部屋干しには「サーキュレーターがおすすめ」とよく聞きますが、「扇風機」と何が違うのですか?電気代を比較したらお得なのはどちらですか?
配信日: 2025.05.30

とはいえ、すでに扇風機を持っている場合、「代用できないの?」「サーキュレーターを買う必要はあるの?」と迷う人も少なくありません。
この記事では、サーキュレーターと扇風機の違いや電気代の差を比較しながら、どちらを選ぶべきかを解説します。

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目次
サーキュレーターと扇風機、風の性質はどう違う?
一見よく似た家電であるサーキュレーターと扇風機ですが、そもそもの目的が異なります。洗濯物を乾かすという目的では、特定の場所に強く風を当てられるサーキュレーターの方が効率的です。洗濯物の隙間に風を通し、湿気を外に追い出すように動かせるため、乾燥スピードも速くなります。
一方、扇風機は風が広がる構造のため、風量が分散してしまいがちです。首振り機能で満遍なく風を当てることはできますが、集中的な風を送りたい場面では物足りなさを感じるかもしれません。
気になる電気代は?1ヶ月で数十円の差も
乾燥目的で長時間使用するとなると、電気代も気になるところです。表1に、1時間あたりと1ヶ月あたりの電気代をまとめました。今回は、公益財団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が公表している目安単価である、「1kWhあたり31円(税込み)」を使用して計算しています。
表1
家電 | モーター | 消費電力 | 1時間あたり | 1ヶ月(8時間×30日) |
---|---|---|---|---|
サーキュレーター | ACモーター | 約38W | 約1.2円 | 約288円 |
サーキュレーター | DCモーター | 約20W | 約0.6円 | 約144円 |
扇風機 | ACモーター | 約44W | 約1.4円 | 約336円 |
扇風機 | DCモーター | 約22W | 約0.7円 | 約168円 |
※筆者作成
同じDCモーター同士でも、サーキュレーターの方がやや電気代が安い傾向にあります。また、DCモーターであれば1ヶ月連続使用しても200円前後に収まり、省エネ性能が高いことが分かります。「早く乾かしたいならサーキュレーター」「柔らかい風で乾かすなら扇風機」という使い分けができるでしょう。
サーキュレーター購入は「コスパ」で考える
サーキュレーター(DCモータータイプ)は本体価格がやや高く、5000円~1万2000円程度が目安です。一方、扇風機(同じくDCモーター)は3000円~1万円程度で入手可能なことが多く、初期費用の面では扇風機のほうが、やや有利に見えるかもしれません。
しかし、サーキュレーターを活用すれば、浴室乾燥機や衣類乾燥機の使用頻度を減らせる可能性があります。また、乾燥スピードが上がることで部屋干し臭の軽減にもつながり、家事ストレスも減るというメリットも見逃せないでしょう。
電気代の差は小さめ。早く乾かしたいなら、サーキュレーター
部屋干しの洗濯物を早く、効率よく乾かしたいなら、風の直進性と風力に優れたサーキュレーターがおすすめです。扇風機でも代用は可能ですが、風の性質や乾燥時間においてはサーキュレーターに軍配が上がります。
電気代の差は1ヶ月あたりで数十円程度にとどまりますが、省エネタイプを選べば、光熱費を抑えながら快適に部屋干しができるでしょう。乾きにくさがストレスになる前に、今年の梅雨は「乾かすための家電」に目を向けてみてはいかがでしょうか。
出典
公益財団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー