「ガス代」を徹底的に「節約」したい！ 湯船にお湯をためなければ「1ヶ月」でどれだけガス代を節約できるのでしょうか？
配信日: 2025.05.19
この記事では、シャワーだけで済ませた場合、どれくらいの節約効果が見込めるのか、実際のガス代とともに解説します。
日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジェを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。
湯船とシャワーではどちらがガス代を節約できる？
湯船とシャワーでは、どの程度の湯量を消費するのでしょうか。ワンルームの標準的な浴槽に150リットルのお湯をためた場合とシャワーの場合を比較してみます。
シャワーの場合は1分あたり約10リットルのお湯を消費するといわれているので、15分で浴槽1杯分と同程度の湯量となります。つまり、ガス代だけを単純に比較した場合、シャワーを利用する時間が15分未満であれば、湯船よりもシャワーのほうが経済的な可能性があります。
お湯を150リットル沸かす際のガス代は？
では、150リットルのお湯を沸かすのにかかるガス代を計算していきましょう。ガス代の目安は、以下の計算式で求められます。
ガス代=上昇温度×水量÷（熱効率×発熱量）×ガス単価
今回は、次の条件でガス代を算出します。
●上昇温度：22度（20度を42度にする）
●熱効率：80％（従来型ガス供給器）
●発熱量：1万750キロカロリー／立方メートル
●ガス単価：150円（都市ガス）
この計算式と条件下では、150リットルのお湯を沸かす際のガス代は以下になります。
22度×150リットル÷（0.8×1万750キロカロリー／立方メートル）×150円=約58円
シャワーの使用時間が10分（お湯100リットル相当）の場合で、ガス代の目安は約38円です。
シャワーだけならどれくらい安くなる？
仮に、湯船に毎日お湯を張っていた場合、1ヶ月で約1740円のガス代がかかることになります。一方、シャワーだけにした場合のガス代は1日あたり10分の使用で約1140円になるので、約600円安くなるというわけです。
ただし、この金額は浴槽にためるお湯の量や、シャワーの時間、利用しているガス会社などによっても変動する可能性があるため、あくまで参考程度にしてください。
シャワーの使い方を見直してさらなる節約を
シャワーに切り替えるだけではなく、その使い方を工夫することで、さらにガス代を抑えられる場合があります。例えば、シャワー時間を1分短縮すれば1ヶ月で約115円の節約につながる可能性があります。さらに、節水シャワーヘッドを使用することも節約の手段の1つだといえるでしょう。
また、設定温度の見直しもおすすめです。例えば、設定温度を42度から40度にするだけで、1ヶ月のガス代は約1050円になるので、42度で使用した場合と比べてガス代は100円程度安くなる可能性があります。
湯船のほうがお得なことも
家族がいる場合は、湯船のほうが節約につながることもあります。例えば3人家族なら、全員でシャワーを15分以内に終わらせることは現実的に困難です。そのため、お湯を沸かしたら冷めないうちに、順番に入浴を済ませるとよいでしょう。
湯船派でもできる省エネテクニック
シャワーだけの場合と比べて、湯船につかるとリラックスしやすくなるため、なかなかやめられないという方も少なくないでしょう。そのような方には、省エネで湯船を楽しむ工夫をおすすめします。
追い焚きを避ける
追い焚きは短時間の加熱で済むように見えますが、実際には一度冷めた水を再び沸かすため、多くのガスを消費しています。特に冬場は湯温の低下も早く、何度も追い焚きする家庭ではガス代がかさむ原因となる場合があるでしょう。
そこで家族が入浴する際は、あまり間隔を空けずに入ることをおすすめします。また、浴槽のふたをきちんと閉めておくことで、お湯が冷めないようにするのも効果的だといわれています。
残り湯を活用する
入浴後のお湯は捨てず、残り湯として活用するのもおすすめです。例えば、洗濯や浴室の清掃、洗車などに再利用すれば水道代の節約につながる可能性があります。
東京都水道局の調査によると、家庭で使用する水のうち43％はお風呂で消費されています。ガス代だけでなく水道代にも目を向けることで、さらなる節約効果を得られることもあるでしょう。
ガス代は工夫次第で節約できる
湯船にお湯をためないでシャワーに切り替えるだけでも、ひと月あたり数百円のガス代を節約できる可能性があります。さらにシャワー時間の短縮や温度設定の見直し、節水シャワーヘッドなどを組み合わせれば、さらなる節約効果を得られることもあるでしょう。
湯船派の方も、追い焚きを控えたり残り湯を活用したりすれば、バスタイムを楽しみつつ節約に取り組める可能性があります。少しでも光熱費を減らしたいと考えている方は、できることから始めてみてはいかがでしょうか。
出典
東京都水道局 水の上手な使い方
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
