2024年冬のボーナスが「増えた」という話をよく聞きますが、本当ですか?全くその実感がなかったです…

配信日: 2025.05.02

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2024年冬のボーナスが「増えた」という話をよく聞きますが、本当ですか?全くその実感がなかったです…
2024年冬のボーナスは「増えた」との声がありますが、自身の実感と一致していないという方もいるかもしれません。支給額が増えている一方で、満足度は低いという調査結果もあるようです。
 
本記事では、そのギャップの背景を探っていきます。
FINANCIAL FIELD編集部

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2024年冬のボーナス、平均支給額は前年から2.5%増加

厚生労働省が発表した「毎月勤労統計調査 令和7年2月分結果速報等」によると、2024年冬のボーナスの平均支給額は、前年と比較して2.5%増加しています。支給事業所における労働者1人あたりの平均年末賞与額は調査産業計で41万3277円となっており、きまって支給する給与に対する支給割合は1.07ヶ月分とのことです。
 
支給事業所における平均年末賞与額の前年比の推移としては、2020年はマイナス2.6%であったものの、その後は2021年に0.1%、2022年は3.2%、2023年は0.7%と増加が続いています。
 

ボーナス支給額の伸びが大きかった業種は?

ボーナスの支給額は、業種によって大きく異なります。厚生労働省の同調査によれば、2024年冬のボーナスにおいては、以下の業種で前年比10%を超える支給額となりました。

●鉱業、採石業等:平均支給額61万2066円(前年比14.5%)
●電気・ガス業:平均支給額94万3474円(前年比13.5%)
●飲食サービス業等:平均支給額8万3199円(前年比12.1%)

生活関連サービス等や医療・福祉、建設業においても前年比8%を超える増加となっています。飲食サービス業など、特に近年人手不足が叫ばれる業種において、平均賞与額の増加が目立つ結果となりました。
 

ボーナスに対する満足度とその背景

ボーナスに対する満足度は、必ずしも支給額の多さに比例しないようです。
 
株式会社マイナビが実施した「2024年冬のボーナスと転職に関する調査」では、理想の冬の賞与額は平均87万3000円で、現実とのギャップは約37万円となっています。
 
また、「前年支給された冬の賞与額に納得していない」と回答した人は51.3%(「あまりそう思わない(29.0%)」と「そう思わない(22.3%)」の合計)に上り、賞与額への不満が転職の理由となるケースも少なくありません。
 
さらに、2024年冬のボーナスについて、「物価高を考慮した額で支給されると思うか」という質問に対しても、6割以上がボーナスに物価高が考慮されないと考えていることが分かっています。
 
全体的にボーナス額は上昇傾向にあるものの、不十分な年収や物価高騰を背景に、ボーナスを貯金や生活費に充てる人が多いのが現状です。
 

まとめ

厚生労働省の統計によれば、2024年冬のボーナスは前年比で2.5%増加しています。飲食サービス業など、特に人手不足が叫ばれる業種において、平均賞与額の増加が目立つ結果となっています。
 
しかし、理想の賞与額と現実とのギャップが30万円以上という調査結果もあり、昨今の物価高などの影響も受けて、ボーナスに対する満足度は、必ずしも支給額の多さに比例しないようです。
 
今後、企業は従業員のモチベーション向上や人材確保のために、ボーナスの支給額や評価制度のさらなる見直しを検討する必要があるでしょう。一方、従業員にも自身の評価や業績を高め、ボーナスの増額につなげる努力が必要です。
 

出典

厚生労働省 毎月勤労統計調査 令和7年2月分結果速報等 統計表 ≪特別集計≫令和6年年末賞与(一人平均)
株式会社マイナビ 「2024年冬のボーナスと転職に関する調査」を発表
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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