実家の「エアコンが20年前のまま」です。買い替えると電気代はどれくらい変わるのでしょうか?
配信日: 2025.05.31

この記事では、最新エアコンに買い替えた場合に電気代がどれくらい変わるのか、そして買い替えることで得られるメリットについて、わかりやすく解説します。

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目次
なぜ「20年前のエアコン」は危険で損なのか?
20年前のエアコンは、省エネ性能が現在のモデルと比べて大きく劣ります。2000年代前半にはインバーター制御が普及し始めていましたが、古い機種やインバーター非搭載モデルでは、効率の悪い運転となりやすく、電気代が高くなる傾向があります。
経済産業省 資源エネルギー庁の「省エネ性能カタログ2009年夏版」によると、2008年型のエアコンの年間電気料金は3万2800円でした。一方で2021年型のエアコンの年間電気料金は2万4490円なので1万円前後安くなります。
また、古いエアコンは現在主流の冷媒ガス(R32やR410A)とは異なるR22などを使用している場合があり、これらの冷媒は生産や供給が終了しているため、故障時に修理ができなかったり、修理代が高額になったりすることもあります。
さらに、フィルターや内部機構の劣化により、空気の汚れや異臭が発生しやすくなるため、健康面でもリスクがあります。
最新エアコンと旧型エアコンの電気代を比較
14畳のリビングに設置されたエアコンで比較すると、以下のような差が出ます。
・2004年製
約4万4000~5万円
・2023年製
約2万5000~3万5000円
地域や使用状況によりますが、1年間で約15,000~2万円の差が出ることもあります。10年使えば15万~20万円程度の節約につながる可能性があります。この差は、インバーターやセンサーによる無駄のない運転、待機電力の低減、冷暖房効率の向上などが要因です。
買い替え費用は何年で回収できる?
14畳程度のリビング用エアコンの場合、買い替え費用は工事費込みで15万〜25万円程度が一般的です。部屋の広さや機能によってはこれより安い場合もあります。
仮に20万円のエアコンを購入した場合、年間1万5000~2万円の電気代が節約できるとすると、10~13年程度で元が取れる計算です。さらに、最新モデルは設計上の標準使用期間が10年ですが、実際には10〜15年使われることも多く、長期的に見るとコストパフォーマンスは非常に高いと言えます。
エアコン買い替えのメリットと注意点
・電気代が大きく節約できる
・故障リスクが減り、安心して使える
・空気清浄機能など最新機能で快適性UP
・暖房効率も向上し、冬場も省エネ
・購入時は「省エネ基準達成率(APF値)」を必ずチェック
・工事費が別途かかるため、見積もりは複数社で比較
・室外機の設置スペースや電源容量にも注意が必要
エアコン買い替えは「節約」と「安心」の第一歩
20年前のエアコンを使い続けることで、知らないうちに年間2万円以上の損をしているかもしれません。しかも、電気代だけでなく、健康リスクや故障による不便もつきまといます。
一方で、最新のエアコンに買い替えれば、快適性がグンとアップし、家族全員が安心して夏や冬を過ごせるようになります。費用はかかりますが、長期的に見れば「節約」と「快適さ」の両方を手に入れられる選択です。
今こそ、実家のエアコンの見直しを検討してみてはいかがでしょうか?
出典
経済産業省 資源エネルギー庁 省エネ性能カタログ2009年夏版
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー