「年収400万円」で「1人暮らし」なのですが、将来に向けて貯金がしたいです。月々どれくらい「貯金」すればよいですか?
配信日: 2025.06.12


日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジェを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。
年収に対する手取りの割合
手取りとは、額面とも呼ばれる月収から各種税金や社会保険料を差し引いた金額のことを指します。なお、年間で得た収入のことを年収といい、このうち、自分が実際に受け取るお金が手取りです。日常生活などで発生する支出は、この手取りとして得たお金から賄うことが多いでしょう。
社会保険料や各種税金の納税額は人によって異なります。そのため、年収に対する手取りの割合も人それぞれです。しかし、一般的には80%ほどが年収に対する手取りの割合とされています。また、仮に同じ年収であっても、社会保険料や税金の控除額が人によって違うことから、手取りに差が生まれることがあります。
仮に年収が400万円だとすると、その80%である手取りは年間で320万円です。月々に換算した手取りは、約26万円となります。つまり、毎月の給料として実際に手元に残る金額が約26万円ということです。さらに、年収400万円でも手取りの割合が80%よりも高ければ、毎月手元に残るお金は約26万円よりも多くなります。
1人暮らしの平均支出額
総務省の家計調査報告によると、単身世帯における消費支出の月平均額は16万9547円とされています。年収400万円で月々の手取りが約26万円なのであれば、収支計算上は9万円ほどの黒字です。実際の支出の内訳とその金額は人それぞれであるため一概にはいえませんが、一つの目安となるでしょう。
一般的には、月々の手取りの20%を貯蓄に回すことが理想的とされています。手取りが約26万円であれば、5万2000円ほどです。前述した平均支出額との収支計算を基に考えても、不可能ではない金額でしょう。
ただし、貯蓄に回す割合はあくまで目安です。実際の支出額によっては、手取りの20%を貯蓄に回せるほど、家計収支が黒字にならないこともあるでしょう。毎月の貯蓄金額を考える際には、実際の収支を正しく把握することが大切です。そのうえで、貯蓄に回す金額を決めましょう。
支出の節約方法
貯金を殖やすには、家計の黒字幅を広げることが大切です。なかでも手軽に始められるのが「支出の見直し」でしょう。無理のない節約を積み重ねることで、自然と貯蓄に回せるお金が増えていきます。
ここからは、支出の節約方法をいくつか紹介します。
契約会社や契約プランを見直す
電気代やガス代、通信費、保険料などは契約会社や契約プランの内容を見直すことで節約になることがあります。見直しや契約内容の変更手続きは煩雑な場合もあるため、ある程度の時間を確保して早めに実践しましょう。
また、通信費に含まれることの多いスマホ料金に関しては、不要なオプションを外したり、格安スマホに乗り換えたりすることでも支出を減らせる可能性があります。
自炊で食費を減らす
毎月の支出のうち、多くの割合を占めがちなのが食費です。食材の価格や飲食店での会計額にもよりますが、基本的には食費を節約するなら自炊は必須といえます。
その日に安い食材を中心にまとめ買いしたうえで、ロスがないように食材を使い切ることが自炊を前提とした節約方法の一つです。
まとめて洗濯する
洗濯はその都度電気代と水道代がかかります。可能な限り衣類をまとめて洗濯することで洗濯回数を減らせば、その分だけ電気代と水道代を節約できます。
ただし、まとめて洗濯するとしても、衣類の量は洗濯機の容量に収まる程度にしましょう。詰め込みすぎると水流が発生しづらくなり、結果的により多くの電気代や水道代を使うことになりかねません。洗濯機の容量の8割程度が理想の衣類の量といわれています。
手取りの20%を貯金に。無理なく続けることが大切です
あくまで目安ですが、毎月の手取りのうち20%を貯蓄に回すことが理想的とされています。年収に対する手取りの割合が80%だと仮定すると、年収400万円の手取りは年間で320万円、月々約26万円です。つまり、毎月5万2000円を貯蓄に回すことが理想です。
ただし、実際の手取りや支出額、それを基にした家計収支は人によって異なります。そのため、まずは実際の収支を正しく把握することが大切です。そのうえで、余剰分を貯蓄に回しましょう。
出典
総務省 家計調査報告〔家計収支編〕2024年(令和6年)平均結果の概要
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー