「1日1回」洗濯機を回す場合、「年間費用」はどれくらいかかるの?
配信日: 2025.05.23

月で見ると大したことないように思えても、年間を通して見ると思った以上の費用がかかっている可能性もあります。そこで本記事では、毎日洗濯を行う場合にかかる年間費用について解説します。

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毎日洗濯をする場合の年間費用
洗濯機は現在、国内外のメーカーから多種多様な製品が販売されていますが、大別するとドラム式洗濯機と縦型洗濯機の2種類です。
ここからは、洗濯機を回す場合の年間費用について、ドラム式洗濯機と縦型洗濯機の2パターンに分けて解説します。なお、一般的な洗濯には洗剤や柔軟剤を使用しますが、今回の費用計算では考慮していません。
ドラム式洗濯機の場合
図表1は、パナソニック株式会社が公開しているデータから、ドラム式洗濯機における洗濯1回あたりの水道代や電気代などをまとめたものです。
なお、対象の製品は同社の「NA-LX129DL/R」というドラム式洗濯機です。洗濯1回あたりにかかる電気代や水道代は実際の製品によって異なるため、あくまで一例として参考にしてください。
図表1
ドラム式洗濯機「NA-LX129DL/R」 | |
---|---|
洗濯容量 | 12キログラム |
標準使用水量 | 約83リットル |
1回あたりの水道代 | 約22円 |
消費電力量 | 約68ワットアワー |
1回あたりの電気代 | 約2.2円 |
水道代と電気代の合計額 | 約24.4円 |
出典:パナソニック株式会社「ドラム式と縦型 電気代・水道代の違い」より筆者作成
図表1の電気代は、全国家庭電気製品公正取引協議会が定める電力料金の目安単価31円/kWh(2023年7月現在)を基に算出しています。
水道料金や下水道使用料は各自治体によって異なりますが、図表1においては水道料金が1立方メートルあたり137円、下水道使用料が125円(税込み)で算出されています。
洗濯1回あたりにかかる費用は約24.4円ですから、毎日1回洗濯した場合の年間費用は約8906円になります。
縦型洗濯機の場合
図表2は、図表1と同様にパナソニック株式会社が公開しているデータから、縦型洗濯機における洗濯1回あたりの水道代や電気代などをまとめたものです。
なお、対象の製品は同社の「NA-FA12V5」という縦型洗濯機です。縦型洗濯機もドラム式洗濯機と同様に、洗濯1回あたりにかかる電気代や水道代は製品によって異なります。
図表2
縦型洗濯機「NA-FA12V5」 | |
---|---|
洗濯容量 | 12キログラム |
標準使用水量 | 約139リットル |
1回あたりの水道代 | 約37円 |
消費電力量 | 約70ワットアワー |
1回あたりの電気代 | 約2.2円 |
水道代と電気代の合計額 | 約39.2円 |
出典:パナソニック株式会社「ドラム式と縦型 電気代・水道代の違い」より筆者作成
図表2の電気代も図表1ドラム式洗濯機と同様に、全国家庭電気製品公正取引協議会が定める電力料金の目安単価である、31円/kWh(2023年7月現在)を基に算出しています。また、水道料金は1立方メートルあたり137円、下水道使用料は125円(税込み)での算出です。
洗濯1回あたりにかかる費用は約39.2円となっており、ドラム式洗濯機に比べると約1.6倍、14.8円の差があります。縦型洗濯機で毎日1回洗濯した場合の年間費用は約1万4308円です。ドラム式洗濯機と比較すると、年間では約5402円多くかかることになります。
洗濯費用を節約する方法
前述したドラム式洗濯機と縦型洗濯機における洗濯費用からは、電気代よりも水道代のほうに多くの費用がかかっていることが分かります。
ただし、ドラム式洗濯機には乾燥機能が付いていることが多いため、乾燥機能を併用する場合は、水道代よりも電気代のほうが高くなる可能性があります。乾燥機能を併用しないのであれば、基本的には水道代を抑えられるように意識することで、効率的な洗濯費用の節約が可能になるでしょう。
ここからは、洗濯費用を節約する方法を項目ごとに解説します。
洗濯の回数を減らす
洗濯物の量が少なければ、複数回分の洗濯をまとめて行うことで節約になります。例えば、毎日1回洗濯していたものを2日に1回にまとめることで、洗濯にかかる年間費用を大幅に減らせる可能性があります。
ただし、洗濯回数を減らすために、一度に大量の洗濯物を洗濯しようとするのはやめましょう。洗濯機の洗浄力が低下して、汚れが落ちにくくなってしまいます。あくまでも洗濯機の洗濯容量を超えないようにし、多くても容量の8割程度にとどめておきましょう。
すすぎ回数を減らす
洗濯機は一般的に、2回のすすぎを行います。すすぎ回数を1回に減らせば、その分だけ使用する水も減らせるため、水道代を大幅に節約できます。
すすぎ回数を1回にすると、衣類に洗剤が残らないか心配になる方もいるでしょう。製品にもよりますが、昨今の液体洗剤は泡切れがよいため、1回のすすぎで十分な場合があります。もし不安であれば、すすぎ回数が1回で十分な洗剤を使用するとよいでしょう。
洗濯機の利用方法を工夫して賢く節約しよう
洗濯にかかる費用は、洗濯機の種類などによって異なります。パナソニックの情報から試算すると、ドラム式洗濯機で洗濯1回あたりにかかる費用は約24.4円です。毎日1回洗濯した場合の年間費用は約8906円となります。
一方、縦型洗濯機で洗濯1回あたりにかかる費用は約39.2円です。毎日1回洗濯した場合の年間費用は約1万4308 円となり、年間費用としては約5402円の差が生じることも分かりました。
洗濯機の利用は日々の習慣を少し工夫するだけで、年間の支出を抑えられる可能性があります。まずは、自宅の洗濯スタイルを見直してみてはいかがでしょうか。
出典
パナソニック株式会社 ドラム式と縦型 電気代・水道代の違い
公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A Q カタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー