【愕然】「ボーナス」を受け取ってから退職予定だったけど、給料日に“振り込み”なし! 支給日に在籍してるのに、いったいナゼ? 注意が必要な理由とは
配信日: 2025.06.13

しかし、退職意思を会社に伝えてしまうと、退職日までにもらえるはずだったボーナスが支払われない可能性があります。ボーナスが支払われない予想外の事態に陥らないように、本記事を参考にしてください。
ボーナス支給の条件について
ボーナス支給の条件については、会社ごとの就業規則や労働契約、労使協定などによって定められています。それらの内容によっては、「ボーナス支給日に在籍していたとしても、ボーナスを受け取れない」ケースがあります。
例えば、「賞与(ボーナス)は支給日以降も引き続き勤務する意思がある者に支給する」という旨の文言が就業規則にある場合、ボーナス支給日以前に退職届を提出していると、ボーナスが支払われないことになります。
ボーナスを受け取ってから退職するためには
ボーナスを退職前に受け取るには、「ボーナス支給日以降」に退職届を提出するのがよさそうです。
退職の意向についても、上司や同僚に退職届を出す前に話さないほうがよいでしょう。ボーナス支給を受け、退職届を出すタイミングで上司や同僚に退職について話し、適切に引き継ぎ作業を行った上で退職するのが望ましいでしょう。
すでに転職や退職を考えている場合は、会社の就業規則や労働契約、労使協定などを事前に確認し、退職意向を伝えるタイミングを検討しておきましょう。
労働基準法上の位置づけ
労働基準法においては、ボーナス(賞与)は「賃金」の一部とされていますが、ボーナス支給に関する義務や条件については明確に規定されていません。つまり、ボーナス支給の義務や条件については会社ごとに任されています。
そのため、日本の全ての従業員に一律の規定があるわけではありません。各人の会社の就業規則や労働契約、労使協定などによりルールが異なるので留意してください。
「ボーナスが支給されなかった」場合の対応策
会社の就業規則や労働契約、労使協定などを確認した上で、ボーナスの不支給に納得がいかない場合は、まず会社の人事や総務部に問い合わせましょう。
その上で不当な扱いを受けたと感じる場合は、労働基準監督署や労働問題に詳しい弁護士に相談してみましょう。また、無料相談を利用できる地方自治体もありますので、利用を検討してみてください。
転職する場合、今の会社を円満に退職できるに越したことはありませんが、大事なお金に関して納得がいかないことがあれば、可能な範囲で権利を主張しましょう。
まとめ
ボーナスを最後の「ご褒美」として受け取ることができればよいですが、退職意向を伝えるタイミングが早すぎたりすると、想定通りにボーナスを受け取れない可能性があります。
ボーナスを退職前に受け取るには、「ボーナス支給日以降」に退職届を提出するのがよいでしょう。これまで勤め上げてきた分の報酬を正当に受け取ることができるとよいですね。
執筆者 : 小林裕
FP1級技能士、宅地建物取引士、プライマリー・プライベートバンカー、事業承継・M&Aエキスパート