「追いだき」は本当にお得なの? 家計面でのメリットはあっても「衛生面」は大丈夫?
配信日: 2025.05.23

しかし一方で、「同じお湯を使い続けて衛生面は大丈夫?」と気になる方もいるでしょう。
本記事では、そもそも追いだきとは何か、そして水道代を節約するためのポイントについて解説していきます。

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追いだきとは
浴槽に張ったお湯が冷めてしまった場合、そのお湯を給湯器に戻して温め直し、再び浴槽に戻す機能を「追いだき」といいます。簡単にいえば、差し湯をせずに浴槽のお湯を温める機能です。
追いだきの最大のメリットは、いつでも適温のお風呂に入れることです。浴槽にお湯を張ったものの、家事や育児などで、すぐにはお風呂に入れないこともあるでしょう。その場合でも、追いだき機能があれば差し湯やお湯の交換をせずに、適温のお風呂に入ることができます。
また、複数人で生活していると、2人目以降の人がお風呂へ入るころにはお湯が冷めてしまっていることも少なくありません。こうした場合でも、追いだき機能を使えば、差し湯やお湯の交換をせずに適温のお風呂に入れます。
一方で、一人暮らしでお湯を張ってすぐにお風呂へ入れるのであれば、追いだき機能は必要ないと思うかもしれません。
しかし、半身浴などで長風呂をしたい場合にも追いだき機能は役立ちます。半身浴をしていると、次第にお湯がぬるくなってきます。必要以上に低い水温のお風呂に入ると体調を崩してしまう可能性があるため、一人暮らしでも追いだき機能が役立つ場面はあるのです。
追いだきはお得?
追いだきは、冷めたお湯を温め直す機能です。差し湯のように新しくお湯を足したり、お湯を交換したりする必要がありません。新たな水を使わないため、水道代はかかりません。差し湯やお湯の交換に比べて、ガス代または電気代のみで浴槽のお湯を温め直せるため、トータルでお得になるケースが多いでしょう。
追いだきの衛生面
追いだき機能の基本的な構造は、冷めたお湯を「追いだき配管」を通して浴槽と給湯器の間を循環させることで温め直すものです。はじめに浴槽へお湯を張る際、そのお湯は「給湯管」を通りますが、追いだきの際には追いだき配管のみを使用します。そのため、通常は汚れやゴミなどが給湯管に混ざることはありません。
ただし、追いだき配管には汚れや雑菌などが残る可能性があることから、定期的な掃除が必要不可欠です。掃除を怠ると、追いだき配管で繁殖した雑菌などによってお湯が汚れてしまう恐れがあります。
また、長時間放置したお湯を追いだきして入浴する場合、衛生面に注意が必要です。一晩以上経過したお湯には、大量の細菌が繁殖していることも少なくなく、特に夏場ではお湯の温度が下がりにくいことから、細菌が繁殖しやすい環境になります。
例えば、高齢者や乳幼児、免疫力が低下している人に感染して肺炎などの症状を引き起こすレジオネラ菌を繁殖させてしまう可能性もあるのです。
水道代を節約する方法
追いだきを利用する以外にも、水道代を節約する方法はあります。お風呂以外の水の使用にも目を向けて実践することで、より効果的に水道代を節約できるでしょう。なお、水道代の節約方法における基本は水を出しっぱなしにしないことです。
ここからは、水道代を節約する方法を項目ごとに解説します。
節水できるシャワーヘッドを導入する
節水できるシャワーヘッドを導入すれば、水の使用量を抑えることができます。節水率は製品によって異なりますが、50%ほど節水できる製品もあるので、その分水道代を節約できます。そのため、初期費用はかかりますが、将来的には大きな節約が期待できます。
なお、多くの節水シャワーヘッドは水量を減らしても水圧を維持する設計ですが、使い心地は製品によって異なります。
洗濯はまとめて行う
洗濯機は、使用するたびに水道代と電気代がかかります。可能なかぎりまとめて洗濯をすることで洗濯回数を減らせば、その分だけ電気代と水道代を節約できます。ただし、洗濯物の量が洗濯機の容量を超えないように注意してください。
差し湯やお湯の交換に比べるとお得
追いだきとは、冷めたお湯を給湯器で温め直して、再び浴槽に戻す機能のことです。差し湯やお湯の交換とは違って新たな水を使わない分、水道代がかからないためお得といえるでしょう。
追いだき時には、お湯が追いだき配管を通って給湯器と浴槽を行き来するため、追いだき配管は定期的な掃除が必要です。掃除を怠ると、追いだき配管で繁殖した雑菌によって、浴槽のお湯が汚れてしまいます。また、長時間放置したお湯は大量の細菌が繁殖している可能性があります。
追いだき管などの衛生状況次第ですが、当日中のお湯を追いだきする場合はそれほど気にする必要はありません。しかし、前日の残り湯を追いだきして入浴に使うことは避けたほうが賢明でしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー