更新日: 2024.10.07 貯金
あなたがお金を貯められない理由は「ラテマネー」にあり!?
執筆者:西川誠司(にしかわ せいじ)
2級ファイナンシャルプランンニング技能士・AFP認定者、終活ライフケアプランナー、住宅ローンアドバイザー(一般社団法人住宅金融普及協会)
ウェディングドレスショップ「Atsu Nishikawa」を17年間経営。
接客の中でこれから結婚するおふたりのお金の不安や子供を授かったときの給付金や育児休業のこと、また親からの贈与や年金のことの悩みを伺い、本格的にファイナンシャルプランナーとして活動を始めました。
みなさまの「小さな疑問や不安」を分かりやすく解決していくことを目指しています。
「ラテマネー」ってなに?
「ラテマネー」とはアメリカの資産アドバイザーのデヴィッド・バックの著書『THE Automatic Millionaire(オートマチック・ミリオネア)』の中で紹介された言葉です。
ラテは「カフェラテ」のことです。1日1杯400円のコーヒーを毎日飲むと、なんと1年で15万円弱の支出となります。夫婦で飲めば、年間約30万円です。
コーヒーに限らず、無意識に使っている小さな支出の積み重ねが大きな支出になるということを「ラテマネー」といいます。そして、この節約は、将来の大きな貯蓄になる可能性があるのです。
「ラテマネー」にはどんなものがある?
「ラテマネー」にはどんなものがあるのでしょうか。
カフェでの1杯はその代表例ですが、一番多いのはコンビニに行ってなにかを「ついで」に買ってしまうことです。コンビニやスーパーのレジ付近に置いてある商品は「ラテマネー」を期待するお店側の戦略でもあります。
少額をコンビニなどでたびたびおろし、もったいないと思いながらATMの手数料を支払うことも、小さくて大きな支出です。
スーパーで買えば90円の缶コーヒーも、自動販売機で買えば120円。さらに今は携帯のアプリで多くの割引クーポンが発行されています。使わなければこれまた「ラテマネー」になります。
多くの方が面倒がってそのままにしているのが、スマホ契約時に入らなければならなかったオプションの契約。月数百円でも、年額になると数千円になります。数えると細かいものがたくさんあります。細かいから「ラテマネー」なのです。
どうすれば「ラテマネー」を削減できるか?
「ラテマネー」はどうやって削減すれば良いのでしょうか?必要なものやリフレッシュのためのものまで削って、体調が悪くなったり、ストレスを感じては本末転倒です。
まずはマイボトルを準備して、コーヒーやジュースを持ち歩きましょう。そしてカフェに行く頻度を減らす。マイボトルを持っていても、必要なときはカフェに行ってください。半分に減らすだけでも年間7万5000円の支出が削減できます。
ランチにお弁当を持っていくことも削減につながります。最近は男性も自分でお弁当を作る人が増えているとか。
一番削減の必要性が高いのは、必要のないときに行くコンビニでの出費です。必要なものがないのに「なんか欲しいものないかな」なんて経験、結構あるのではないでしょうか。コンビニに立ち寄る回数を減らしましょう。
必ず必要なものはコンビニではなく、スーパーで購入するのも効果的です。同じものでも、コンビニは定価です。缶コーヒーも毎日飲んでいる人であれば、1缶あたり30円違えば、年間1万1000円ほど削減できます。
現代はスマホ関係の「ラテマネー」もたくさんあります。先述した、スマホ契約時に付帯しなければならないオプション、契約したけどあまり使わない音楽や雑誌、映画などの視聴サービスも毎月の固定費です。契約を見直してみましょう。
コンビニATMの手数料や振込手数料などは、ネット銀行などをうまく利用して必要以上に支払わなくても良い方法を見つけましょう。まずは自分の「ラテマネー」のリストアップ、結婚しているのであればお互いの「ラテマネー」について話し合ってみてはいかがでしょうか。
まとめ
「ラテマネー」は毎日の生活に密接に関わっているとても小さな支出です。
他人にとっては無駄な支出でも、本人にとっては大切な支出ということもあります。リフレッシュや人付き合いのための支出は、自分のためになっているので、削減する必要はありません。惰性でカフェに行ったり、コンビニでのついでの買い物が無駄遣いなのです。
リストアップした余分な出費を、1日、1週間、1ヶ月、1年の金額で算出してみましょう。
今を基準に削減したもの、解約したもの、今までなら購入してしまったが購入するのを我慢した分のお金を貯金箱で貯めて、金額の大きさを実感してください。マイボトルに入れるコーヒーなどは、貯金箱からのお金で購入するのも手でしょう。
お金を貯める方法は「収入を増やす」か「支出を減らす」が基本です。年間数十万円、10年で数百万円の節約をしてみてはいかがでしょうか。
執筆者:西川誠司(にしかわ せいじ)
2級ファイナンシャルプランンニング技能士・AFP認定者、終活ライフケアプランナー、住宅ローンアドバイザー(一般社団法人住宅金融普及協会)