更新日: 2020.12.25 その他家計
お年玉っていくらあげたらいいの?お年玉の相場とは
さて、新年といえば子どもたちにとっては重要な「お年玉」。お年玉をあげる私たち大人にとっても欠かせない行事の1つです。
そこで気になる金額ですが、最近のお年玉相場をのぞいてみたいと思います。
執筆者:柴沼直美(しばぬま なおみ)
CFP(R)認定者
大学を卒業後、保険営業に従事したのち渡米。MBAを修得後、外資系金融機関にて企業分析・運用に従事。出産・介護を機に現職。3人の子育てから教育費の捻出・方法・留学まで助言経験豊富。老後問題では、成年後見人・介護施設選び・相続発生時の手続きについてもアドバイス経験多数。現在は、FP業務と教育機関での講師業を行う。2017年6月より2018年5月まで日本FP協会広報スタッフ
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2020年のお年玉意識調査では、平均支出額は2万6642円
筆者の手元にあるデータで最も新しいものとして、住信SBIネット証券から2019年12月20日にリリースされた「お年玉意識調査」という統計があります。
全国の住信SBIネット銀行の個人顧客3667 名を対象としたインターネットアンケートによれば、「お年玉をあげる予定がある」という人は回答者の約3分の2、平均支出額は2万6642円という結果になっています。いずれも前年並みだそうです。
もう少し、対象人数が多いアンケートであれば、少し古くなりますが、2016年6月に金融広報中央委員会が日本リサーチセンターに委託して全国5万149人の小学生~高校生を対象に行った、「もらった金額」をまとめた統計があります。
これによれば、対象となった小学生~高校生のほとんど全員が「もらった」と回答し、金額の総額について、小学生は「1万円」が最も多く、中高校生はばらつきがあり「1万~5万円」と回答していると報告されています。
それでも何を基準にその金額になるのかまで知りたい場合は、目安として、普段のお小遣いの金額×3~5と考えてみましょう。
先ほどの金融広報中央委員会の公表したアンケート調査によれば、小学生のお小遣いは、低学年が500円~、高学年は1000円、中学生のお小遣い最頻値は、1000円で平均値は2536円、高校生のお小遣い額は、最頻値は5000円、平均値は5114円ということです。
小学生の場合は、高学年の1000円×5=5000円、中学生であれば2500円×4=1万円、高校生であれば5000円×3=1万5000円という感じで、もらう側からも「特別にお年玉をもらった」という感覚になるでしょう。
「お年玉相場」にこだわる必要はない
お年玉をいくらにするか考えていると、どうしてもこのような目安を知りたくなります。
今年は新型コロナの影響で、お正月に普段顔を合わせない親戚一同が会するということはあまりないかと思いますが、親戚にお年玉をあげるとき、あげる側としては子どもよりもその後ろに控えている「子どもの親」にどのように思われるかが気になりますね。
一方、もらう子どもは意外とドライです。子どもは『もらった総額』で考えることが多く、たとえ私たちのあげる額が少なくても多くてもあまり関係はない傾向にあります。
仮に、筆者がおいに2万円のお年玉をあげたとしても、親から5万円のお年玉をもらっていれば、筆者からの2万円はおいにとって、「親からのお年玉の半分以下しかお年玉をくれないケチなおばさん」ということになる可能性があります。
お年玉と一緒に「お金の使い方」について考える機会もあげよう
お年玉はあげる金額よりも、お年玉をあげるときに、「これを何に使うの?」や、「お小遣いの何倍かな?」などと、お金の価値や使い方について一緒に考える機会を何気なくプレゼントできれば良いのではないでしょうか。
(出典)
金融広報中央委員会 知るぽると「「子どものくらしとお金に関する調査」(第3回) 2015年度調査」
住信SBIネット銀行「〜お年玉に関する意識調査2020〜 お年玉の平均支出予定総額は2万6642円 前年から横ばいで推移」
執筆者:柴沼直美
CFP(R)認定者