更新日: 2024.06.18 年収
勤続10年で年収「350万円」です。貯蓄も「50万円」しかないのですが、転職を考えた方がよいのでしょうか?
そこで今回は、給与所得者の平均年収や勤続年数別の平均年収、年収ごとの貯蓄額を解説します。年収を上げる方法もご紹介しているため、参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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給与所得者の平均年収
国税庁の2022年の民間給与実態統計調査によると、民間事業所で働く方の平均年収は457万6000円と公表されています。男女別でみると、男性が563万3000円で女性が313万7000円となっており、女性よりも男性の方が250万円程度高い年収となっているようです。
勤続年数別の平均年収
同調査を基に、勤続年数別での平均年収を表1にまとめました。
表1
勤続年数 | 平均年収 | ||
---|---|---|---|
男性 | 女性 | 全体 | |
1年〜4年 | 410万円 | 260万円 | 335万円 |
10年〜14年 | 553万円 | 325万円 | 454万円 |
20年〜24年 | 704万円 | 392万円 | 597万円 |
30年〜34年 | 789万円 | 495万円 | 712万円 |
※国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」を基に筆者作成
性別問わず勤続年数が長いほど、年収は高くなっていく傾向にあるようです。勤続年数が10年〜14年では平均年収が454万円となっているため、勤続年数10年で年収350万円の場合は、平均よりも100万円程度少ない可能性があります。
しかし、女性の場合でみると平均年収は325万円となっており、勤続年数と同等の年収であるといえるでしょう。
年収別の貯蓄額
金融広報中央委員会の2022年の家計金融行動に関する世論調査(総世帯)によると、年収別の貯蓄額は表2の通りです。
表2
年間収入 | 貯蓄額 (保険・株式・投資信託も含む) |
|
---|---|---|
平均値 | 中央値 | |
300万円未満 | 650万円 | 50万円 |
300〜500万円未満 | 974万円 | 300万円 |
500〜750万円未満 | 1319万円 | 500万円 |
750〜1000万円未満 | 1873万円 | 967万円 |
※金融広報中央委員会「各種分類別データ(令和4年)4金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)」を基に筆者作成
年収が上がるにつれて、貯蓄額も増えているようです。平均値と中央値の差が大きいため、中央値の金額の方が実際の貯蓄額に近い数値と考えられます。
それを踏まえると、年収350万円で貯蓄50万円の場合は、同年収の中央値が300万円となっているため、250万円程度少ないということになります。
しかし、この中央値は純粋な貯蓄額ではなく、保険や株式、投資信託などの金融資産も含まれているため、純粋な貯蓄額だけを考えると300万円より少ない可能性もあるでしょう。
年収を上げる方法
ここでは、今よりも年収を上げる方法を3つご紹介します。
現在働いている会社で昇給や昇進を目指す
現在働いている会社で昇給や昇進があれば、今よりも年収を上げられる可能性があります。年功序列の会社であれば、勤続年数が長い方ほど昇進しやすいでしょう。
仮にこのまま勤続年数を重ねて管理職などに昇進ができ、基本給のアップが狙えるのであれば、今の会社で仕事を続けてみてもよいかもしれません。会社によって昇給や昇進の規定が異なるため、実際どれくらい給料が上がるのか確認してみてください。
年収の高い仕事に転職する
現在働いている会社での昇進や昇給があまり望めないのであれば、年収の高い業界や仕事に転職してみてもよいでしょう。
例えば、同業界でも給与水準の高い会社や、前職のスキルを活かしてキャリアアップできる会社などに転職すると、年収アップにつながる可能性があります。
副業をする
本業後や休日などに副業を行えば、現在の給与にプラスして収入を得られる可能性があります。
仮に月に5万円の副業収入があると、年間で60万円の収入増となります。その分を貯蓄に回せば、将来の老後資金や子どもの教育費などにも充てられるでしょう。
注意点としては、会社員で副業を行う場合、会社の規定で副業が認められていないケースもあります。事前に会社規定を確認してください。
年収350万円で貯蓄50万円は少ない可能性があるため、昇給・転職・副業などを検討する
年収350万円で貯蓄50万円は、同年収の貯蓄の割合と比べると少ない可能性があります。貯蓄を殖やすためには、貯蓄にお金を回せる余裕のある年収が必要です。年収を上げる方法は、今の会社で昇給や昇進を目指すか、給与水準の高い会社に転職したり副業したりするなどの方法が考えられます。
もし、今よりも経済的な安定が欲しい場合や、若いうちから将来の老後資金の蓄えをしておきたいと考えている場合は、ご紹介した年収を上げる方法も考慮して、できる方法を試してみてください。
出典
国税庁 令和4年分 民間給与実態統計調査 ―調査結果報告―
金融広報中央委員会 知るぽると 各種分類別データ(令和4年)4金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー