更新日: 2020.04.06 家計の見直し

我が家は使いすぎ?よそのご家庭の食費ってどのぐらいなの?

執筆者 : 井上美鈴

我が家は使いすぎ?よそのご家庭の食費ってどのぐらいなの?
よそのお宅の毎月の食費はどのくらい? 気になるけれど、なかなか聞きづらいものです。
 
今回は、2019年2月8日に公表された最新の家計調査のデータをもとに、2人以上の世帯の食費はどのくらいなのかを見ていきます。
 
あなたのご家庭の食費はかけすぎなのか、うまくやりくりできているのかを測る目安にしてください。
 
そして、家計の中での食費の割合、予算内でのやりくり方法を考えていきます。
 
井上美鈴

執筆者:井上美鈴(いのうえみすず)

ファイナンシャル・プランナー,ライフシンフォニア 代表

~シングルマザー・子育て世代にお金の話をわかりやすく伝えるFP~
家計管理・公的制度の紹介・教育費や老後資金の貯め方・奨学金・投資などすぐに役立つお金の話」を分かりやすく伝えるFP。
 
漠然としたお金の不安を感じる時間をなくし、「子育てという限られた貴重な時間」や「自分自身が望む豊かな時間」を大事にしてもらいたいという思いで活動している。
 
離婚後3年で教育資金を貯めた、自らのシングルマザー体験が強み。
 
金融機関(証券会社・銀行)・公立学校事務員・派遣会社コーディネーター等のさまざまな仕事を経験。現在、大学生の子どもを育てるシングルマザー。
https://lifesinfonia.com

よそのご家庭の食費ってどのくらい?

総務省の2018年「家計調査報告」(※)によると、2人以上の世帯の消費支出(いわゆる生活費)の平均は28万7315円。そのうち、食費の平均は7万9348円です。
 
1世帯の平均人数は、約3人です。単純計算すると、1人あたりの食費は2万6000円となります。この中には、外食や酒類の費用も含まれます。
 
想像より多いと感じた方、少ないと感じた方がいるのではないでしょうか。
 

家計の中での食費の割合

「家計調査報告」のデータによると、2人以上の世帯の月の消費支出のうち、食費の割合は27.6%です。例えば、生活費が30万円であれば8万2800円、20万円であれば5万5200円となります。
 
食費の金額や割合は、あくまでも平均値です。「多いのかな? 」「うまくやりくりできているな。」という一つの目安にしてください。
 
家族構成や生活スタイルにより、食費にかかる金額も変わってきます。小さなお子さんのいるご家庭と、育ち盛りのお子さんがいるご家庭では、大きく違ってくるでしょう。アレルギーなどで、高価な無農薬の野菜や代替食品の購入が必要な場合もあります。
 
住居費、通信費、日用品費、教育費などの食費以外の他の費目とのバランスを考えて、各ご家庭の状況にあった理想的な「家計費の割合」を決めていきましょう。
 
当たり前のことのようですが、「家計を予算化」していくことが大事です。
 
筆者が相談者と一緒に行った家計見直し後の食費の割合は、16%から24%の中におさまるケースが多いです。
 

我が家は使いすぎていると思ったら

まず、家計の中の食費の予算を決めます。その後は、3つのステップで見直していきましょう。
 
・STEP1 現状を把握する
毎月何にどのくらい使っているのかを把握しましょう。
家計簿をつけることが理想的ですが、ハードルが高いと感じる方も多いでしょう。毎日の買い物のレシートをとっておき、何をどのくらい買っているのかを定期的に確認するだけでも効果的です。まずは支出の傾向を知ることです。
 
・STEP2 食品ロスをみつける
購入したものを、余らせて腐らせてしまったり、賞味期限を切らせてしまったりすることはないでしょうか? 積み重ねると案外と大きな金額になります。1番もったいない支出と言えます。「食べきる」ことを心がけましょう。
 
・STEP3 振り返る
支出の傾向を知り、改善した方がよい部分は見直します。例えば、時間がなく外食が多くなっている場合は、帰宅してすぐに食べられるように作り置きを心がけてみる。
 
カフェに入る回数が多い場合は、水筒を持参する。事前に数日分の献立を立てて、冷蔵庫の中を確認して必要なものをメモ書きしてから買い物に行く、など工夫をしてみます。できるだけ無駄のない献立や買い物を心がけましょう。
 

食費を制するものは家計を制す?

毎日の生活の中で、財布を開く回数が1番多い支出が食料品ではないでしょうか。食費で予算内のやりくりが習慣化できれば、その他の費目でも同じような効果を発揮することができるでしょう。
 
STEP1からSTEP3は、簡単なことかもしれません。しかし、意外とすぐに頭から離れていってしまうものです。
 
忙しい日々の中で、常に意識を向けて実践することで、より良い家計に近づいていくことでしょう。
 
出典
(※)総務省統計局 「家計調査報告」 
 
執筆者:井上美鈴(いのうえみすず)
ファイナンシャル・プランナー,ライフシンフォニア 代表
 

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