「65歳以上」の世帯の「平均食費」は「7万6352円」! 健康を維持しながら食費をおさえる方法も解説
配信日: 2025.06.12

本記事では、定年後の食費の実態と、節約における工夫について解説します。

日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジェを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。
高齢世帯の食費の現状
総務省統計局「家計調査報告〔家計収支編〕2024年(令和6年)平均結果の概要」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯における月平均の消費支出は25万6521円でした。このうち食費は29.8%を占めており、月あたりの平均金額は7万6352円と算出されています。
全体の約3割を占める食費は、年金収入など限られた収入でやりくりする高齢世帯にとって、家計への大きな負担となりやすい支出項目です。特に健康維持のためには、栄養バランスのとれた食事が欠かせないことから、無理な節約が難しい点も特徴といえるでしょう。これらの数値からも、老後の食費管理の重要性が見えてきます。
健康を保ちながら実践できる2つの節約術
高齢夫婦世帯では、食費が家計の約3割を占めており、無理のない形での節約が生活の質を左右します。ただし、節約のために食事内容を極端に削ると、健康リスクが高まるおそれがあります。加齢に伴って体調を崩しやすくなるからこそ、栄養バランスを意識した工夫が重要です。
そこで今回は、家計に優しいだけでなく、日々の健康づくりにも役立つ2つの食費節約術をご紹介します。無理なく続けられる方法ばかりですので、ぜひ日常生活に取り入れてみてください。
1・計画的な買い物習慣を身につける
食費を見直すうえで大切なことは、計画的な買い物習慣を身につけることです。特にシニア世帯では、無駄な出費や食品ロスを防ぐためにも、日々の買い物に工夫を取り入れるとよいでしょう。
まず実践したいことが「買い物メモ」の作成です。冷蔵庫や食品庫の在庫を事前に確認し、不足しているものだけをリストアップしてから買い物へ行くことで、衝動買いや重複購入を防げます。
さらに、3日〜1週間分程度の献立をざっくり考えたうえでまとめ買いをすることで、効率よく必要な食材をそろえられ、結果的に買い足しも減らせるでしょう。
また、スマートフォンのチラシアプリを活用して、近隣スーパーの特売情報を事前にチェックするのもおすすめです。これにより、同じ商品でも、よりお得に購入することが可能になります。
これらの習慣を取り入れることで、無駄な出費をおさえつつ、健康的でバランスの取れた食生活の維持にもつながります。
2・自炊を基本にする
時間に余裕がある定年後は、自炊を習慣化することで、外食やコンビニ利用を減らし、大幅に節約できる可能性があります。これにより支出をおさえられるだけでなく、栄養バランスの取れた食生活が実現し、健康維持にもつながります。
自炊を継続するには、基本の調味料をそろえ、簡単なレシピから始めるとよいでしょう。さらに、作り置きや冷凍保存を活用し食材を無駄なく使うことが大切です。余裕があれば家庭菜園も取り入れれば、節約と楽しさが両立できます。
65歳以上世帯の平均食費は7万6352円! 支出をおさえられる節約術を駆使しよう
定年後の平均的な食費は、65歳以上の無職夫婦世帯で7万6352円とされています。消費支出の約3割を占める食費であるため、見直すことで支出削減効果はあるかもしれません。これには、自炊の習慣化や食材選びの工夫が有効です。
しかし、健康で豊かな老後の生活を送るためには、単に量を減らすような節約はせずに、日々取り組める小さな工夫や習慣を身につけるとよいでしょう。
老後も健康で豊かな生活を送るために、無理のない家計管理を意識し、必要に応じて専門家への相談も検討してみましょう。
出典
総務省統計局 家計調査報告〔家計収支編〕2024年(令和6年)平均結果の概要
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー