員数で決められていて、業種分類でも基準が違うので注意してください。
中小企業者の定義については、図表1のとおりです。
図表1
業種分類 | 資本金・出資の総額 | 常時使用する従業員数 |
---|---|---|
製造業その他 | 3億円以下 | 300人以下 |
卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
小売業 | 5000万円以下 | 50人以下 |
サービス業 | 5000万円以下 | 100人以下 |
中小企業庁 中小企業・小規模企業者の定義 を基に作成
そのため、業種によっては中小企業以外に分類されるケースもあるので、自分が在籍している会社がどこに該当するか把握しておきましょう。自身は中小企業に該当する企業に在籍していても、他業種では大企業に該当することもあります。
例えば、サービス業は資本金・出資の総額が6000万円で常時使用する従業員数が200人なら中小企業者の基準に該当しない一方、同条件なら製造業では中小企業者に該当するでしょう。
大企業については明確な基準などが決められていませんが、中小企業者の定義を超えているかが1つのポイントです。
企業規模別で年収割合などは違う?
企業は中小企業と大企業などにわかれますが、企業規模別で年収割合などがどう違うか気になる人もいるでしょう。基本的に人数が少ない企業のほうが年収は低く、人数が多い企業のほうが年収は高い傾向にあります。
企業規模別の500万円超の年収割合については、図表2を参考にしてみてください。
図表2
企業別人数 | 500万円以下割合 | 500万円超割合 |
---|---|---|
10人未満 | 78.1% | 21.9% |
10人から29人 | 74.7% | 25.3% |
30人から99人 | 72.3% | 27.7% |
100人から499人 | 68.2% | 31.8% |
500人から999人 | 59.7% | 40.3% |
1000人から4999人 | 55.1% | 44.9% |
44.9% | 54.1% | 45.9% |
国税庁令和5年分 民間給与実態統計調査 を基に作成
500万円以下割合と500万円超割合を比較して見れば、企業別人数が多いほど500万円超の割合が多いことが分かります。そのため、自分の身の周りに年収500万円を超えている人がいない理由として、中小企業で働いていることも影響している可能性が高いでしょう。
中小企業は確かに500万円超の割合が少ないですが、役職者や営業成績優秀者は年収500万円を超える可能性は十分に考えられます。ほかにも、業種分類などでも全体的な平均給与は変わります。
まとめ
企業別人数での割合を考えると大企業ほど年収が高く、中小企業ほど年収が低いといえるかもしれません。また、500万円超の割合が高いのは、平均給与の高さにもつながります。同じ企業で年収を高めたいなら、役職を上げる、残業時間を増やすなどがポイントになるでしょう。
出典
中小企業庁 中小企業・小規模企業者の定義
国税庁令和5年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー