更新日: 2022.05.07 家計の見直し
節約の味方! 格安のスマホプラン(格安SIM)に乗り換えるときの注意点とは?
スマホ代は、毎月一定額の支払いが発生し続ける「固定費」です。人によっては月1万円以上にもなり、家計の負担になっているでしょう。
近年、「povo」「ahamo」「ラインモ」「楽天モバイル」など、格安の料金プランがどんどん新しく登場しています。うまく見直せば、年間万単位のお金が浮くことも。
今回は、そんな格安プランに変更するときの注意点を紹介します。後で「こんなはずでは」とならないよう、デメリットもきちんと理解して乗り換えましょう。
執筆者:馬場愛梨(ばばえり)
ばばえりFP事務所 代表
自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、お金について猛勉強。銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。
過去の自分のような、お金や仕事で悩みを抱えつつ毎日がんばる人の良き相談相手となれるよう日々邁進中。むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。平成元年生まれの大阪人。
大手キャリアと格安プラン
携帯キャリアの大手3社といえば、ドコモ、au、ソフトバンクです。それぞれ安定した通信網を全国に持ち、多数の利用者を抱えています。
ただ、この3社の一般的な料金プランを利用しているなら、見直すことでスマホ代を今よりも節約できるかもしれません。
「月1万円だったスマホ代が月3000円になった」「月3000円だったのが月1000円未満になった」など、大幅な節約に成功する人もいらっしゃるでしょう。スマホの使い方がほぼ同じでもこれだけ金額に差が出るなら、乗り換えないと損だと感じるかもしれません。
ただ、これらの大手のプランと格安プランでは、使い勝手など違う点もあります。また、大手キャリアが提供する格安プランとそのほかの会社(MVNO)が提供する格安プラン(格安SIM)にも違いがあります。
<図表1:大手キャリアとそれぞれの格安プラン、格安SIM>
●イオンモバイル
●BIGLOBEモバイル
●mineo(マイネオ)
●NUROモバイル
など
格安プランに乗り換えるときの注意点
大手キャリアの一般契約とそれ以外の違い、そして乗り換え時に注意しておきたい点は以下のとおりです。
■回線が不安定だったり遅かったりする場合も
大手キャリア以外の会社(MVNO)が提供している格安SIMは、大手キャリアの回線の一部を借りる形で運営されています。
そのため、回線を所有する大手キャリアに比べて、通信が不安定だったり遅かったりする場合がありますので要注意です。
■キャリアメールが使えなくなる場合も
格安プランにすると、今まで使っていた大手キャリアのメールサービス(「~@softbank.ne.jp」「~@au.com」「~@ezweb.ne.jp」などが入ったメールアドレス)が使えなくなることが多いです。
例えばahamoでは「~@docomo.ne.jp」のメールを使い続けることも可能ですが、これは月330円かかる有料サービスです。GmailやYahoo!メールなど別の無料メールサービスの利用がおすすめです。
■乗り換えに費用が掛かる
スマホ回線を乗り換えるときは、今の回線をやめるための違約金(解約金)、電話番号を引き継ぐためのMNP手数料、SIMロックを解除するためのSIM解除手数料、事務手数料など、回線料金以外にもお金が掛かる場合があります。
数千円~2万円程度になることが多く、乗り換えで毎月の料金が安くなれば元は取れますが、あらかじめいくら掛かるのか確認しておきたいところです。
■困ったときに駆け込めるお店が少ない
大手キャリアは全国各地にショップがあります。スマホが動かなくなったりうまく使えなかったりプランがよくわからなかったり、困ったときはとりあえずショップに行って店員さんに質問するということが可能です。
一方、格安プランはそのようなショップがない、もしくはあっても数が少ないです。
対面での手厚いサポートが受けられないので、困ったときは、インターネットで自分で調べたり、メールやチャットで質問したりして解決することになります。
スマホのプランを選ぶときのポイント
■自分のスマホの使い方に合わせて選ぶ
どの会社のどのプランを選ぶべきかは、その人のスマホの使い方や価値観しだいです。
どれくらいの頻度でどういったサービスを使うのか(1ヶ月に必要な通信量はどれくらいか)、電話をよく使うか、回線の速さと値段の安さならどちらを重視するか、自分がスマホに何を求めているのか整理して考えてみましょう。
ちなみに、スマホによっては2つのSIMカードを入れられる(1台のスマホで2回線利用できる)ものもあり、「普段はこっち、電話するときはこっち」など用途ごとにうまく使い分けている人もいるようです。
■いくつか比較して検討する
スマホ回線に限らず、家でも保険でも投資でも、重要な契約をするときは「複数を比較する」のが大切です。
雰囲気や営業担当の人の話だけで「なんとなく」決めるのではなく、使えるギガ数や料金など数字の面もきちんと把握し、他社・他プランと比較したうえで、より自分の希望に合うものを選びましょう。面倒でも、それが後悔なくおトクな選択につながります。
まとめ
スマホ代の見直しは面倒に感じがちですが、1度しっかり見直しておけば、普段の生活水準を下げることなく高い節約効果が得られ、しかもそれが持続します。無理なく家計改善するための強い味方になってくれるでしょう。
大手キャリアとの違いや注意点を理解したうえで、格安プランへの変更も検討してみてはいかがでしょうか。
出典
ahamo 利用できるドコモのサービスより「Q どこもメール(@docomo.ne.jp)は使えますか?」
LINEMO ホームページ
執筆者:馬場愛梨
ばばえりFP事務所 代表