更新日: 2024.10.07 ライフプラン
値上げばかりの2019年に消費者は何を想う
そこで今回は、値上げにめげず、家計を安定して管理するにはどうすればいいのか、その対策について考えてみたいと思います。
値上げに関する意識
マーケティングリサーチ会社の「株式会社アスマーク」は、2017年に20歳以上の男女を対象に「価格の値上げと家計に関するアンケート調査」を行いました(※「2017年に実施・予定された値上げ」に対する調査です)。
・値上げに対する不安
調査によると、「一連の値上げについて不安を感じますか」という質問には全体で74.3%の人が「不安を感じている」「やや感じている」と答えました。
年代別に見ると、男女ともに50代以上の人が最も不安を感じていますが、男性の20代~40代については「どちらともいえない」「不安をあまり感じていない」と答える人の割合が多いのに対して、女性は年齢を問わず不安を感じているようです。
※株式会社アスマーク調査結果より引用
女性は家事や家計管理を任されることが多く、日常の食料品や日用品の値段をこまめに把握しているため、不安を感じる傾向にあるのではないでしょうか。いつも買っている物の値段が上がるというのは、やはり気分の良いものではないですよね。
・節約意識の高まり
さらに、同じ調査で「一連の値上げにより、あなたの節約意識はどのように変わりますか」という質問に対しては、全体では68.4%が、性別、年代別では女性35歳~49歳の人たちの83%が「節約意識は高まる」「やや高まる」と答えています。
値上げに対し、特に主婦層の多くが「家計を節約しなくては」と考えていることが見て取れるのではないでしょうか。
※株式会社アスマーク調査結果より引用
2019年には何が値上がりする?
値上がりの理由としては、原材料費の高騰や、物流費のコストの増加、人件費の増加などと言われていますが、では今年(2019年)はどういったものが値上がりするのでしょうか。
各企業の発表によると、下記はごく一部ですが、次のような食品の値上げが実施、予定されています。
家計対策として考えられること
これまで購入してきた商品の値上がりを知ったとき、どうすればいいのでしょうか。家計の負担を減らすための対策を改めて考えてみたいと思います。
・安価なものに替えられないか検討する
例えば、今年の価格改定にあった塩や牛乳、アイスやプリンなどは、冷蔵庫に常備しているという方も多いと思います。
まずは、値上げしても買い続けるのか、別の商品に切り替えるのかを考えなくてはならないでしょう。似たようなもので安価な商品に代用できないか検討したうえで、どうしてもこの商品でなくてはならないと思ったら、他に節約できることを探してみましょう。
・現金を使わず、ポイント還元を狙うなど工夫の工夫をする
これまで、主に現金払いをしていた人は、スーパーで買い物をするときにはクレジットカードや電子マネーで支払う、あるいはQR決済を始めてみるのはどうでしょうか。これらの支払い方法は現金払いと違ってポイントが貯まり、そのポイントを換金することができます。
買い物袋は必ず持参して数円でも節約する、買い物をネットスーパーにして、家にある食材などを確認しながら買い物をすることで、無駄な買い物を防ぐなども有効でしょう。細々とした節約を積み重ねて、家計全体のバランスを見たときに出費を増やさないことが重要です。
・価格に敏感になること
値段は変わらなくても商品の中身が減って、実質は値上げになっている、いわゆる「ステルス値上げ」も多く実施されています。これらの情報もできるだけ知っておいて、気付かない間に消費が増えているということにならないようにしたいものです。
また、値上げだけでなく、値下げする商品も中にはありますので、このようなお得な情報は逃さないようにしましょう。こういった情報収集をたえず行い、その都度、対策をしっかり検討、工夫していくことが、家計を安定させるために最も大切なことと言えるのではないでしょうか。
出典:株式会社アスマーク「消費者の節約意識を調査!~価格の値上げと家計に関するアンケート調査~」
執筆者:藤丸史果(ふじまる あやか)
ファイナンシャルプランナー