電気・ガス料金の補助で、今年の夏はいくら安くなる？ 家庭でできるカンタンな「冷房の電気代」節約術もご紹介

冷房による電気代が家計に響く季節がやってきました。しかし、今年は政府の補助制度が実施される予定で、負担の軽減が期待されます。
 
本記事では、その補助制度の内容と、家庭でできる具体的な冷房の電気代節約術をご紹介します。本格的な暑さが始まる前に、しっかりと対策を立てましょう。

4人家族の場合3ヶ月で電気料金が約3400円安くなる？ 政府の補助制度の内容とは

経済産業省資源エネルギー庁によると、2025年7月から9月にかけて、家庭向けの電気料金に補助が実施されます。電力需要が特に高まる8月は、補助額が増えます。
 
具体的な補助額は以下の通りです。

・7月、9月使用分：低圧2.0円／kWh、高圧1.0円／kWh
 
・8月使用分：低圧2.4円／kWh、高圧1.2円／kWh

例えば、4人家族（戸建て）における冷房期の平均的な月間電気使用量は530kWh程度といわれています。その場合、経済産業省資源エネルギー庁のホームページで公開されている値引き額シミュレーターで試算すると、8月には1272円の補助が受けられます。7月と9月もそれぞれ1060円の補助があるため、3ヶ月合計で約3400円の節約になるでしょう。
 

ガス料金も3ヶ月で約1040円引きになる可能性！ 都市ガス利用者は要チェック

電気料金だけでなく、ガス代についても補助があります。都市ガス契約の家庭に対しては、以下の補助額が設定されています。

・7月、9月使用分：8.0円／立方メートル
 
・8月使用分：10.0円／立方メートル

4人家族の平均的なガス使用量は月に40立方メートル程度といわれているため、同じく値引き額シミュレーターで試算すると、8月は400円、7月と9月はそれぞれ320円の補助が受けられます。3ヶ月分を合計すると、ガス料金の支援額は1040円になり、電気料金の補助と合わせると、4人家族で3ヶ月間に受けられる支援は合計で4440円ほどとなる可能性があります。
 

冷房の電気代を賢く節約！ 今すぐできる5つのポイント

電気代の中でも、夏場に大きな割合を占めるのがエアコンの冷房使用です。以下に、冷房の電気代を節約するための具体的な方法を5つご紹介します。
 
（1）室温は28度が目安
 
環境省は、夏季の室温を28度に保つことを推奨しています。冷房の設定温度を1度上げるだけで、約13％の電力消費を削減できるとされています。
 
（2）風量は自動運転に設定
 
エアコンの風量を「自動」に設定することで、室温に応じて最適な風量で運転され、無駄な電力消費を防げます。手動で「弱」に設定すると、設定温度に達するまで時間がかかり、かえって電力を多く消費することがあります。
 
（3）サーキュレーターを併用
 
冷気は部屋の下部に溜まりやすいため、サーキュレーターを使って空気を循環させると、室温が均一になり、エアコンの効率が向上します。
 
（4）フィルターの定期的な清掃
 
エアコンのフィルターが汚れていると、冷房効率が低下し、電力消費が増加します。2週間に一度程度を目安にフィルターを掃除することで、効率的な運転が可能になります。
 
（5）室外機の環境を整える
 
室外機が直射日光にさらされると、冷房効率が下がります。すだれや日よけを使って日陰を作ることで、効率的な運転が可能になります。
 
この他にも、省エネ性能が高いエアコンの使用や、断熱カーテンを使用して部屋の温度上昇を防ぐなど、さまざまな方法を組み合わせることで、冷房の電気代を効果的に節約できるでしょう。
 

まとめ

2025年の夏には、政府による電気・ガス料金の補助制度がありますが、これはあくまで一時的な措置です。家計を長期的に守るには、省エネを習慣化することが重要です。日々のちょっとした工夫の積み重ねが、将来の大きな節約につながります。
 
「補助を受けて終わり」にせず、この機会に家族全員でエネルギーの使い方を見直し、持続可能な生活スタイルを築くことが、これからの家計防衛のカギとなるでしょう。
 

出典

経済産業省資源エネルギー庁 電気・ガス料金支援 電気・都市ガスをご利用するみなさまへ
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー