年収500万円でも、通勤時間で「100万円」以上損してる? 時代は“距離より時間”へ! 現代社会で考えるべき「コスパの視点」とは

配信日: 2025.06.20

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年収500万円でも、通勤時間で「100万円」以上損してる? 時代は“距離より時間”へ! 現代社会で考えるべき「コスパの視点」とは
「家賃が安いから」「会社に電車1本で通えるから」。そんな理由で今の住まいを選んでいませんか?
 
しかし実は、毎日の通勤時間があなたの年収を結果的に目減りさせているかもしれません。通勤手当があったとしても、これは見えない損失と言えるのではないでしょうか。
 
今回は、通勤時間を年収換算して時間コストの正体を明らかにし、現代社会で考えるべき「コスパ」の視点についても解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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通勤時間を時給換算すると何万円の損?

まずは、通勤時間が与える金銭的な影響について算出してみます。
 
年間労働日数を250日(厚生労働省の「令和5年 就労条件総合調査」の年間休日の労働者1人平均115.6日をもとに算出)とし、労働時間を1日8時間労働とした場合、年間の労働時間は250日×8時間=2000時間です。
 
これを年収500万円で時給換算すると、500万円÷2000時間=2500で、時給は2500円と計算できます。
 
通勤が往復2時間ある人は、年間500時間を通勤に充てていることになるため、500時間×2500=125万円。つまり、通勤時間を「無給の労働」として換算すると、年間125万円の目に見えない損失を毎年していることになります。
 

時間だけじゃない? 長時間通勤のデメリットとは

通勤にかかる損失は、時間的・金銭的な負担だけではありません。不動産情報メディアを運営する株式会社Alba Linkが2023年7月、通勤時間1時間以上の人を対象に行った調査(図表1)では、通勤時間中に感じるストレスとして最も多かったのは「座れない」「混雑している」といった肉体的負担に関するものでした。
 
そのほかにも「時間を無駄にしている」「マナー違反する人がいる」「感染症が怖い」など、精神的なストレスや健康面への影響も多く挙げられています。
 
例えば、満員電車で毎日身動きが取れずに通勤し、帰宅する頃にはぐったりしてしまう。そんな日々が積み重なれば、仕事のパフォーマンスや家庭での時間にも影響を及ぼすのは当然です。
 
このように、通勤時間の長さは見えないコストだけでなく、感じる負担も非常に大きいのです。
 
図表1

図表1

株式会社Alba Link【通勤時間1時間以上はストレス?】男女499人アンケート調査
 

働き方の選択肢は増えてきている

コロナ禍を経て、在宅勤務やフレックス勤務が一般化してきました。例えば週2回在宅勤務があると、年間在宅勤務日数は約102日(週2日×51週)となり、通勤時間は102日×2時間=204時間削減できます。これを時給換算すると、204時間×2500円=51万円分の影響があります。
 
つまり、週2日の在宅勤務だけでも、年収換算で50万円の自由時間が得られるのです。また、都内でも比較的地価が抑えられたエリア(北区、板橋区、葛飾区など)では、都心へのアクセスの良さと家賃のバランスを両立できる物件も多く、検討価値があります。
 
通勤=コストという視点を持つことで、従来の「郊外=正解」「家賃が安ければお得」という価値観に変化が生まれるかもしれません。
 

見直すべきは「当たり前」の前提かもしれない

「通勤は当たり前」「多少遠くても家賃が安ければ良い」という前提のもと、住まいや働き方を選んできたかもしれません。
 
しかし、通勤にかかる時間を金額で換算してみると、毎日の移動が目に見えない出費であることがはっきりします。加えて、ストレスや自由時間の減少など、時間的・心理的な負担も大きいのが現実です。
 
働き方や住まいの自由度が広がる中で、選択肢も増えています。通勤時間を抑える工夫や、在宅勤務の積極的な活用、都内でもアクセスと家賃のバランスが良いエリアの選定など、自分の生活に合ったスタイルを再検討する時期にきているのではないでしょうか。
 
「時間=お金」と捉えることで、日々の生活をより実りあるものにできるかもしれません。自分にとっての本当のコスパを見直すヒントとして、通勤時間という視点を加えてみるのも1つの方法です。
 

出典

厚生労働省「令和5年 就労条件総合調査」
株式会社Alba Link【通勤時間1時間以上はストレス?】男女499人アンケート調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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