梅雨に「浴室乾燥機」で洗濯物を乾かしていたら、電気代が“4000円”近くアップ! 友人は「エアコンの除湿なら2000円くらい」と言いますが、本当にエアコンのほうが安いのでしょうか? 電気代を比較

配信日: 2025.06.18

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梅雨に「浴室乾燥機」で洗濯物を乾かしていたら、電気代が“4000円”近くアップ! 友人は「エアコンの除湿なら2000円くらい」と言いますが、本当にエアコンのほうが安いのでしょうか? 電気代を比較
梅雨の時期、洗濯物の室内干しは避けられないものでしょう。部屋干し特有の生乾き臭を防ぎつつ、効率よく洗濯物を乾かすために、浴室乾燥機を多用する人もいるのではないでしょうか。
 
しかし、その結果、月々の電気代が3000~4000円も増加してしまい、家計を圧迫しているケースも少なくありません。そのため、エアコンの除湿機能を利用したら電気代の上昇が半分程度で済んだ、と聞くと、そのほうがいいのでは? と考えてしまいますよね。
 
本記事では、梅雨時の洗濯物の乾燥によく用いられる「浴室乾燥機」「エアコンの除湿機能」「除湿器」の3つの方法について、それぞれの電気代を比較検証します。家計に優しく、効率的な洗濯物の乾燥方法を見つけるための参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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洗濯物の乾燥方法ごとの電気代を比較

まずは、それぞれの乾燥方法の簡単な仕組みと、電気代をみていきましょう。
 

浴室乾燥機

浴室乾燥機は、浴室内に温風を循環させて洗濯物を乾かす設備で、大きく分けて電気式とガス式があります。浴室を密閉した状態で高温・低湿度の環境を作り、効率的に乾燥させることができ、浴室自体のカビ対策や、花粉・PM2.5対策としても有効です。
 
一般的な電気式浴室乾燥機は消費電力が大きく、1250ワット程度とされています。1時間あたりの電気代は約37円、洗濯物1回分を約3時間乾燥させる場合、1回あたりの電気代は約111円かかります。そのため、毎日1回使うと、月額3330円程になります。
 

エアコンの除湿機能

エアコンの除湿機能は、室内の空気を冷却し、空気中の水分を結露させて取り除く仕組みで、除湿方式には主に「弱冷房除湿」と「再熱除湿」があります。
 
1時間あたりの電気代は、弱冷房除湿が約4円、再熱除湿では約15円、冷房モードでは約11円が目安です。
 
洗濯物の量や部屋の広さによって異なりますが、浴室乾燥機と同じく1日3時間使用した場合の電気代は、

・弱冷房除湿:約12円(月額約360円)
・再熱除湿 :約45円(月額約1350円)

と、約1000円の差が出ます。エアコンの除湿機能を使った洗濯物の乾燥では、電気代が安い「弱冷房除湿」を選ぶと良いでしょう。
 

除湿器

除湿器は、空気中の水分を直接吸収・排出する家電です。除湿方式はさまざまな種類がありますが、夏場に向いているとされるのは「コンプレッサー方式」です。
 
シャープのコンプレッサー方式の除湿器CV-S180の場合、1時間あたりの電気代は約12円です。この機種で2キログラムの洗濯物を乾かすには約80分かかり、電気代は1回約15円、毎日使うと月額約450円になります。
 

浴室乾燥機・エアコンの除湿機能・除湿器、電気代が安いのは?

比較した結果、電気代を最も安く抑えられるのは、コンプレッサー方式の除湿器であることが分かりました。次いでエアコンの除湿機能が続き、最も高コストなのが浴室乾燥機です。
 
もし、これら3つの機器・設備をすでに持っているのなら、衣類乾燥に除湿機を選ぶことで電気代を節約できます。ただし、除湿機を新たに購入する場合は初期費用がかかるため、トータルコストは高くなる可能性があります。
 
一方、エアコンは多くの場合は追加費用なしで使うことができ、さらに部屋の除湿や冷房も兼ねることができるため、一石二鳥です。ただし、利用している機種が「再熱除湿」方式の場合は、電気代が高くなるため、確認が必要です。
 
最終的にどの方法を選ぶかは、洗濯物の量や干し方、部屋の広さによる乾燥時間の違いも考慮し、自身の生活スタイルに合わせて検討することが大切です。
 

まとめ

電気代だけで比較した場合、消費電力の違いから除湿機が最も経済的という結果になりました。しかし、洗濯物の量が多い場合には、干す場所の確保が難しいなどの課題もあります。
 
そのため、ライフスタイルに合わせて柔軟に検討し、状況に応じて乾燥方法を使い分けることが、電気代を賢く抑える良い方法といえるでしょう。例えば、時間に余裕がある日は除湿機やエアコンの除湿機能でじっくり乾かし、急ぎの場合は浴室乾燥機を使うといった工夫も有効です。
 
最適な方法を見つけて、梅雨の時期も快適に、そして家計に優しく乗り切りましょう。
 

出典

東京電力エナジーパートナー株式会社 料金単価表-電灯
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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