メイン口座の残高が「200万円」になったので、「貯金用の口座」に「移動」させたいです。一度に移したらなにか問題はありますか?

配信日: 2025.05.16

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メイン口座の残高が「200万円」になったので、「貯金用の口座」に「移動」させたいです。一度に移したらなにか問題はありますか?
メイン口座の残高がある程度たまったら、貯金用口座へ移したいと考えている方もいるでしょう。しかし、一度に高額の資金を移動させると、銀行側に「不審な取引」とみなされる可能性があります。
 
そこでこの記事では、200万円をスムーズに移動する方法と、金融機関に疑われないための注意点について詳しく解説します。安心して貯金管理を行うために、ぜひ参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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200万円を口座間で動かす場合は「本人確認」が必要

基本的に、自分名義の口座間で資金を移すことは自由だと考えられます。ただし、10万円を超える現金の送金や200万円を超える取引をする場合は、銀行から本人確認が要求されることがあります。本人確認が必要な理由は、マネーロンダリング(資金洗浄)やテロ組織に資金が流れるのを防ぐためとされているようです。
 
マネーロンダリング(資金洗浄)は、違法行為で入手した資金の入手経路をごまかす行為で、資金を口座から口座へ転々とさせる手口が用いられることがあるといわれています。そのため、200万円を口座間で動かす際は、銀行から本人確認書類の提出を求められる可能性があります。
 
スムーズに移動を済ませたい場合は、事前に銀行の窓口で確認しておくとよいかもしれません。
 

金融機関が怪しむ口座に関する「不審な取引」

金融庁や金融機関は、犯罪収益移転防止法に基づき、不審な取引について監視を強めているようです。特に、以下のような特徴を持つ取引は注意対象となることがあります。
 

・短期間で頻繁に行われる取引
・多数の口座を保有していることが判明した顧客の入出金
・架空名義口座、借名口座であるとの疑いが生じた口座を使用した入出金

 
これらの取引は、詐欺やマネーロンダリング(資金洗浄)といった金融犯罪の可能性があるとして、職員による本人確認や事情確認が行われる場合があります。
 

名義が異なる口座への移動は要注意

家族や知人の口座に200万円を移す場合は、贈与とみなされる可能性があり、年間110万円を超える現金の移動には、贈与税が発生するおそれがあります。
 
また「形式上は預かり金」「実質は本人の資産」などといった複雑な資金管理をしていると、後に相続や贈与の際にトラブルになる可能性もあります。このようなトラブルを避けるためにも、必要に応じて税理士や専門家へ相談するとよいでしょう。
 

200万円を口座へ移動させる方法

ここからは、200万円を口座から口座へ移動させる方法を解説します。
 

インターネットバンキングを利用する

インターネットバンキングは、基本的に100万円以上の高額振り込みも可能なようです。インターネットバンキングは、暗証番号やワンタイムパスワードなどセキュリティーが充実している傾向があるため、比較的安全に現金の移動ができる可能性があります。
 
ただし、振り込み限度額が設定されていることもあるため、事前に確認が必要です。
 

キャッシュカードで振り込む

ATMで現金を口座に移し替える場合、10万円以上の取り扱いができないとされているため、キャッシュカードを利用するとよいでしょう。
 
ただし、キャッシュカードを使った振り込みには、あらかじめ設定された限度額があり、銀行や利用者の設定状況によって異なります。振込限度額の確認や変更を希望する場合は、事前に銀行の窓口やネットバンキングで確認しておくと安心です。
 

銀行の窓口で振り込む

銀行の窓口では、高額振り込みにも対応しています。手続きの際は必要書類の記入と、本人確認書類の提出が求められるとされています。なお、窓口は平日のみ営業している場合が多いため、事前に営業時間を確認し、都合のつく時間に訪れるとよいでしょう。
 

正しく手続きを行えば200万円の移動に問題はない

メイン口座から貯金用口座へ200万円を移動する場合、名義が同一であれば基本的には問題ないと考えられます。ただし、取引の方法や頻度によっては金融機関が確認することもあります。
 
200万円の移動方法にはネットバンキングやキャッシュカードなどがありますが、どれも利用制限があるようなので注意が必要です。また、本人確認書類の提出を求められるため、証明できるものを持参しておくとスムーズです。
 
まとめて貯金用の口座に移動させたい場合は、銀行の窓口を利用するとより確実に手続きできるでしょう。
 

出典

金融庁 疑わしい取引の参考事例
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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