毎晩「ビール」で晩酌するわが家。4月から“値上げ”されているけれど、年間でどれだけの「負担増」になりますか? 費用やその他の値上げについて解説
配信日: 2025.05.06
毎日お酒を飲むという人にとっては、無視できない負担増となるでしょう。本記事では、毎日缶ビールを飲む人が今回の値上げでどれだけの影響を受けるのか、値上げにどう対応して行くべきか、ほかに値上げされるものはあるのかについて解説します。
1日1本缶ビールを飲む場合の1年間の負担増は?
缶ビールの中でも、ここではアサヒのスーパードライ(350ミリリットル)を例にとって考えてみましょう。小売価格は販売店によって異なるので一概にはいえませんが、例えば、3月までは1本225円だったものが、240円(7%値上げ)になった場合を考えます。
1日に15円の負担増が生じるため、1ヶ月(30日)で450円、1年間(365日)では5475円の負担増となります。1本の差は15円と小さく見えても毎日飲み続けると大きな金額になります。
値上げに対抗する方法
こういった缶ビールの値上げには、どう対抗すべきでしょうか。考えられるのは値上げ前のまとめ買いと飲む頻度を減らすことの2つです。
値上げ前のまとめ買いは有効?
4月の値上げ前にと、3月中にまとめ買いをした人は多いのではないでしょうか。アサヒビールは、ビール類に対して「暗く涼しいところに保管すれば、9ヶ月ほどおいしくお飲みいただけます」とした上で賞味期限を設定しているので、数ヶ月分の買い置きは問題ないと考えられます。
例えば、2箱48本を値上げ前に買い置きした人は、値上げ後に同数を買うのに比べて720円購入費用を抑えられます。ただし、まとめて保管しておくと、「今日は1本くらい多めに飲んでもいいかな」などと思ってしまう人もいるかもしれません。結果的にまとめ買いをすることで、飲む本数が増え、余計な出費となる可能性がありますし、節約効果は一時的です。
1週間に1日、飲まない日を設ける
値上げに対抗するために、1週間に1日飲まない日を作ってみるというのはどうでしょうか。1年間は約52週なので、1週間に1日飲まない日を設けることで、240円×52本=1万2480円の出費を抑えられます。値上げ以上に支出を抑えられる上に、健康面でもプラスになるかもしれません。
ビール以外にも広がる値上げ
4月から値上げされたのは、ビールなどの酒類に限りません。ほかの商品やサービスでも値上げが実施されています。
例えば、森永乳業のヨーグルトや乳製品、東洋水産の「マルちゃん」シリーズの冷凍食品といった、多くの人にとって購入頻度が高いであろう食品などが値上げされており、毎日の買い物で値上げを実感する場面が増えているのではないでしょうか。
また、外食チェーンやコンビニの商品価格もじわじわと上昇しています。中には「値段はそのままだけど、内容量が減っている」といった“実質的な値上げ”もあるかもしれず、気づかないうちに負担が増えていることもありそうです。
さらに、値上げは食品だけに限りません。JR西日本やJR九州では4月から運賃が改定されており、通勤や通学で電車を利用する多くの人にとって負担が大きくなっています。
値上げを見据えた家計管理が必要
ビールの値上げは、毎日飲む人にとって負担増になることは避けられません。これを機に週に1日飲まない日を作るなど長期的に有効な節約を考えたいところです。
とはいえ、ビールに限らず食品や交通費などの4月の値上げにとどまらず、5月以降もさまざまなものの値上げは続くと見られています。短期的な対策だけでなく、長期的に家計の見直しを続けることが大切なのかもしれません。
出典
アサヒビール株式会社 ビール類・RTD・輸入洋酒・輸入ワイン・その他樽詰酒類・ノンアルコール飲料などの価格改定について
キリンビール株式会社 ビール類・RTD・その他樽詰商品・ノンアルコール飲料 一部商品の価格改定について
サントリーホールディングス株式会社 ビール類・RTD・国産ワイン等の価格改定について
サッポロビール株式会社 ビール類・酒類テイスト飲料・RTD その他樽詰酒類・輸入ワイン・焼酎などの 一部商品の価格改定について
執筆者:浜崎遥翔
2級ファイナンシャル・プランニング技能士