40代子育て世代ですが、貯金が全然できず不安です。教育費、ローンの支払い、自分たちの老後資金など、このままの貯金で大丈夫でしょうか。

配信日: 2025.05.26

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40代子育て世代ですが、貯金が全然できず不安です。教育費、ローンの支払い、自分たちの老後資金など、このままの貯金で大丈夫でしょうか。
40代の子育て世代の方は、教育費や住宅費、子どもを含めた食費やレジャー費などで出費が多くなり、なかなか貯金ができないと不安に感じることがあるかもしれません。中には、自分たちの老後のお金まで手が回らないという方もいるでしょう。
 
今回は、40代世帯の平均給与や貯蓄額を確認し、40代が意識するべき家計のポイントをチェックしていきましょう。
下中英恵

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者

“東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。

富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
http://fp.shitanaka.com/”

40代世帯の家計をチェック

まずは、40代世帯の家計の状況を見ていきます。2023年の「家計調査(貯蓄・負債編)」によると、二人以上世帯のうち世帯主の年齢が40~49歳の家庭において、年間の収入と貯蓄、負債額は以下のとおりとなっています。

<40代世帯の家計>

年間収入:800万円
貯蓄  :1208万円
負債  :1388万円

負債のうち、住宅や土地のための負債は1309万円です。なお、40代世帯の持ち家率は81.9%となっています。
 
自分の家計と、40代世帯の平均値を比較してみましょう。平均よりも収入や貯蓄が少ない方、負債が多い方などは、50代60代に向けて、家計を改善できないか検討する必要があります。
 

40代世帯の家計の見直し

40代子育て世代は、年齢アップとともに収入が増えていくものの、支出も多くかかる傾向があり、貯蓄が不十分になりがちです。ただし、焦る必要はありません。子育てが一段落すれば、家計を大きく改善できる可能性があります。以下で、40代で取り組むべき家計の見直しポイントを確認していきましょう。

<40代の家計のポイント>

●先取り貯金で毎月必ず貯金をする。少なくとも家計の収入の20%を目指す
●NISAを活用して資産運用を行う
●子どもが手を離れたら、パートであれば労働時間を増やすなど収入アップを目指す
●子どもが独立したら、先取り貯金額をアップ。貯金ペースを上げる
●ボーナスでの繰り上げ返済などで、早めにローン完済を目指す

40代世帯の平均貯蓄額は、先ほどご紹介したとおり、約1200万円です。しかし、同じ家計調査によると、平均貯金額は50代世帯で1705万円、60代世帯で2432万円と大幅にアップしています。
 
子どもが手を離れてきたら、労働時間を増やして家庭の収入を増やすことや、毎月の貯金ペースを上げることも可能でしょう。
 
また、40代からでもこつこつと資産運用を行えば、自分たちが老後を迎えるまで約20年間の運用期間を確保することができます。資産運用では、運用期間が長ければ長いほど、資産が大きく増える複利の効果というものがあるので、20年間積立投資を行えば、資産が大きく増える可能性もあります。
 
持ち家の方は、ローンをできるだけ早めに完済しましょう。ボーナスでの繰り上げ返済などを活用し、早めに完済すれば、支払わなければならない金利の金額を減らすことが可能です。また、ローン返済が完了すれば、貯蓄ペースを大幅にアップすることができます。
 
貯金額が少ないと焦ることもあるかもしれませんが、家計のポイントを確認し、じっくり確実に貯蓄を増やしていきましょう。
 

まとめ

子どもが独立するまでは、食費や教育費などの出費が多く、40代世帯は家計のやりくりに忙しい年代です。今回ご紹介した内容を参考にしながら、自分たちの家計において改善できるポイントがないか、チェックしてみましょう。
 

出典

総務省統計局 家計調査 貯蓄・負債編 二人以上の世帯 2023年 第8-5表
 
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者

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