「電気便座の電源」を5月から10月まで半年間「オフ」にしたら、年間約1800～3500円の「節約」に？！ 電源をオフにすること以外の節約方法についても解説。

電気便座とは、暖房便座や温水洗浄便座などの機能がついた便座を指します。
 
便座や洗浄水を温めてくれるため、寒い時期でも快適にトイレを使用できますが、電源を入れっぱなしにしておくと電気代が気になる人もいるでしょう。
 
そこで本記事では、トイレの電気便座にかかる電気代を確認するとともに、電源をオフにすること以外にできる節約方法についても紹介します。

トイレの電気便座にかかる電気代は？

トイレの電気便座にかかる電気代は「年間消費電力量（キロワットアワー／年）×料金単価（円／キロワットアワー）」で算出可能です。料金単価は公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が目安としている31円／キロワットアワーを使用して計算します。
 
電気便座には「貯湯式」と「瞬間式」の温水洗浄便座、温水洗浄機能のない暖房専用の暖房遷座がありますが、今回は温水洗浄便座を例に見ていきましょう。
 
経済産業省資源エネルギー庁の「省エネ性能カタログ2023年版」によると、2022年の貯湯式温水洗浄便座の年間消費電力量の平均は226キロワットアワー／年、瞬間式温水洗浄便座の年間消費電力量の平均は119キロワットアワー／年ということです。これを基に計算すると、それぞれの電気代は以下のようになります。
 

・貯湯式：226キロワットアワー／年×31円／キロワットアワー＝7006円
・瞬間式：119キロワットアワー／年×31円／キロワットアワー＝3689円

 
5月から10月までの半年間、電気便座の電源をオフにした場合、電気代は半分になると考えられるため、貯湯式の場合は約3503円、瞬間式の場合は約1844円の節約が可能となる計算です。ただし、この金額はあくまで目安であるため、使用する電気便座の種類などによっても変動する可能性がある点には注意が必要です。
 

電気便座にかかる電気代の節約方法

電源をオフにすること以外にも、電気便座にかかる電気代を節約する方法があるためご紹介します。
 

使用していないときはフタを閉める

使用していないときにフタを開けっ放しにしておくと、便座の熱が逃げてしまい、再び温める際に余分な電力が必要になってしまうため、電気代が高くなる傾向があります。
 
経済産業省資源エネルギー庁の「省エネ性能カタログ2023年版」によると、使用しないときにフタを閉めるようにすることで、年間で34.90キロワットアワーの省エネになり、約940円の節約が可能とされています。
 

温度を低めに設定する

便座や洗浄水の温度を低めに設定することも、電気代の節約につながるようです。上記の資料では以下のような節約効果があるとされているため、参考にするとよいでしょう。
 

【貯湯式温水洗浄便座の設定温度を一段階下げた場合（冷房期間は便座の暖房をオフ）】
年間26.40キロワットアワーの省エネ・約710円の節約
 
【貯湯式温水洗浄便座の洗浄水の設定温度を一段階下げた場合】
年間13.80キロワットアワーの省エネ・約370円の節約

 

省エネ性に優れた暖房便座に買い替える

最新型の暖房便座は省エネ化が進んでいるため、新しく買い替えることで電気代を節約できる可能性があります。今使っている暖房便座が古くなってきているようであれば、最新型への買い替えも検討してみるとよいでしょう。
 

トイレの電気便座を半年間オフにすると年間1800～3500円ほど節約できる場合もある

トイレの電気便座にかかる電気代が気になる人は、暖かい時期だけ電源をオフにしてみるのもよいでしょう。
 
温水洗浄便座の場合、5月から10月までの半年間電源をオフにすることで、貯湯式が約3500円、瞬間式が約1800円節約できる可能性があります。そのほかにも、使わないときにフタを閉めるようにしたり、温度を低めに設定したりすることで電気代を節約できることもあるため、試してみるとよいでしょう。
 

出典

公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会　よくある質問 Q&A
経済産業省資源エネルギー庁　省エネ性能カタログ2023年版
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー