更新日: 2024.06.24 年収
“初任給引き上げ”で新卒の手取りが入社3年目の私と同額の「20万円」!給料を上げる方法はありますか?
新卒社員にとってはうれしいニュースですが、なかには入社3年目の方の手取りと新卒社員の手取りが「20万円」で同額になるなどの現象も発生しているようです。
そこで今回は、初任給引き上げの背景や、学歴別の初任給額の水準について調べてみました。在職中の方が給料を上げる方法についても紹介しますので、参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
初任給の引き上げ状況と実施される理由
産労総合研究所の「2023年度 決定初任給調査」によると、2023年度に初任給を引き上げた企業は68.1%に及び、前年と比較して27.1ポイント増、25年ぶりに6割を超えて1998年度以降では最高の数値であるとのことです。学歴別の初任給水準は表1の通りです。
表1
学歴 | 初任給額 | 対前年度増加額 |
---|---|---|
大学院卒業(博士) | 24万6052円 | 8837円 |
大学院卒業(修士) | 23万8203円 | 7273円 |
大学卒業(一律) | 21万8324円 | 6026円 |
大学卒業(職種やコースで格差あり) | 20万6268円~23万1835円 | 6169円~7331円 |
高校卒業(一律) | 17万9680円 | 4906円 |
高校卒業(職種やコースで格差あり) | 17万6080円~19万1462円 | 6612円~7189円 |
※産労総合研究所「2023年度 決定初任給調査」を基に筆者作成
同調査によると、初任給の引き上げを実施する理由として最も多かったのは「人材を確保するため」の70.2%で、昨今の人手不足問題が大きな影響を与えている可能性が考えられます。次に多かった理由は「在職者のベースアップがあったため」でした。
入社3年目の自分と新卒社員の手取りが同じ「20万円」! 給料を上げる方法は?
ここからは、在職者の方が給料を上げる方法について紹介していきます。
賃上げの交渉をしてみる
初任給だけを引き上げて、在職者の賃金が据え置かれている場合は、賃上げの交渉をしてみるとよいでしょう。会社としては初任給の引き上げによる人材確保も大切ですが、在職者の定着も同じように大切ですから、声を上げることで賃上げに応えてくれるかもしれません。
昇進や昇給を目指す
入社3年目であれば、新卒社員と比較して業務知識やスキルの点で有利であると考えられます。仕事に積極的に取り組み成果を出すことで、昇進や昇給を実現し、収入アップにつなげられるかもしれません。
賃上げが望めない場合は転職の検討もあり
賃上げが望めない場合は、思い切って転職も検討できるかもしれません。即戦力の中途採用に力を入れている会社があれば、転職による収入アップが狙える可能性も考えられます。
2023年度に初任給を引き上げた企業は68.1%! 先輩社員と新卒社員の手取りが同じ場合は賃上げ交渉もあり
2023年度に初任給を引き上げた企業は68.1%に及びましたが、その主な理由は「人材を確保するため」です。
しかし在職者のベースアップをしないで、初任給だけを引き上げると、先輩社員と新卒社員の手取り額が同じ、または逆転してしまう事態も考えられます。入社3年目の自身と新卒社員の手取りが同じ場合は、賃上げ交渉をしたり、昇進・昇給を目指したりできるかもしれません。賃上げが望めない場合は、転職も検討できるでしょう。
出典
産労総合研究所 2023年度 決定初任給調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー