40代の子育て世帯、親に「40代なら1000万円以上は貯金がないと」と言われ衝撃! 実際そんなに“貯金がある人”はどれくらい?「平均値・中央値」を確認
配信日: 2025.06.08

本記事では、40代で1000万円以上の貯蓄がある世帯の割合や、貯蓄を増やす方法について解説します。

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40代の貯蓄額の平均値と中央値
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(2023年)」によると、40代の二人以上世帯の平均貯蓄額は889万円です。1000万円には届きませんが約900万円という数値です。
この金額を見ると、「みんなこれほどの貯蓄があるの?」と感じる人が多いかもしれませんが、平均値は一部の高額貯蓄者が全体の金額を押し上げているため、実際の感覚とは異なることが多々あります。
そのため、平均値ではなく、データを順番に並べた際の中央値を見てみると220万円です。こちらのほうが実態を表しているといえるでしょう。
同調査をさらに詳細に見てみると、40代の二人以上世帯の具体的な貯蓄額の割合は次のとおりです。
●金融資産非保有:26.8%
●100万円未満:9.6%
●100~200万円未満:8.9%
●200~300万円未満:4.9%
●300~400万円未満:5.7%
●400~500万円未満:3.8%
●500~700万円未満:7.4%
●700~1000万円未満:5.6%
●1000~1500万円未満:7.4%
●1500~2000万円未満:3.5%
●2000~3000万円未満:5.3%
●3000万円以上:6.5%
●無回答:4.5%
このように、1000万円以上の貯蓄がある世帯は20数%に過ぎず、さらに、貯蓄ゼロという世帯も26.8%も存在します。
つまり、40代で1000万円以上の貯蓄がある世帯は決して一般的ではないといえるでしょう。
なぜ貯蓄が難しいのか?
それでは、なぜ多くの40代世帯で貯蓄が難しいのでしょうか。一概にはいえませんが、一般的な家庭を想定して考えてみます。
まず、大きな要因の1つに、住宅ローンの利用があるのではないでしょうか。持ち家を購入した場合、毎月のローン返済が家計の大きな負担となり、その分貯蓄に回す余裕が少なくなります。
また、子育て世帯では子どもの教育費も大きな課題でしょう。塾や習い事に加え、大学進学のための学費や生活費は数百万円単位になることが多く、その準備に追われる家庭も少なくありません。
さらに、最近では物価の上昇やエネルギーコストの増加も家計を圧迫しています。加えて、親の介護や予期せぬ医療費が発生することもあり、計画通りに貯蓄が進まないケースもあるでしょう。
それでも貯蓄を増やすには?
貯蓄が簡単でないとはいえ、将来の安心のためには少しでも貯蓄を増やしておくことが大切です。
対策として、まずは支出の見直しから始めましょう。特に固定費は見直す余地が大きく、スマホ料金のプラン変更や保険の見直し、電気やガスの契約の見直しなど、毎月の支出を見直すだけで年間数万円の節約が可能です。
また、副業やスキルアップを通じて収入源を増やすのも効果的です。最近はリモートワークが広がり、副業やフリーランスの仕事が増えているため、少しの努力で家計に余裕を持たせることができるかもしれません。
さらに、NISAやiDeCoなどの非課税制度を活用することで、効率よく資産を増やすことを検討するのも良いでしょう。
まとめ
40代は支出が多くなりがちで、昨今の物価高も相まって1000万円以上の貯蓄がある世帯は多くはありません。とはいえ、少しずつ貯蓄を増やしていく努力は大切です。無理せず、できることから少しずつ前向きに取り組んでみましょう。
出典
金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー