更新日: 2024.10.07 その他家計
20代独身女性の6割が「生活が苦しい」ひと月の収入と支出のリアルとは
生活が苦しいと感じる20代の独身女性が多いというのは、本当なのでしょうか。今回は、株式会社GVが発表した「若年女性のお金事情」(※)をひもといていきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジェを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。
20代独身女性の月収や仕事内容は?
まずは、20代独身女性の月収や仕事内容を押さえておきましょう。
【ひと月あたりの収入額(総額)】
1位:20万円以上23万円未満 20.3%
2位:18万円以上20万円未満 16.9%
3位:15万円以上18万円未満 16.0%
4位:10万円以上15万円未満 13.4%
5位:5万円以上10万円未満 10.3%
→平均値:17万3325円
→中央値:18万円
月収は上記の結果に。副業やバイトの掛け持ちなども合わせた収入額ですが、それでも月30万円以上稼いでいる人は3.7%という結果でした。
【仕事・収入内容(複数回答)】
1位:オフィス系(公務・営業・企画・事務・受付・データ入力等)204件
2位:サービス系(販売員・レジ・オペレーター等) 81件
3位:在宅系(データ入力・モニター等) 58件
4位:飲食系(調理師・ホールスタッフ・バーテンダー等) 56件
5位:医療・専門系(医療・薬剤・介護・福祉・栄養士等) 44件
トップ5は上記の結果に。ダントツで多いのが、1位のオフィス系になりました。昼職と兼ねやすい夜職としては、8位の水商売系(キャバクラ・ラウンジ・ガールズバー等)が20件でした。
実際に副業や掛け持ちをしている人はどれくらいいるのでしょうか。
【副業・掛け持ち労働の有無】
・副業・掛け持ちあり:36.6%
・副業・掛け持ちなし:63.4%
20代独身女性の10人に4人は掛け持ちで仕事をしていると考えると、その割合の高さを実感できますね。
ローンや奨学金返済に悩む人も?20代独身女性の支出額
収入に対して、支出はどのくらいあるのでしょうか。
【ひと月あたりの支出額(総額)】
1位:10万円以上15万円未満 28.6%
2位:5万円以上10万円未満 19.1%
3位:20万円以上23万円未満 13.7%
4位:15万円以上18万円未満 12.3%
4位:18万円以上20万円未満 12.3%
→平均値:14万3685円
→中央値:14万3000円
【支出内訳(平均値)】
1位:家賃 5万5110円
2位:年金・保険料(義務・任意)2万9049円
3位:ローン・奨学金 2万1656円
4位:食費 1万9852円
5位:交際費 1万4552円
支出の平均は約14万円。そして支出内訳の平均値でもっとも高かったのが、家賃でした。中には、ローンや奨学金の返済に毎月平均2万円強かかっている人も。
ちなみにもっとも平均値が低い支出の項目は、4758円の医療費でした。若くても病院にかかってそれなりの出費があるのですね。
ずばり!20代独身女性の赤字率とは?
収入の平均値が173,325円。支出の平均値が14万3685円。これだけ見ると、平均して月3万円ほど黒字であることがわかります。しかし、中には深刻な赤字に悩む人も……。
【ひと月あたりの収支額】
<黒字>
1位:5万円以上10万円未満 24.0%
2位:1万円以上3万円未満 18.3%
3位:3万円以上5万円未満 11.7%
<分岐>
・0円以上1万円未満 14.6%
<赤字>
1位:1万円以上3万円未満 10.9%
2位:1万円未満 4.3%
3位:3万円以上5万円未満 2.3%
3位:5万円以上10万円未満 2.3%
全体平均値:2万9640円
全体中央値:2万4000円
20代独身女性の64.3%が黒字、14.6%が分岐、21.1%が赤字という結果になりました。10人に2人は毎月赤字が出ている、生活に苦しい状態といえます。
【今の生活について(収支面)】
1位:やや苦しい(ギリギリ) 47.1%
2位:あまり苦しくない(生活できている) 32.0%
3位:まったく苦しくない(余裕・贅沢できる) 11.4%
4位:とても苦しい(赤字) 9.4%
合計すると、生活が苦しいと回答した人は全体の約6割という結果に。20代独身女性は、お金に苦労している人が意外に多いということがわかります。
若い時から苦労を重ねていると、将来が不安になる人も多いと思われます。将来の保障がこれからどうなっていくのか、注視していきたいですね。
【出典】
※株式会社GV「若年女性のお金事情」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部