更新日: 2020.09.13 貯金

コロナショックで積立貯蓄を始めよう

コロナショックで積立貯蓄を始めよう
新型コロナの影響で家計支出の構造変化が起きています。その中で減っているものは、レジャー費・外食費・交通費・被服および履物費・交際費などです。
 
2020年4月~6月の2人以上世帯の消費支出平均は、26万4546円と前年同時期の2019年4月~6月の平均より2万8427円も減っています。もちろん、収入が減って大変な世帯もあるでしょうが、生活費が減少したために家計に余裕が出た世帯もあると思います。
 
これを利用して積立貯蓄を始めてみませんか?
浦上登

執筆者:浦上登(うらかみ のぼる)

サマーアロー・コンサルティング代表 CFP ファイナンシャルプランナー

東京の築地生まれ。魚市場や築地本願寺のある下町で育つ。
 
早稲田大学卒業後、大手メーカーに勤務、海外向けプラント輸出ビジネスに携わる。今までに訪れた国は35か国を超える。その後、保険代理店に勤め、ファイナンシャル・プランナーの資格を取得。
 
現在、サマーアロー・コンサルティングの代表、駒沢女子大学特別招聘講師。CFP資格認定者。証券外務員第一種。FPとして種々の相談業務を行うとともに、いくつかのセミナー、講演を行う。
 
趣味は、映画鑑賞、サッカー、旅行。映画鑑賞のジャンルは何でもありで、最近はアクションもの、推理ものに熱中している。

https://briansummer.wixsite.com/summerarrow

新型コロナショックによる家計の構造変化

新型コロナショックがもたらした家計の構造変化は次のとおりです。一言でいうと、不要不急の接触を避けるという観点から、直接であれ、間接であれ、人との接触をもたらす活動に関連する支出が減っています。
 
具体的には、旅行、映画・演劇などのレジャー費、外食およびそれに伴って発生する交通費(飛行機・新幹線・長距離電車など)、宿泊費、土産などの交際費、また、人と会うことを前提に発生する洋服、靴、おしゃれに関連する費用です。
 
それに対し増加した費用は、人に会わないようにできるだけ家にいることによって生じる食料品費・水道光熱費・ITなどに関する通信費、消毒・除菌などに関連する費用です。この変化をまとめると、冒頭で述べたとおり、月平均で3万円弱、生活費が減少しているということになります。
 
この構造変化は残念ながらしばらく続きそうです。では、この変化を利用して自分の財産を少しでも増やすことを考えてみましょう。いってみれば、外食や旅行に使っていたお金を貯蓄に回すということです。

積立貯蓄の方法―毎月定期預金に積み立てる

それでは、積立貯蓄の方法として何があるでしょうか?
 
金利はほとんどつきませんが、毎月一定額を定期預金に預ける方法があります。財産を増やすためには、毎月長期にわたって積み立てるということが重要なので、この方法も有力な選択肢です。
 
しかし、世界的に超金融緩和政策を行っており、この影響でいつか貨幣価値が下落することが気がかりです。

積立貯蓄の方法―つみたてNISA

それ以外の有力な方法は、つみたてNISAで毎月一定額を積み立てる方法です。この場合は、ドルコスト平均法で行います。毎月1万円ずつ投資信託を買うと、投資信託が安いときには多く買え、高いときには少ししか買えないので平均購入単価が安くなるというメリットがあります。
 
この方法に関する懸念は現在の株価水準と将来の動向です。
 
株価は2020年3月上旬に急落しましたが、6月には、ほぼ以前の水準に戻っています。これは、世界各国の超金融緩和政策のたまものですが、一方で、2020年の経済成長予想は軒並みマイナスです。2020年4~6月期の国内総生産は実質で前期比7.8%減、年率換算で27.8%減となっています。
 
すなわち、現在の株価水準は、国内総生産の減少を反映していないので、株価はいつ下落してもおかしくないと考えると、株式や投資信託に長期で投資してもいいのかと思えてきます。

積立投資―貴金属積立

このような状況下、2020年3月の株価暴落以降、金の価格が急騰を続けています。また金と同様の貴金属としてプラチナがあります。これらの投資信託や積み立てを毎月一定額ずつ、買う方法があります。これもドルコスト平均法が適用できるので、相対的に安い単価で購入することができます。
 
貴金属であれば、将来株価が下落しても価格を維持したり、場合によっては価格が上昇したりすることが期待できます。

まとめ

上記3つの方法を組み合わせることも可能です。そうすれば、時間分散だけでなく、金融商品に関する分散投資も可能になるということになります。
 
新型コロナショックで、生活費に余裕が出た方は考えてみる価値があると思います。
 
なお、投資は自己リスクでお願いします。
 
執筆者:浦上登
サマーアロー・コンサルティング代表 CFP ファイナンシャルプランナー


 

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