新婚です。「夫の上司」に「お中元」は贈るべき?部長と課長で“金額の差”はつけたほうがマナーなのでしょうか?
配信日: 2025.06.13

かつては「上司に中元や歳暮を贈るのが当たり前」という時代もありましたが、現在では社内規定で“贈答禁止”にしている企業も少なくありません。
今回は、お中元を贈るべきかどうかの判断基準と、送る場合の相場やマナー、そして家計的な観点から注意したいポイントを紹介します。

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目次
「お中元」は必要?まずは“会社のルール”を確認
まず確認しておきたいのは、「夫の会社ではお中元のやりとりが一般的かどうか」という点です。
株式会社くふうカンパニーが2024年に実施したアンケートによると、「お中元を贈る予定がある」と回答した人は全体の24.8%にとどまりました。贈る相手として最も多かったのは「親戚(44.0%)」「親(26.2%)」「兄弟姉妹(21.4%)」と、家族や親族が中心であり、「恩師・お世話になった人」は20.5%にとどまっています。
近年ではコンプライアンスの観点から、社内での贈答を禁止している企業も増えており、「個人的に上司に贈り物をするのはNG」というルールがある場合もあるかもしれません。また、会社全体ではなくても、部署ごとに「慣例」が違うこともあります。
まずは夫に「職場でお中元を贈る人っている?」と確認してみてください。周囲が誰も贈っていないのに自分たちだけ贈ってしまうと、かえって気を遣わせてしまうかもしれません。
贈ると決めたら?費用は1人あたり4000〜5000円が相場に
それでも「お世話になったから1度は贈りたい」と思う方もいるでしょう。贈ると決めた場合、気になるのはその金額と品選びです。
同アンケートによれば、お中元の平均予算は約4200円となりました。購入場所としては「スーパーマーケット(33.7%)」「オンラインショッピング(33.1%)」「百貨店(32.8%)」がほぼ同率で人気でした。
一般的な相場では3000円~5000円程度となり、上司に贈る場合はやや丁寧に、5000円前後の品を選ぶ場合もあるでしょう。内容としては、ビールや洋菓子などが人気のようです。
部長と課長で“値段の差”はつけるべき?
迷いがちなのが、「部長と課長、どちらもお世話になっているが金額に差をつけるべきか」という点でしょう。
基本的には同額にそろえておくほうが安心ですが、どうしても差をつけたい場合は、内容や包装を少し変える程度にとどめましょう。例えば、同価格帯の中でも見た目がより豪華な詰め合わせを部長に贈る、といった工夫なら、自然な印象になります。
「毎年贈る」は家計に響くので「1度だけ」という選択肢も
仮に3人の上司に5000円ずつお中元を贈ると、合計で1万5000円ほどの出費になります。これを年2回(お中元とお歳暮)続けると、年間で3万円。共働きでも決して軽視できる金額ではありません。
特に新婚家庭では、何かと出費が増える時期のため、「毎年の贈答」が家計にじわじわと影響する可能性もあります。こうした背景から、「最初の1年だけ贈る」という選択をする人もいるかもしれません。例えば「結婚のごあいさつも兼ねて」といった一筆を添えておけば、翌年以降は贈らなくても不自然にはならないでしょう。
必要かどうかは“職場しだい”、マナーと家計のバランスを
お中元を贈るかどうかは、相手との関係性だけでなく、「職場の慣習」や「自分たちの家計事情」もふまえて判断する必要があります。
上司に対する感謝の気持ちを表すのは素晴らしいことですが、それが形式的な“義務”となって家計を圧迫してしまっては本末転倒です。
マナーとお金、両方のバランスをとりながら、「贈る・贈らない」も含めて、無理のない選択をしていきましょう。
出典
株式会社くふうカンパニー 【2024年最新】みんなのお中元トレンド事情「誰に・いつ・何を・予算いくらで・どこで買う?」独自調査結果
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー