4人家族でカレーを「手作り」するのと1人前「150円」の「レトルトカレー」では、どちらが安上がりでしょうか?
配信日: 2025.05.02

本記事では、4人家族を例にとって手作りカレーとレトルトカレー、どちらのコスパがよいのかを解説します。

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手作りとレトルトカレーのコスパを比較
手作りでカレーライスを作る場合、ジャガイモ、玉ねぎ、ニンジンといった野菜と肉、カレールー、お米が必要です。野菜やお米の価格は常時変わるため、作るタイミングによって値段は変動します。
一方、レトルトカレーは例えば1パック150円のなかに野菜・肉・ルーがすべて含まれているため、4人分のコスパは150×4=600円+お米の価格です。ここでは、手作りとレトルトカレーのコスパを比較します。
手作りカレーの作成にかかる費用の内訳は?
手作りカレーの作成にかかる費用は、ルー・米・野菜・肉などの材料費と、ガス・電気などの光熱費です。材料費と光熱費は地域によっても差があります。
なお、株式会社帝国データバンク(東京都港区)の「『カレーライス物価指数』調査―2025年2月分」によると、2025年2月のカレーライス物価指数は407円でした。4人分とした場合は、1628円となります。
カレーライス物価指数とは、2020年の平均を100として、カレーライスを家庭で作るために必要な食材や光熱費などの価格を基に算出した指数です。物価指数は11ヶ月連続で最高値を更新しており、物価高を実感できる数値となっています。
レトルトのほうがコスパはよい可能性がある
一方、レトルトカレーの場合は、お米以外の材料費すべてが含まれています。例えば、1個150円として4人分だとお米を除いた価格は600円です。また、光熱費もレトルトパウチを温める費用とお米を炊飯するときのみかかるため、カレーの材料を煮込んで炊飯するよりおさえられます。
レトルトカレーの種類にもよりますが、前述のカレーライス物価指数と比較すると、レトルトのほうがコスパはよい可能性があります。
また、レトルトカレーはすぐ調理できるのもメリットです。近年は共働き家庭が主流になり、できるだけ料理に時間をかけたくない家庭も増えています。レトルトカレーの利用はコスパがよいだけでなく、時短にも効果的です。
手作りカレーのコスパがよくなる条件とは?
大量にカレーを作る場合は、手作りカレーのほうがコスパはよい可能性があります。例えば、4人家族で2~3食分の8~12人分を作って半分を冷凍した場合などが該当します。
カレーは大量に作りやすい料理なので、材料費と光熱費で600円以上の費用がかかったとしても、4人分以上の量が作れれば1食150円のレトルトよりもコスパがよくなる可能性があります。
また、手作りカレーは材料を工夫できます。例えば、旬の食材を安い時期の購入や業務用スーパーなど安い店舗で購入するなどで材料費をおさえることができれば、節約しながら自分や家族の好みに合ったおいしいカレーが作れるでしょう。
レトルトカレーと手作りは一概にどちらが安上がりとは言い切れない
レトルトカレーと手作りのカレーは一概にどちらが安いと言い切ることはできません。帝国データバンクが発表しているカレーライス物価指数は、11ヶ月連続で最高値を更新しており、カレーライスを作るコスパは上がり続けています。
しかし、旬の食材を使う、大量に作って冷凍する、業務用スーパーなどで材料を購入するなど工夫を凝らせば、1食当たりの値段は下げられます。その一方で、レトルトは温めるだけでおいしいカレーが食べられるので、時短にも効果的です。
レトルトか手作りかは値段だけでなく、家族の好みや状況によって使い分けるのがおすすめです。
出典
株式会社帝国データバンク 「カレーライス物価指数」調査―2025年2月分
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー