更新日: 2024.02.01 年収
ママ友の旦那さんが「国家公務員」のようです。正直「かなり裕福なんだろうな…」とうらやましく思ってしまうのですが、給与はどのくらいなのでしょうか…?
国家公務員の平均年収は?
国家公務員と一言でいっても、職種や業務内容はさまざまです。「一般職」と「特別職」に大別され、各省庁で働く行政官や外交官、税務職員は「一般職」に該当します。
国家公務員の給与は最終学歴や年齢、職種によって異なります。人事院の「令和5年国家公務員給与等実態調査」によると、大卒の行政職かつ32歳から36歳の平均給与月額は33万7639円です。
また国家公務員には民間企業でいうボーナスが「期末手当」「勤勉手当」という形で6月と12月の年2回支給されます。
人事院の「令和5年 給与勧告の骨子」のデータによると、国家公務員の期末手当・勤勉手当は給与月額の4.5ヶ月分となっています。
これらを踏まえると、上に例示した国家公務員の年収の目安は次のように計算されます。
・給与:33万7639円×12ヶ月=405万1668円
・ボーナス:33万7639円×4.5ヶ月=151万9375円
・合計:557万1043円
国家公務員と民間企業の年収の差は?
2022(令和4)年分の「民間給与実態統計調査」によると、民間企業に勤める男性の平均給与は30歳から34歳で485万円、35歳から39歳で549万円となっています。
前記の計算によると、32歳から36歳の国家公務員の年収は557万円であるため、民間企業よりもやや高いことが分かります。
夫が国家公務員なら裕福な生活ができる?
仮に子育て世帯で夫が国家公務員として働いている場合、裕福な生活を送ることはできるのでしょうか。
総務省統計局が発表した2023(令和5)年11月分の家計調査報告によると、2人以上の世帯における消費支出は28万6922円です。
一般的に手取り収入は総支給金額の75~85%とされています。国家公務員(大卒、行政職、32~36歳)の1ヶ月当たりの手取り額は25万3229円~28万6993円になると推測されます。
家計の支出は家族の人数などの環境によってかなり異なるため、あくまで単純な計算となりますが、30代の国家公務員の手取りの収入に対して消費支出の方が大きくなることが分かります。
職種や年代にもよりますが、国家公務員だからといって、余裕があって裕福な生活をしているとは一概にはいえないかもしれません。
まとめ
30代の一般職の国家公務員の場合、平均の月額給与は約33万円です。手取り収入が28万円弱であることや2人以上の世帯の平均消費支出が約28万円であることを考えると、必ずしもぜいたくな暮らしを送っているとはいえないでしょう。
一方で、日々の支出は給与のみで賄えている状態ともいえます。月々の生活費で生じたマイナスを補てんするためにボーナスを使うのではなく、ボーナスを趣味などに充てられる状態で、ある程度の余裕が生じているとも考えられます。妻も働いている共働き世帯であれば、さらにある程度余裕のある生活を送れることが予想されます。
いずれにしても、「裕福」の定義は個人の価値観によって異なります。他人の家の収入状況を気にするのはほどほどにして、自身の世帯収入を上げたい場合は転職や副業を視野に入れるなどできることに取り組んでみましょう。
出典
人事院 令和5年国家公務員給与等実態調査の結果
人事院 令和5年 給与勧告の骨子
国税庁長官官房企画課 令和4年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-
総務省統計局 家計調査報告 2023年(令和5年)11月分
執筆者:山田麻耶
FP2級