今日から夏日予想!電気代高騰でもエアコン我慢は危険?
配信日: 2025.05.13

特に小さな子どもや高齢の家族がいるご家庭では、暑さと節約の板挟みで悩む方も多いはず。この記事では、電気代の動向や熱中症のリスクを踏まえ、すぐに実践できる“節電術”をご紹介します。

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目次
高騰する電気代。今後の動向は?
気象各社の予測によれば、2025年の夏も猛暑の可能性が高く、すでに夏日の予報が出ています。そこに追い打ちをかけるように、電気料金も上昇中。再エネ賦課金の上昇や政府の補助終了もあり、2025年5月請求分からは標準的な家庭で月400円前後の値上げが加わっています。
無理な節電は命取り? エアコン我慢による熱中症リスク
総務省消防庁のデータ「令和6年(5月~9月)の熱中症による救急搬送状況」によれば、熱中症で救急搬送された人のうち満65歳以上の高齢者が最も多く、全体の約6割を占めています。また、発生場所については「住居」が最も多く、2024年の集計では全体(9万7578人)の約38%(3万7116人)を占めています。
このように、高齢者が半数以上を占め、発生場所も住居内が全体の3~4割を占めているという傾向は、最新のデータでも裏付けられています。暑さを自覚しにくい高齢者ほど、エアコンを使わずに重症化するリスクが高いのです。
エアコンを節電することで、高齢の親が熱中症になったり、幼い子どもが体調を崩したり、このような例が毎年のように報道されています。専門家は、エアコンは我慢せずに使うようにと警鐘を鳴らしています。
安全に夏を乗り切る賢い節電術
エアコンの設定温度と使い方を工夫する
エアコンは設定温度一つで消費電力が大きく変わります。
冷房時の設定温度は政府が推奨する28℃前後を目安に、扇風機やサーキュレーターを併用して室内の空気を循環させましょう。また、フィルター掃除や室外機周辺の風通し確保なども重要です。タイマー機能や除湿モードもうまく活用し、必要な時だけ冷やす工夫も有効です。
日中の熱を遮断し涼しさを保つ工夫
直射日光が室内に入ると室温は一気に上がります。遮光カーテンやすだれ、断熱シートなどで日中の熱をカットしましょう。夜は窓を開けて風を通し、熱気を排出する「夜間の換気」も効果的です。
電力の無駄を減らす生活の知恵
夏季のエアコン使用は家庭の電力消費の34.2%を占めるという結果(経済産業省 資源エネルギー庁 省エネポータルサイト)が出ています。
照明のこまめな消灯、待機電力のカット、LED照明への切り替えなども節電に役立ちます。冷蔵庫の設定温度の見直しや、電力ピークを避けた家事のタイミング調整も有効です。
熱中症から家族を守るためにできること
喉が渇いていなくてもこまめに水分をとる、塩分を適度に補うことが重要です。室温は28℃前後を目安に冷房を使用しましょう。
高齢者や乳幼児は暑さを訴えにくいため、周囲が配慮し声をかけることが必要です。離れて暮らす高齢の親族には、電話での見守りや、エアコン使用の声掛けも効果的です。
まとめ:健康第一、賢く涼しく夏を乗り切ろう
電気代の高騰は悩ましい問題ですが、無理な我慢は健康リスクにつながります。今回紹介したような「ちょっとした工夫」で、無理せず涼しさと節約の両立は可能です。「我慢」ではなく「工夫」で夏日を乗り切りましょう。
出典
総務省 令和6年(5月~9月)の熱中症による救急搬送状況
経済産業省 資源エネルギー庁 省エネポータルサイト
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー