扶養内パート中ですが、昇給で「時給1320円」に! 週に17時間しか働かなくても“扶養内ギリギリ”です。いっそ「社会保険」に入って長時間働くほうがいいのでしょうか?

配信日: 2025.05.30

この記事は約 3 分で読めます。
扶養内パート中ですが、昇給で「時給1320円」に! 週に17時間しか働かなくても“扶養内ギリギリ”です。いっそ「社会保険」に入って長時間働くほうがいいのでしょうか?
物価の上昇に伴い、最低賃金も同じく上昇傾向にあります。時給が高くなるのはうれしいことですが、税金面や社会保険に加入する条件など注意しなければならない点もあります。
 
本記事では、パートをしている主婦がどれだけ働けば、社会保険に入っても扶養内で働くより手取りが多くもらえるのかを試算してみます。
FINANCIAL FIELD編集部

日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジェを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。

扶養内で広く知られているパターンは106万円の壁

扶養内で働く主婦の収入の目安になるものの1つが年収106万円です。106万円を超えると社会保険の対象になる場合があります。
 
社会保険の加入要件は、勤務先の従業員数が51人以上であり、週の所定労働時間が20時間以上かつ月額金額が8万8000円以上で2ヶ月を超える雇用の見込みがある、学生でないことです。扶養内で働くには、雇用契約を結ぶ際やシフトを出す際に週の勤務時間を超えないように気をつけなければいけません。
 
今回の時給1320円のケースだと、週約16.7時間(1日5時間~6時間労働・週3日程度)で年収106万円となります。
 

扶養内ギリギリの130万円の壁の場合

扶養内でいられる可能性がある年収の最高金額が130万円です。扶養者の勤務先にもよりますが、年収が130万円以下かつ扶養者の年収の半分であることが条件です。
 
この場合、社会保険に加入し健康保険料と厚生年金保険料を負担するか、もしくは国民健康保険に入り国民年金を納付する必要があります。社会保険の場合は手取りが109万円程度となり、106万円までの扶養内であるのとあまり変わりません。しかし、将来厚生年金が手厚くなり、年金が少しでも多く欲しいという人にはおすすめです。
 
時給1320円であれば、週約20時間(1日6時間~7時間労働・週3回程度)が目安です。
 

扶養から外れる場合は年収160万円以上働くのが目安

扶養から外れて保険料を支払っても、年収160万円以上になれば、扶養内ギリギリの129万円より手取りが増える傾向にあります。年収160万円を超えるためには、時給1320円なら、週に25時間程度の労働が必要です。
 
8時間労働を週に3回~4回できれば、扶養内で働くより手取り額が少なくなることはないでしょう。
 
とはいえ、週25時間程度では手取り額が大きく増えることはないため、働き損に感じるかもしれません。しかし社会保険に入ることで、傷病手当金や出産手当金など扶養内で働くより手厚い保障があるため、一概に損とは言えないのです。
 

フルタイムで働いた場合

時給1320円で1日8時間・週5日働くと、年収280万円程度になります。保険料や税金を差し引いても200万円以上の手取りを得られるため、働く時間を増やすことで大きな収入アップに繋がります。
 
しかし、週40時間と労働時間が長くなります。現状扶養内で働いている人にとってはかなり生活が変わるでしょう。
 

1日8時間・週3日以上入れる場合は扶養から外れることも検討しよう

時給1320円のケースでは、1日8時間・週3日以上シフトに入れる場合、社会保険料を負担しても年収130万円より手取りが増える傾向にあります。
 
扶養内で働くのは、家庭の時間を確保したい、フルタイムで働くのは体力的に厳しいなど理由はさまざまです。扶養内で働いていて、時間や体力に余裕を感じている人や世帯年収を増やしたい人は、年収の壁を意識しながら、パートの時間を増やすのも1つの手でしょう。
 

出典

厚生労働省 年収の壁について知ろう
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu
【PR】
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集