更新日: 2020.08.20 その他家計
新型コロナで夏の外出自粛やテレワーク 電気代はどうなる?
そこで気になるのが、クーラーなどの夏の電気代です。今回は、電気代を上手に管理し、夏の家計をやりくりする方法を考えていきましょう。
執筆者:下中英恵(したなかはなえ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
“東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。
富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
http://fp.shitanaka.com/”
夏の電気代はどのくらい?
まずは例年、夏にどのくらい電気代がかかっているのかチェックしていきましょう。総務省が発表している「家計調査(※)」では、2人以上世帯における7月・8月・9月の電気代は以下のとおりとなっています。
2017年
7月:8446円、8月:1万361円、9月:1万538円
2018年
7月:8666円、8月:1万790円、9月:1万1354円
2019年
7月:8307円、8月:9636円、9月:1万808円
この調査では、夏(7月・8月・9月)の電気代は、9月に最も高くなる傾向が見られました。また1年間の中で見てみると、実は例年夏よりも、暖房などを使う冬の方が電気代が高くなります。最も電気代がかかるのは2月頃で、2019年2月の電気代は1万4333円となっていました。
新型コロナウイルスの影響で電気代は増える?
今年の夏は、新型コロナウイルスによるテレワークの影響で、会社に行かずに自宅で仕事をする時間が増える方は多いのではないでしょうか。そうなると、暑い真夏日は家でクーラーをつけながら仕事をすることになるので、例年に比べて電気代が上がる可能性があります。
電気代だけではなく、水道代や光熱費など、家にいることで増える費用は他にもあるでしょう。テレワークの一般的なルールとして、業務に必要なものとしてかかるお金は、会社に請求することができます。しかし、電気代や水道代などの費用は、普段の生活に必要な分や家族が使用した分と、業務中に使用した分を明確に分けることが難しいという問題があります。
会社によってはルールを決めて、電気代などの支払いをしてくれるケースもあります。しかし実際のところ、突然現れた新型コロナウイルスの影響により急ピッチで進んだテレワーク化のため、経費精算について規則が明確に定まっておらず、お金を請求できていない方も多いと考えられます。
夏の電気代との上手な付き合い方
まず、夏の電気代はできる範囲で自分で節約を試みましょう。テレワークかつフレックス制で仕事をしている方の場合、最も涼しくなる早朝に仕事に励むのがお勧めです。テレワークだからこそ、自分で自由に仕事ができる場合は働く時間帯を工夫してみましょう。
また、夫と妻が2人ともテレワークの場合、同じ部屋で仕事をして、クーラーを使用する部屋をまとめるという方法もあります。どちらかが電話やWeb会議などをするときは部屋を移動する必要がありますが、パソコンを使って作業をする時間は、できるだけクーラーを使う部屋をまとめることで、電気代を節約することが可能です。
さらに、これを機に電気会社を見直してみてはいかがでしょうか。電気の自由化により、私たちはさまざまな電気会社を選べるようになりました。各社が用意しているお得なキャンペーンを活用してみましょう。
例えば「楽天でんき」では、3ヶ月以上の契約で楽天ポイントを4000ポイントもらうことができます。実質4000円のキャッシュバックが受けられるので、楽天でのネットショッピングや提携するコンビニなどでポイントを利用する場合はお得ですね。
このほかにも、新契約をした場合に最初の月の電気代が安くなるキャンペーンを行っている会社や、基本料金がゼロとなる会社などがあります。電気代が高くなると予想される9月に向けて電気会社を見直し、無料月キャンペーンなどを活用するという賢い方法もありますよ。
いかがだったでしょうか。新型コロナウイルスの影響で、家庭の支出も大きな影響を受けています。特に今年の夏は、電気代がどうなるのか気になりますね。今回ご紹介した内容を参考にしながら、気軽に始めることができる電気代の節約を実践していきましょう。
参考
(※)総務省統計局 家計調査(家計収支編) 時系列データ(二人以上の世帯)
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者