ふるさと納税の返礼品で冷凍庫がパンク寸前…「家庭用小型冷凍庫」が欲しいけど、「毎月の電気代」はいくらアップする?

配信日: 2025.06.05

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ふるさと納税の返礼品で冷凍庫がパンク寸前になっている方、多いのではないでしょうか。お肉や魚介類、スイーツなど魅力的な冷凍品が増えると、追加の冷凍庫が欲しくなるものです。
 
しかし、新たに冷凍庫を導入する際、気になるのが電気代の負担です。今回は、小型冷凍庫の電気代を解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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家庭用小型冷凍庫の電気代はどれくらい?

実際に小型冷凍庫を導入する場合、どの程度の電気代がかかるのかは、気になるところです。とくに「セカンド冷凍庫」として年中稼働させる家電だからこそ、あらかじめランニングコストを把握しておくことが大切でしょう。
 
冷凍庫の電気代は、製品の年間消費電力量(kWh)と電力単価によって算出できます。公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が公表する目安単価は「31円/kWh(税込み)」です。
 
例えば、経済産業省 資源エネルギー庁の「省エネ性能カタログ2024年版」によると、100L以下の小型冷凍庫の年間消費電力量は、2023年時点で平均178kWhとなっています。
 
これを電力単価31円で換算すると、年間電気代はおよそ5518円(月あたり約460円)となります。表1は、内容積別の2023年平均年間消費電力量と、電気代の目安です。
 
表1

内容積 年間消費電力量 年間電気代の目安
~100L 約178kWh 約5518円
101~150L 約317kWh 約9827円
151~200L 約300kWh 約9300円

※経済産業省 資源エネルギー庁 省エネ性能カタログ2024を基に筆者作成
 
一般的に、一人暮らしやふるさと納税の返礼品保存などサブ用途で使うなら50〜100L前後、2~3人世帯でまとめ買いや作り置きに活用するなら100〜150L程度が主流だといわれています。家族が多い場合やメイン冷凍庫として使う場合は、150Lを超えるモデルを検討してもよいかもしれません。
 
ただし、容量が増えると消費電力量も増加し、電気代も上昇する傾向にあります。また、同じ容量帯でもモデルによって消費電力量は大きく異なるため、購入時は省エネラベルやカタログの表示を確認することが重要です。
 

さらに電気代を抑えたいなら「省エネ基準達成率」に注目

小型冷凍庫の中でも、さらに電気代を抑えたい方は「省エネ基準達成率」にも注目してみましょう。
 
省エネ基準達成率とは、冷却方式や容量ごとに設定された省エネの目標値に対して、その製品がどれだけ効率よくエネルギーを使っているかを示す指標です。経済産業省が基準を定めており、100%を超えるほど省エネ性能が高く、結果的に電気代も安くなりやすいとされています。
 
購入時には商品スペック欄やメーカー公式サイトで「省エネ基準達成率100%以上」などの表記があるかをチェックしてみるとよいでしょう。
 

小型冷凍庫を導入するメリット

小型冷凍庫を追加で設置する最大のメリットは、冷凍保存の自由度が広がる点です。
 
とくにふるさと納税の返礼品は、一度に大量の冷凍品が届くことも多く、既存の冷蔵庫だけではスペースが足りなくなることがあります。小型冷凍庫があれば、こうした返礼品を無理なく保存でき、食品の劣化や再冷凍を防ぐことができます。
 
さらに、冷凍庫に余裕があれば、特売日などのまとめ買いがしやすくなり、食費の節約にもつながります。作り置きしたおかずや冷凍弁当をストックすれば、忙しい日でも電子レンジで温めるだけで済み、時短効果も期待できるでしょう。
 
冷凍ストックが充実すれば、買い物の頻度が減り、日々の食材管理もしやすくなります。結果として食品ロスを防ぎ、無駄の少ない家計管理にも役立つはずです。このように、小型冷凍庫は電気代こそかかるものの、それ以上に利便性と節約効果が期待できる家電といえるでしょう。
 

導入前に確認したい注意点

小型冷凍庫は便利な家電ですが、導入にはいくつか注意点があります。まず確認したいのが設置スペースです。「小型」とはいえ、横幅50cm・高さ85cm前後のタイプが多く、キッチンや廊下に置くとなると意外に場所を取ります。開閉や放熱に必要なスペースも含め、実際の寸法は購入前にしっかり確認しておきましょう。
 
次に気になるのが電気代です。月に数百円とはいえ、冷凍庫は年中稼働するため、年間では数千円のコストになります。ふるさと納税やまとめ買いによる節約効果と見合うかどうか、冷静に見極めが必要です。
 
また、容量が増えることで安心し、食材を買いすぎてしまうこともあるでしょう。冷凍庫の奥で忘れられたままにならないよう、定期的な中身のチェックと整理が欠かせません。
 
このように、小型冷凍庫にはメリットだけでなく、スペースやコスト、管理の手間といった現実的なハードルもあることを理解しておくことが大切です。
 

小型冷凍庫は“買い”?気になる電気代はおよそ500円程度

ふるさと納税の返礼品で冷凍庫がパンク寸前……そんな状況を前に、「小型冷凍庫が欲しいけど、電気代が気になる」と感じる方も多いのではないでしょうか。
 
実際には、100L前後の一般的な小型冷凍庫であれば、月にかかる電気代はおよそ500円程度。年間でも5000~6000円ほどの負担で、ふるさと納税の冷凍返礼品を無駄なく保存できる環境が手に入ると考えれば、コストパフォーマンスは悪くないかもしれません。
 
もちろん、初期費用や設置スペース、食品管理の手間も伴いますが、利便性と食品ロス削減効果を考えれば、小型冷凍庫は「買い」と判断できる選択肢のひとつではないでしょうか。
 

出典

公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A
経済産業省 資源エネルギー庁 省エネ性能カタログ2024
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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