「サブスク時代の新しい格安SIM 」y.u mobileの魅力と鹿瀬島社長のこだわり
配信日: 2025.06.19

今回はY.U-mobile株式会社の鹿瀬島社長に、サービスの立ち上げ背景や特長、そこに込める思いについて詳しくお話を伺いました。

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目次
- 1 y.u mobileを一言で表すなら、“わくわくするSIM”
- 2 後発だからこそ、“変える側”になる
- 3 安心でんわ相談は「売る場」ではなく、「寄り添う場」へ
- 4 “ユーザーにとってわかりやすい”とはどういうことか
- 5 “ギガが消えない”という安心。ユーザーのための仕組みづくり
- 6 U-NEXTとの融合が生む、“スマホ+α”
- 7 通信品質という“見えにくい価値”への挑戦
- 8 “スマホ初心者にもやさしく”をかたちにした、導線設計とサポート体制
- 9 不必要な営業をしない、申し込みも受けない。だから安心して聞ける
- 10 ヤマダデンキの対面申し込みも
- 11 “不満”の声から学び、“改善”を続ける姿勢
- 12 ユーザーの声に「応えて変わるサービス」へ
- 13 “安い”だけでなく“信頼される存在”へ
y.u mobileを一言で表すなら、“わくわくするSIM”
U-NEXTとの連携、ギガの永久繰り越し、シンプルな料金プランなど、他社にはない特長があるy.u mobile。その背景には、「モバイルサービスもっと楽しく、もっとわかりやすくしたい」という思いがあります。まずはy.u mobileとはどのような格安SIMなのか、鹿瀬島社長に伺いました。
──本日はお時間をいただきありがとうございます。まずはy.u mobileというサービスを一言で表すなら、どのようなSIMだとお考えでしょうか?
鹿瀬島社長:
あえて一言で表すなら、「お客さまが“わくわく”できるSIM」でしょうか。通信って使えて当たり前の存在ですが、そこにちょっとした驚きや喜びを感じてもらえるような設計を目指しています。たとえば、U-NEXTの映像コンテンツが料金に含まれているというのは、他社にはない大きな特長といえます。
――確かに「SIMを契約したらU-NEXTまで楽しめる」というのは、新しい体験ですね。
鹿瀬島社長:
はい。それだけではなくて、たとえばスマホの修理費用保険も、音声SIMをご契約いただいた方であればお客様負担0円でご提供しています。面が割れたり、水没したりしたときに、年間最大30,000円(非課税)まで補償される。これは“安心”もパッケージしたいという考え方からきています。
──修理費用の保険がユーザー負担0円というのは、かなり安心感がありますね。
ありがとうございます。他にも、以下のような特長があります。
■シンプルな料金体系
y.u mobileでは、「わかりやすさ」を追求しており、料金プランは3つだけ。最も料金が安い「シングル」、U-NEXTを楽しめる「シングル U-NEXT」、家族とシェアできる「シェア U-NEXT」。複雑な割引条件やプラン分けを避け、比較・検討のストレスをなくすことで、誰もが安心して選べる設計になっています。
プラン容量については、2025年4月より開通翌月から毎月のギガが倍になる「ギガ倍増特典」が開始し、さらにお得になっています。
■ギガの永久繰り越し
多くの通信サービスでは、使いきれなかったデータ容量は翌月以降に消滅してしまいますが、y.u mobileでは有効期限なしで上限100GBまで繰り越せます。
たとえば、リモートワークのために外でテザリング利用したり、旅行の予定に合わせてギガを貯めたり、月末にチャージして使いきれなかったギガも永久に繰り越せるので、月ごとの通信量が変動する方でも無駄がありません。
■通信品質/速度
y.u mobileでは、グループ企業との連携により、混雑時間帯でも快適に利用できるよう工夫しています。
具体的には、記事後半の「通信品質という“見えにくい価値”への挑戦」をご確認ください。
■安心でんわ相談
他社からの乗り換えや、オンラインでの契約に対して「難しそう」「仕組みが分からない」と不安を抱える方は少なくありません。y.u mobileでは、そうした方のために「安心でんわ相談」という専用サポート窓口を用意しています。
これは契約前に専門のオペレーターに電話での相談ができるサービスで、対面が苦手な方やネット操作に不慣れな方でも安心して、相談することができます。お客様にとって不必要な営業は行わず、中立的な立場でアドバイスをするサービスとなっています。
■U-NEXT
y.u mobileのU-NEXTつきプランにはU-NEXTの月額利用料(税込み2,189円)が含まれています。
U-NEXTは映画・ドラマ・アニメ・スポーツ・音楽ライブ・マンガ・雑誌など、国内最大級のコンテンツ数を誇る配信サービスです。U-NEXTつきプランなら毎月もらえる1,200円分のポイントを使ってギガをチャージすることもできるため、データ容量と動画視聴の両立も行えます。
※キャンペーン特典による月額基本料金の無料期間中は、「シングル U-NEXT」または「シェア U-NEXT」で毎月もらえるU-NEXTポイントの付与はありません。
後発だからこそ、“変える側”になる
──y.u mobileはリリースから5周年に入りましたよね。2020年のリリース当時すでに格安SIM業界はかなり競争が激しかったと思うのですが、あえて参入された理由は何だったのでしょうか?
鹿瀬島社長:
当時、私たちは業界の中でも最後発のサービスでしたが、それはむしろ好機だと考えました。既存の格安SIMに対して、もっとわかりやすく、もっと安心できるサービスを作れば、皆さまに求められるサービスになる。そのように考えて、サービスを立ち上げました。
──実際にサービスを使わせていただいたのですが、y.u mobileは料金体系やサポート体制がとてもわかりやすい印象でした。あえて「やさしさ」「シンプルさ」にここまで振り切ったのには、どういった理由があったのでしょうか?
鹿瀬島社長:
一番大きいのは、「複雑すぎてよくわからない」という悩みを解決したいという思いです。キャリアショップに行っても、オプションが次々と出てきたり、解約するときも複雑だったりと、もっとシンプルに使えるサービスをつくりたいと思ったんです。
──確かに、比較検討の段階で諦めてしまう人も少なくないですよね。実際に申し込みや解約が簡単というのは、ユーザーとしてもありがたいポイントです。
鹿瀬島社長:
はい。私たちは“契約”はもちろんのこと、“解約”といった手続きもストレスなく完結できるよう設計しています。もちろん、その分ビジネスとしては売り上げのコントロールが難しくなる部分もあります。それでも“わかりやすさ”に振り切った方が、結果的にお客さまとの信頼関係が長く続くと考えました。
安心でんわ相談は「売る場」ではなく、「寄り添う場」へ
──印象的に感じたのは、“安心でんわ相談”です。契約前なのに電話で相談できるというのは、めずらしいサービスですね。
鹿瀬島社長:
はい。「ちょっと興味はあるけど、よく分からない」という方って多いんです。ヤマダデンキさんまで行けない、また、対面は少し抵抗がある、そういう方々に向けて、まずは話だけでも聞ける場所を用意したかったんです。
──しかも、相談はできるけど申し込みは受け付けていない、というのが潔いですよね。
鹿瀬島社長:
そうなんです(笑)。ご相談をいただいたからといって、お客様にとって不必要な営業はしないようにしています。あくまで中立的に、比較・検討のためのアドバイスをする窓口。一ユーザーとして考えたときに、アグレッシブに営業されるのは嫌ですよね。だからこそ、「決めるのはお客さま」という考えを徹底しています。
“ユーザーにとってわかりやすい”とはどういうことか
──その発想の根底には、やっぱり“ユーザー視点”があるのでしょうか。
鹿瀬島社長:
そうですね。自分たちがスマホを契約する立場だったら、どうしてほしいか? を何度も自問しました。申し込みが簡単か、プランはすぐ理解できるか、いざというときに誰かに聞けるか。そのような観点に立ち、サービス設計から情報発信、そしてサポートまでを組み立てています。
──なるほど。単に「安いSIM」ではなく、「安心して使えるSIM」であることが、y.u mobileの価値なんですね。
鹿瀬島社長:
はい。“安さ”だけでなく、“わかりやすさ”も届けたいという気持ちでこの事業に取り組んでいます
“ギガが消えない”という安心。ユーザーのための仕組みづくり
──y.u mobileといえば、ギガの「永久繰り越し」が大きな特長ですよね。私も最初に知ったとき、正直驚きました。これはどのような発想から生まれたのでしょうか?
鹿瀬島社長:
ありがとうございます。たとえば、月額制のサービスって、普通は“使っていなくてもお金はかかる”じゃないですか。だったら、せめて使わなかった分は、残しておいてもいいんじゃないかと。
──確かに、「ギガは翌月には消えるもの」というのが一般的な認識ですよね。
鹿瀬島社長:
通信量も商品として“買っていただいている”わけなので、それが事業者側の都合で消えてしまうのは、おかしいと思ったんです。
追加でギガを買ってもらえれば、短期的にはこちらの収益になりますが、「損をした」と感じたお客さまは、やがて離れていきます。だから、継続的にサービスを使っていただくためには、信頼していただけるサービスであること方がずっと重要だと感じます。
結果的に、繰り越しによって「ムダがない」と感じてくだされば、y.u mobileを選び続けてもらえる理由になる。それが一番の価値だと考えています。
U-NEXTとの融合が生む、“スマホ+α”
──y.u mobileの特長のひとつに、「U-NEXT」がありますよね。これは、他の格安SIMとは明らかに一線を画す要素だと感じています。
鹿瀬島社長:
はい。U-NEXTは、他のサブスクに比べてもコンテンツが豊富ですし、最近では、プレミアリーグや格闘技、ゴルフなどのライブスポーツ、TBS・テレビ東京系列のドラマ、なども充実してきています。
──U-NEXTが付いているプランで2,970円という価格は、かなり思い切った価格設定だと思いました。
鹿瀬島社長:
かなりお得だと思います。U-NEXTの月額料金は税込み2,189円ですが、y.u mobileの「シングル U-NEXT」は、U-NEXTに加え10GBのデータ通信と音声通話SIMなら修理費用保険もついて2,970円です。つまり、実質月781円でスマホが利用できるということになります。
──それはかなりインパクトがありますね。動画コンテンツ・雑誌好きの人にはぴったりなプランだといえそうです。
鹿瀬島社長:
そうですね。U-NEXTをすでに契約している方には、かなりメリットがあると思います。U-NEXTつきプランには、キャンペーンでの無料期間を除き、毎月1,200円分のU-NEXTポイントがつくので、ギガの追加や有料作品の視聴もできます。
通信品質という“見えにくい価値”への挑戦
──サービス内容についていろいろと伺ってきましたが、やはり通信サービスである以上、通信速度は重要ですよね。特にお昼や夕方など、混雑時間帯の安定性という点では、他のMVNOよりも良いという評判があるかと思います。
鹿瀬島社長:
はい、y.u mobileでは、混雑する時間帯の通信品質を安定させるために、U-NEXT HOLDINGSのグループ内で帯域を有効活用しています。グループ企業では法人事業向けIoTサービスの通信インフラにSIMの通信を利用していますが、この法人向け通信と個人向け通信のピークタイムがそれぞれ異なるため、ピークトラフィックが分散できています。
──お互いの混雑が重ならないからこそ、帯域をうまく“有効活用”できるわけですね。
鹿瀬島社長:
おっしゃる通りです。コンシューマーがあまり使わない夜間の帯域を法人向けに活用することで有効活用し、帯域の利用効率を上げています。そのため、余裕をもった帯域を確保できています。これはグループでやっているからこそ可能な最適化です。
──ユーザーからの反応はいかがですか? 通信品質についての評価などについて。
鹿瀬島社長:
半年ごとに実施しているアンケートでは、通信品質について「思った以上に快適だった」という声を多くいただいています。もちろん場所や時間帯、スマホ端末など様々な要因で全てのユーザーがそう感じているわけではないですし、改善点もありますが、「ちゃんと見えない部分にも力を入れている」ことを評価していただけているのはうれしいですね。
“スマホ初心者にもやさしく”をかたちにした、導線設計とサポート体制
──料金設計や通信品質の話からも「ユーザーへのやさしさ」を強く感じますが、導入時のサポート体制においてもかなり工夫されているようですね。特に「安心でんわ相談」は、私自身ちょっと感動しました。
鹿瀬島社長:
ありがとうございます。興味はあっても、申し込み方法やプランの選び方が分からない。だから“その一歩”が踏み出せない──そういった人が実はたくさんいるんです。
不必要な営業をしない、申し込みも受けない。だから安心して聞ける
──安心でんわ相談は、その場での “申し込み”は受け付けていないんですよね。
鹿瀬島社長:
はい、受け付けていません。でも、それが安心につながると考えています。もちろん、私たちとしては選んでいただけたらうれしいんですけど、無理やり売るのは本末転倒ですから。ご相談いただいたうえで、y.u mobileの申し込みをご希望いただける場合は、別途WEBで申し込みできる場所や、お近くのヤマダデンキ店頭をご案内しています。
──対面が苦手、という方にもすごく合っていそうです。
鹿瀬島社長:
おっしゃるとおりです。対面が苦手な方や、「乗り換え=面倒」と思っている方にも優しい窓口をつくりたかったのです、迷っている方はぜひ検討していただければと思います。
ヤマダデンキの対面申し込みも
──ヤマダデンキ店頭での申し込みも受け付けているんですよね?
鹿瀬島社長:
すべての店舗が対応しているわけではないのですが、対面で申し込みや相談ができるようになっています。ここは、私たちの大きな強みの一つでもあります。
──他のMVNOはほとんど実店舗を持っていないですもんね。
鹿瀬島社長:
はい。ヤマダホールディングスさんとの合弁でやっている私たちだからこその強みだと思います。
“不満”の声から学び、“改善”を続ける姿勢
──ここまでお話を伺って、サービスの設計や思想に強い一貫性を感じてきましたが、やはりどんなサービスにも改善の余地はあると思います。その点で、ユーザーから寄せられる“ネガティブな声”に対しては、どのように向き合っておられるのでしょうか?
鹿瀬島社長:
ネガティブなご意見は大切なものだと考えています。真摯に受け止めて、どこをどう改善すべきかを常に見直していきたいと思っています。例えば、混雑時間帯に「遅い」と感じるユーザーさんの声はあります。
ただ、これについては少し事情が複雑で……。私たちはドコモさんのネットワークを借りているMVNOなので、自社で工夫はしていますが、ドコモ回線全体の混雑はどうしてもy.u mobileだけで解決できないのです。とはいえ、ユーザーから見ればどこが原因かなんて関係ありませんから、「つながりにくい」=「不満」となるのは当然です。
だからこそ、アンケートやレビューを定期的に集めて、改善の兆しや傾向を把握するようにしています。また、「パケ詰まり」のような事象についても、ドコモさん側で最適化が進んでいると聞いていますので、今後解消されることを期待しています。
ユーザーの声に「応えて変わるサービス」へ
──不満の声に対して、それを“変化のための材料”として取り込む姿勢が印象的でした。
鹿瀬島社長:
ありがとうございます。私たちは後発ですし、知名度はまだまだだと思っています。だからこそ、ユーザーとともに育つサービスでありたいと思っています。
一度ネガティブに捉えられても、改善によって「前より良くなったね」と言ってもらえたら、それが一番の評価だと思っています。
“安い”だけでなく“信頼される存在”へ
──最後に、スマホの乗り換えを検討している方や、まだ迷っている読者に向けて、ひと言メッセージをいただけますか?
鹿瀬島社長:
スマホって、生活に必要不可欠な存在になった一方で、「よくわからないから、そのままでいいや」と後回しにされがちです。
y.u mobileは、そういう“わからない”をなくすために複雑さをそぎ落としたシンプルなサービスです。今のプランは自分に合っているのか、もう少し安くできないかな、と少しでも思った方はぜひ一度「安心でんわ相談」などを通じて、気軽にご相談いただけたらうれしいです。
会社名:Y.U-mobile株式会社
所在地:東京都品川区上大崎三丁目1番1号 目黒セントラルスクエア
代表者:代表取締役社長 鹿瀬島 礼
設立:2017年1月(U-NEXT HOLDINGSとヤマダホールディングスが共同出資により設立)
事業内容:MVNOサービスの提供・運営
URL:https://yumobile.co.jp
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー