中学生の子どもに「スマホを持たせるか」で夫婦の意見が割れています。子どもにかけるスマホの費用はどのくらいなのでしょうか?
配信日: 2025.05.17

友達や学校との連絡手段として必要だと感じつつも、依存やトラブルのリスクが気になるのも事実。さらに「実際どれくらい費用がかかるのか?」という金銭面の不安もあるでしょう。
本記事では、最新の調査データをもとに、中学生のスマホ所有状況や費用の実態、家庭での判断ポイントを解説します。

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中学生にスマホを持たせるタイミングは「中学1年生」が最多
2024年にMMD研究所が発表した「子どものスマートフォン利用に関する調査」によると、まだスマホを持っていない子どもに対し、「中学1年生で持たせたい」と答えた保護者が26.4%と最も多く、次いで「中学卒業後(13.0%)」「小学6年生(11.1%)」と続いています。
中学進学と同時にスマホデビューを考える家庭が多く、その理由は部活動や塾、友人との連絡手段としてのニーズが高まることが挙げられます。最近は学校からの連絡や、保護者・生徒間の連絡にLINEなどのSNSが使われるケースもあり、「スマホがないと不便」と感じることも少なくありません。
ただし、進学・進級をきっかけにスマホを持たせることに不安を抱える親も多く、「ネット依存」や「SNSでのトラブル」「生活リズムの乱れ」などが懸念事項として挙げられています。
子どものスマホにかかる費用はどのくらい?
保護者が気になるのは、やはり「お金」の話です。同調査によれば、子どもに持たせるスマートフォンの通信サービスとして人気が高いのは以下の3社でした。
・docomo:27.2%
・Y!mobile:14.0%
・楽天モバイル:13.8%
この傾向からわかるのは、親が使っているキャリアと合わせることで「割引がある」「家族で管理しやすい」という理由が重視されている点です。特に、「親と同じでオトクになるから」(35.1%)、「通信料金が安いから」(21.5%)が通信会社選びの主な理由として挙げられています。
では、実際にどれくらいの費用がかかるのでしょうか?
・新品スマホ(Android):1〜3万円
・iPhone(旧モデル、中古):2〜5万円
・親のおさがり・中古品:0〜2万円
・格安SIM(LINEMO、povoなど):1000〜3000円
・大手キャリアのキッズプラン:2500〜4000円
通信費を含めたスマホの月額コストは2000〜3000円前後がボリュームゾーン。利用データ量や通話時間、動画視聴の有無によって差はありますが、多くの家庭で「月3000円以内」に収めているのが現状です。
スマホを持たせる前に考えたいことと費用を抑える工夫
中学生にスマホを持たせる際には、費用面の負担だけでなく、使い方のルール作りやリスクへの備えも重要です。
・何のためにスマホが必要か(連絡手段、学習、娯楽)
・使わせるアプリやSNSをどう制限するか
・スクリーンタイムや使用時間の制限
・万が一トラブルが起きた時の対処法を話しておく
・端末は中古や親のおさがりを使う
・格安SIMで必要最小限のデータプランを選ぶ
・自宅ではWi-Fiを活用し、通信量を節約する
・有料オプション(保証、音楽配信など)は必要最低限にする
まとめ
中学生にスマホを持たせるかどうかで夫婦の意見が分かれるのは、ごく自然なことです。それだけ、スマホは子どもにとって影響の大きい存在だからこそ、家庭ごとに慎重な判断が求められます。
金額面では月2000円前後の支出に収まる家庭が多く、上手に工夫すればそれほど大きな負担にはなりません。ただし、費用だけでなく、使い方のルールやリスク対策を親子で共有することが何より大切です。
「持たせるかどうか」だけでなく、「どう使わせるか」を夫婦で話し合い、子どもの成長に合ったスマホとの付き合い方を一緒に考えていきましょう。
出典
MMDLabo株式会社 子どものスマートフォン利用に関する調査 2024年
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー