「銀行口座」はいくつ持っているのが一般的? 「複数」持つことのメリットはありますか?
配信日: 2025.05.19

本記事では、一般的にどれくらいの数の口座を持っているのか、また複数の口座を活用するメリットについて説明します。

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持っている銀行口座の平均数
株式会社日本取引所グループ(東京都中央区)が運営する「東証マネ部!」が実施した「あなたご自身に関するアンケート」(調査期間:2021年3月、調査対象:全国の20~50代の会社員462人)によると、「銀行口座はいくつ持っていますか?」という問いに対し、図表1のような結果になりました。
図表1
口座数 | 割合 |
---|---|
0 | 0.9% |
1 | 5.9% |
2 | 21.3% |
3 | 31.8% |
4 | 16.2% |
5 | 9.4% |
6以上 | 14.5% |
出典:東証マネ部!「あなたご自身に関するアンケート」を基に筆者作成
図表1によると、口座を3つ持っている人が全体の31.8%と最も高い割合になっています。また、口座を2~6つ以上の口座を持っている人の合計は全体の9割以上です。口座を持っていない人は全体の1割にも満たず、複数の口座を持っているのが一般的という結果になりました。
複数の口座を持つメリット
銀行口座を複数持つことで、資産を管理しやすくなります。また、万が一のトラブル時にリスク分散ができる点や、銀行ごとのさまざまなサービスが受けられる点もメリットです。本章で、銀行口座を複数持つメリットについて詳しく見ていきましょう。
効率的に資産を管理できる
1つの口座で全て管理していると、使うお金と貯めるお金の区別がつきにくく、いつの間にか無駄遣いしてしまうことも珍しくありません。複数の銀行口座を用途ごとに分けることで、より効率的な資産管理が可能です。また、それぞれの口座でお金の動きを把握できるため、支出の傾向や貯金の進み具合を確認しやすくなります。
トラブル時のリスクを分散できる
銀行口座を複数持つことは、リスク分散にもつながります。口座を持っている銀行でシステム障害が起こると、自分の口座であっても自由にお金を引き出せません。複数の銀行に口座があれば、有事の際にも安心です。
銀行ごとのサービスが受けられる
銀行によっては、預金額や取引状況に応じたポイント配布や、他の銀行宛ての振込手数料が無料になる特典を用意していることがあります。複数の口座があれば、それぞれのサービスを最大限に活用可能です。
複数の口座の使い方
複数の銀行口座は、貯金用・生活費用・緊急時用など用途ごとに分けて持っておくのがおすすめです。本章では、複数の口座の使い方について説明します。
【貯金用】将来の資金を貯める
貯金用の口座を持つことで、子どもの教育費や住宅の頭金など、将来に向けた資金を計画的に準備することが可能です。生活費などを支払った後に、手元に残ったお金を貯めようとすると、使いすぎてしまうこともあります。あらかじめ貯金に回すお金を確保しておけば、無理なく資産を積み上げられます。
【生活費用】固定費を支払う
生活費専用の口座を作っておくと、毎月の支出を管理しやすくなります。家賃や光熱費、食費支払いなど、日常的に発生する支出は、生活費用の口座からまとめて支払うとスムーズです。
【緊急時用】予期せぬ出費に充てる
突然の出費に備えるために、緊急時用の口座を開設しておくと安心です。予期せぬ支払いとして、病気やけがの治療にかかる費用、急に家電が故障したときの修理代などが考えられます。想定外の支出が発生しても、事前に準備しておけば慌てることなく落ち着いて対処できるでしょう。
複数の銀行口座を持つ際の注意点
複数の銀行口座を持つと、全体の残高を正確に把握しにくくなることがあります。特に、異なる銀行に預けていると、それぞれの口座を確認する手間が増えるため、注意が必要です。
また、口座を多く持つことで、定期的な残高確認が難しくなり、不正利用や料金の見落としが生じるリスクも考えられます。
さらに、持っている口座が「休眠口座」になると、窓口での手続きが必要になったり、手数料がかかったりすることもあるため、定期的な利用や管理が必要です。
銀行口座を賢く使い分けよう
複数の銀行口座を持つことで、資産管理が簡単になり、トラブル時のリスクも軽減できます。ただし、複数口座を持つ際は必要以上に口座を増やさず、管理しやすい範囲で活用しましょう。
また、口座を3つ以上持っている場合は、貯金用・生活費用・緊急時用など、目的に合わせて口座を使い分けることも大切です。無駄な支出を抑えつつ資産を築き、必要なときにスムーズに資金を活用できます。自分に最適な口座の選び方を考え、効果的な資産運用を心掛けてください。
出典
株式会社日本取引所グループ 東証マネ部! 経済活動の活発さに比例? 銀行口座はいくつ持っている? どう使い分ける?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー