更新日: 2019.08.22 貯金

ぜいたくしているわけではないのにお金が貯まらない人の特徴

執筆者 : 吉野裕一

ぜいたくしているわけではないのにお金が貯まらない人の特徴
私の事務所にも、給与はそれなりにもらっているのになかなか貯蓄に回せない方が相談にいらっしゃいます。話を聞くと、ビックリするほどぜいたくをしているわけではないのに貯蓄へ回せないようです。そういった方の改善点や、無理せず貯蓄する方法を紹介します。
 
吉野裕一

執筆者:吉野裕一(よしの ゆういち)

夢実現プランナー

2級ファイナンシャルプランニング技能士/2級DCプランナー/住宅ローンアドバイザーなどの資格を保有し、相談される方が安心して過ごせるプランニングを行うための総括的な提案を行う
各種セミナーやコラムなど多数の実績があり、定評を受けている

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お金が貯まらない方の特徴

そんなにぜいたくしているつもりはないけど、なかなか貯蓄ができないと悩んでいる方は多くいらっしゃるのではないでしょうか?家計簿や支出内容を聞くと、ぜいたくをしているとはいえないのに、なぜかお金が貯まらないと言われます。
 
そんな方は、毎月の収入から生活費を支出し、まとまったお金が余れば貯蓄に回しているのかも分かりません。しかし、生活をしていく中で、まとまったお金を余らせるのは大変なこと。
 
保険の見直しや住宅ローンの見直しで、毎月の支出が節約できる方もいます。しかし、最近では、保険の見直しも住宅ローンの見直しもすでに行っているという方も増えてきて、ほかに何を見直せばいいのか……と、考えているご家庭もあるのではないでしょうか?
 
なかなか貯蓄ができない方の特徴として、プチ出費が多くみられる気がします。大きな支出ではなく、日々ちょっとしたものを何気なく買っていて、気づけば1ヶ月の残金が無くなってしまい、貯蓄ができないというパターンです。心当たりがある方もいるのではないでしょうか?
 
逆にしっかり貯蓄ができるという方は、貯蓄する額を除いた額で生活費を捻出しています。ただ毎月、ご自身で貯蓄額を決めて、別口座などへ移す作業は大変な作業になります。毎月自動的に貯蓄できる強制貯蓄の制度があると良いのでしょうね。
 

強制貯蓄ができる制度とは

では強制貯蓄を行うには、どうすれば良いのでしょうか?
 
まず思い浮かぶのは、勤労者財産形成貯蓄制度(略称:財形)ではないでしょうか。この財形制度は、勤労者となる方の給与の一部を企業が給与天引きし、貯蓄に回すという制度です。利用するには、お勤めの企業が制度を導入していることが前提となります。
 
お勤めの企業によっては、優遇金利で預けられる口座が用意されていることもありますが、基本的には、普通預貯金と同等の金利で預ける制度となります。
 
使用目的を問わない一般財形貯蓄のほか、住宅を購入する目的での貯蓄には税金など優遇がある財形住宅貯蓄、年金を目的とした貯蓄に優遇される財形年金貯蓄があります。
 

保険で貯蓄を考える方も

次に保険で貯蓄という方もいらっしゃいます。保険も毎月一定の日に保険料が引き落とされることで、強制貯蓄といえるかも分かりませんね。ただ、保険の場合は、保障という部分を買っているので、保険料すべてが貯まっていくわけではありません。
 
代表的な商品としては、学資保険や養老保険がありますが、現在のような低金利時代には、満期金が払った保険料総額より少なくなる可能性もあるので注意が必要です。
 
また利回りの良い保険商品では、変額保険や外貨建て保険がありますが、こちらは変動リスクがあり、短期間の保険期間や中途解約をした場合、運用実績や為替変動によってはマイナスになることもあります。
 
保険を貯蓄替わりに利用するときは、保障に対する目的や変動リスクの軽減なども考えて加入するようにしましょう
 

NISAやiDeCoなど直接投資へ

次に毎月の強制貯蓄として考えられるのは、最近では広告で見たり話題に上ったりすることも多くなった、NISAやiDeCoでの貯蓄です。NISAは少額投資非課税制度の愛称で、本来のNISAとつみたてNISA、ジュニアNISAなど種類が増えてきました。
 
iDeCoは個人型確定拠出年金の愛称で、企業型確定拠出型年金に加入できない、主婦や自営業の方が加入できる制度です。企業型確定拠出年金を導入してない企業にお勤めの方も加入できます。今後は、企業型の確定拠出年金が導入されている企業の方も加入できるように話し合われているようです。
 
NISAは運用期間中の利益に対して課税されなかったり、iDeCoでは掛け金全額が所得税控除の対象となったり、運用益も非課税であったり、受取時に退職所得控除や公的年金控除の対象となるため、普通に貯蓄するよりもメリットはあります。
 

まとめ

なかなか貯蓄ができないという方は、まず、収入から貯蓄分を引いた残りで生活を行うのがおすすめです。つい余分な買い物をしてしまうということも少なくなり、貯め方次第では普通預貯金より効率的に預金を増やすことができるようになるのではないしょうか?
 
執筆者:吉野裕一
夢実現プランナー