更新日: 2020.08.29 家計の見直し

家計簿が長続きしない…。知っておきたい家計簿の必要最低限の項目とは?

家計簿が長続きしない…。知っておきたい家計簿の必要最低限の項目とは?
「家計の見直しをしたい」「貯蓄できる体質になりたい」などの悩みはありませんか。お金のことを考える際、真っ先に思い浮かべるのは家計簿かもしれません。
 
でも、挫折した経験を持つ人が多いのも事実です。もっと気軽に家計のことを考えてみませんか。
宮﨑真紀子

執筆者:宮﨑真紀子(みやざき まきこ)

ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士

大阪府出身。同志社大学経済学部卒業後、5年間繊維メーカーに勤務。
その後、派遣社員として数社の金融機関を経てFPとして独立。
大きな心配事はもちろん、ちょっとした不安でも「お金」に関することは相談しづらい・・・。
そんな時気軽に相談できる存在でありたい~というポリシーのもと、
個別相談・セミナー講師・執筆活動を展開中。
新聞・テレビ等のメディアにもフィールドを広げている。
ライフプランに応じた家計のスリム化・健全化を通じて、夢を形にするお手伝いを目指しています。

続かない理由は面倒だから

家計管理の強い味方になる家計簿ですが、実際につけている人は少ないです。「今年こそは」とチャレンジしても、途中で止めてしまうことが多いようです。「面倒だから」というのが理由のようですが、どこが面倒なのか、もう少し深掘りしてみます。
 
家計簿の費用項目は、一般的には下記のように分けられています。この中で【固定費】については、銀行口座やクレジットカードで支払うことが多く、頻度も少ないです。
 
転記するだけで済みますので比較的簡単です。【特別費】も毎月決まって支出される項目ではありませんので、記入は難しくないと思います。ということは、続かない原因は【変動費】の記帳にありそうです。
 
【固定費】住居費・光熱費・通信費・教育費・保険・その他(税金など)
【変動費】食費・日用品・交際費・交通費・趣味レジャー・医療費・被服費など
【特別費】誕生日・帰省・冠婚葬祭など

■続かない理由(1) 費目に分類するのが面倒

スーパーで買い物をした時、食料品だけでなく日用品も同じレシートで打ち出されます。同じ日に1軒だけでなく、複数のお店で買い物をすることも多いので、レシートの合算も必要になります。レシートは捨てずに貯めておいても、3日間放置してしまうと、整理するのが嫌になってしまいます。

■続かない理由(2) どの費目に入れるのかを迷う

1人で外食したのは食費だけど、友だちと一緒に晩ご飯を食べたのは食費? 交際費? ディズニーランドに行った時のチケット代と昼食代は分けて考えるの? など、迷うことは多々あります。特に決まりはないので、自分のルールで良いのです。ですが几帳面に考えると、苦痛になって続きません。

解決策は「悩まない」こと

家計簿は続けなければ、お金を貯めるツールとしての役割を果たせません。続かない理由を克服するためには、費目分けを簡単にすることがお勧めポイントです。とにかく続けることから、徐々に項目を増やすステップを考えてみました。

■Step1:とにかく毎日記帳して、収支を合わせる

目標は使途不明金をなくすことと記帳の習慣化です。費目別を気にせず、レシートごとの転記のみでもOK。
 
例えばスーパーでの買い物の合計金額が2398円だった場合、内容は食料品と日用品が混在していても、記帳は<スーパー○○ 2398円 >でOK。これならレシートを写すだけなので、悩むことはありません。
 
この場合も医療費に関しては費目を分けて記帳し、レシートは保管が良いです。確定申告する場合に備えて、日頃から整理しておくと手続きが楽になります。
 
キャッシュレスが進み、実際に口座から引き落としされるのは来月以降になる場合も、購入した日付で記帳しておくと、今月いくら使ったかが把握できます。 

■Step2:マイルールで費目を分ける(目安は3ヶ月後)

毎日の記帳に慣れたら、費目分けをします。前段で紹介した【変動費】にある費目が一般的ですが、分けにくい費目はグループとしてまとめて構いません。続けることが先決です。
 
また休日に温泉に出掛けた場合、交通費・食事代・お土産代など細かく費目分けしていたら、温泉を楽しめません。全部一括で温泉費用(趣味・レジャー)とするなど、マイルールで費目分けすることをお勧めします。費目分けすることで、「自分が何にいくら使っているか」現状把握できます。

■Step3:気になる費目は細分化(目安は5ヶ月後)

「費目分けもできそう」となったら、さらに無駄遣いの原因を探ります。食費の節約に取り組んでいるという家計簿を見せていただいたところ、確かに頑張っておられる印象でした。
 
よく見ると、支出を上げているのはアルコールとおつまみの存在。これは別勘定にして予算を作ることで、使いすぎ防止につながります。節約は我慢しているという感覚では続きません。せっかくのお酒はおいしく飲みたいものです。ゲーム感覚で実行することが大切です。
 


 
「ラテマネー」という言葉があります。これは日常的に買っているコーヒーに由来しています。1杯はたいした金額ではありませんが、購入し続けるとかなりの金額になります。ランチはワンコインで済ませているのに、支出を上げていることも多いのです。
 
無意識のうちに支出している回数を減らすことは、ほんとうにほしいものの購入の近道かもしれません。これまで家計簿が長続きしなかった人は、几帳面に細かくつけていたのではないでしょうか。気軽につけ始めてみると、新しい気づきがあると思います。
 
執筆者:宮﨑真紀子
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士

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