1ヶ月5000円ほど水道代を払っていますが北海道に住む友人は「月1000円台」だそうです…!なぜそんなに違いがあるの?

配信日: 2025.05.11

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「毎月5000円も払っている水道代が、北海道ではたった1000円台!?」そんな話を聞いたら驚くかもしれません。実は、水道代には地域ごとに大きな差があり、その背景にはさまざまな理由が隠されています。
 
この記事では、水道代の地域差が生まれる仕組みと、今日からできる節約方法まで、分かりやすく解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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なぜ地域によって水道代がこんなに違うのか?

水道料金には、地域によって大きな差があることをご存じでしょうか? 総務省統計局の「小売物価統計調査(動向編)2024年」によると、北海道函館市では年平均が月額1958円であるのに対し、長崎県長崎市では月額4515円と、約2.3倍もの差があります。
 
こうした格差が生まれる背景には、次のような複数の要因が関係しています。
 

(1)水道事業の規模と人口密度

大都市のように人口が多い地域では、多数の利用者から広く料金を集めることができるため、1人あたりの負担が軽く済みます。反対に、人口の少ない地域では、施設の維持費を少数でまかなう必要があるため、1世帯ごとの料金が高くなりやすいのです。
 

(2)施設の老朽化とメンテナンス費用

古くなった水道施設を抱える地域では、更新や補修のための費用を確保する必要があり、その分料金に反映されることがあります。一方で、最新の設備が導入されている地域では、メンテナンスコストが抑えられ、水道料金も比較的安価に保たれることがあります。
 

(3)地形や地理的な特徴

山岳地帯や離島などの地域では、配水設備の整備や維持にかかる費用が大きく、インフラコストが高くつきます。一方、平地で人口が密集している都市部では、設備費用を多くの世帯で分担できるため、比較的料金が抑えられる傾向にあります。
 

(4)水源の種類と条件

地元に良質な水源が豊富にある地域では、浄水や配水にかかる費用が比較的低くなります。反対に、水源が遠方にあったり、水質の改善に手間がかかったりする地域では、浄化や輸送に多くのコストが必要となるため、料金が高くなりがちです。
 
このように、さまざまな地域特性や経済条件が影響し合うことで、全国で水道料金に大きなばらつきが生じているのです。
 

水道代は同じ県内でも市によって違う? 自分の地域は高い? 安い?

水道代は全国的に見ると地域差が大きいことを解説しましたが、実は市町村ごとにも料金は大きく異なります。
 
これは、水道事業が自治体ごとに運営されており、地形や水源の違い、人口密度、インフラの整備状況などによりコスト構造が異なるためです。例えば、北海道内の3つの市では、表1のような違いがあります。
 
表1

地域 年平均水道代(月額)
函館市 1958円
旭川市 3498円
札幌市 3652円

出典:総務省統計局「小売物価統計調査(動向編)2024年」を基に筆者作成
 
今後も地域の人口減少や設備の状況に応じて、水道料金は変動する可能性があります。自分の地域の水道料金が高いのか安いのかを知りたい場合は、自治体が公表している水道料金表を確認してみましょう。
 

水道代を節約するために今日からできること

水道代を節約するには、日常生活でのちょっとした工夫が効果的です。すぐに実践できる節水方法を紹介します。


・水をこまめに止める
・節水を意識した洗濯機の使い方をする
・節水シャワーヘッドを使う

まずは、水をこまめに止める習慣を身につけましょう。歯磨きや食器洗いの際には、水を出しっぱなしにせず、必要なときだけ使うことを心がけてください。
 
また、洗濯物が少ない日は翌日にまとめて洗うことで、洗濯機を使う回数を減らし、水の使用量を抑えられます。さらに、多くの洗濯機に搭載されている節水モードを活用すれば、より効率的に節水できます。
 
さらに、節水型シャワーヘッドを使えば、シャワーの水量を減らし、さらなる節約が可能です。50%以上の節水効果がある製品も多く、価格も手ごろなため、積極的に取り入れましょう。
 

まとめ

水道代の地域差やその原因、節約方法について理解を深めることで、日々の生活に役立てることができます。
 
自分の地域の水道代が高いと感じたら、まずは使用状況を見直し、できる範囲での節水を心がけてみてはいかがでしょうか。また、自治体の水道料金の仕組みや今後の動向にも注目し、賢く水を使う生活を目指しましょう。
 

出典

e-Stat政府統計の総合窓口 総務省統計局 小売物価統計調査/小売物価統計調査(動向編) 2024年 表番号1 調査品目の月別価格及び年平均価格【都道府県庁所在市及び人口15万以上の市】【17】「3511電気代」~「4075空気清浄機」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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